老眼鏡を買ったことで気づいた「楽しみながら年齢を重ねるコツ」

カルチャー

2023.11.26

潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】 「良い花は後から」ということわざがあります。先に咲いた花よりも、後に咲いた花の方が美しいという意味を持つこの言葉。人生も同じだと思いませんか? 酸いも甘いも経験した40代頃からのほうが人生の豊かさを感じられるようになります。そんなことを意識しながら生きているkahoが日々思うことをお届けします。

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老眼鏡じゃないの。リーディンググラスなの。

老眼鏡を買った。

45歳と半年。これが、早いのか遅いのかはわからないけど、近視で乱視のわりには早いのでは? と感じている。視力が良い人のほうが老眼は早くくると聞くけど、裸眼で生活している夫は今だに近くも見えるという。

リーディンググラス出典:stock.adobe.com

いつからはじまったのかは定かではないけど、気づけば手元で細かい作業をしようとすると目がかすむようになった。

「本当に、見えなくなるんだぁ!」

シンプルに驚いた。

年齢を重ねていけば当たり前に訪れる体の衰えについての知識はあれど、いざ自分の身に起こると、「おぉ~! これがそれかぁ!」と、よくわからないテンションになる。

まず、娘の爪が切れない。はっきりと見えていないのに小さな娘の爪を切るなんて怖くてできないので、老眼鏡を早急に買わなくては! と思って数日が経った。

買わなくては、買わなくては……と思いながら、小さなストーンを粘土に埋め込んでアクセサリーを作るというワークショップに参加したら、ストーンの1粒1粒すら認識できず、気分転換で参加したワークショップを心から楽しむことができなかった。

翌日、すぐに眼鏡屋さんへ走った。

「老眼鏡がほしいんですけど」と伝えると、「リーディンググラスはこちらです」と案内された。

「リーディンググラス……」。

老いた眼にかけるメガネと考えると、「私も老いたな……」という気持ちにならなくもないけど、「リーディンググラス」と聞くと、「なんだかおしゃれな生活がはじまりそう」という気持ちになった。

そういうの、すごく大事。私って単純。

どうせなら、かけたときにテンションが上がるくらい洒落たものにしよう! と、あれこれ試しがけして、めちゃくちゃおしゃれな人に見える風のものに決めた。

「更年期」を言い訳にしていた私

更年期出典:stock.adobe.com

40歳を過ぎた頃から、女友達との会話には、事あるごとに「更年期」というワードが登場する。

「なんか最近、不調でさ~。更年期だったらどうしょう……」

「イライラが止まらないの。きっとこれ、更年期だわ!」

考えたら、30代後半からこのワードはよく出ていた。

アラフォーと呼ばれる年代に差し掛かる女性たちは、身に起こるネガティブな症状を全て「更年期」につなげる。

当たり前にこんな会話をしていると、「そうよ。40歳を過ぎたもの。これは更年期だわ」となり、過去に2回、更年期検査を受けたことがある。結果はどちらも、更年期ではなかった。

2回目の検査を受けたとき、婦人科の先生が私に言った。

「あなたはまだ更年期には早いです。血液検査の結果、何も異常はないですよ。更年期だと思う前に、ちゃんと眠っていますか? ちゃんと休んでいますか? ちゃんと気分転換していますか?」と。

「更年期」にネガティブなイメージを持つくせに、今感じている不調が「更年期」だと言われたら安心できそう。という矛盾した気持ちを見透かされたような質問に、思わずヘラヘラしてしまった。

本当は、そこではないところに見つめ直すべきことがたくさんあるのに、そこから目をそらして「更年期だから」と言えたら楽だなという気持ちを持っている自分に気づいた。

「更年期」ではないのに感じている不調の原因は、寝不足とか頑張りすぎとか、暴飲暴食とか……。いろいろあった。

40歳を過ぎて、20代、30代と同じ生活をしていれば体には不調が出て当たり前。

年齢に合った暮らし方ができていないことを、「更年期」のせいにしようとしていたなぁと反省し、今やるべきセルフケアを心がけるようにしたら、少しづつ不調は改善されていった。

更年期? なかったわよ!

更年期出典:stock.adobe.com

私のまわりには、「年齢を重ねるって楽しそう!」と思わせてくれる人がたくさんいる。

40代になるのが楽しみだと感じさせてくれた人たちは、今、50代、60代となり、「50代も楽しそう!」というお手本を見せてくれている。

そういう人達の多くは、「更年期? なかったわよ!」と言う。もしくは、「あったけど、私だけじゃないし、時期が来ればなくなるしと思ってたらいつの間にか終わってたわ」とか、「言われてみれば、そんなのあったわね」みたいなことを言う人ばかり。

そして、「あなた、更年期の心配なんかして何になるの? それよりも、今ある自分を楽しみなさい」と言われる。

「どうしよう、どうしよう」とか、「あぁ、40歳だからこうなんだ……」みたいなマインドでいると、この先変化していく体の変化が全てネガティブなものになるし、1の不調を8に感じるみたいなことになるのだろう。

きっと、更年期はなかったと言いきる先輩たちも、火照りやイライラに悩まされたことはある。けど、それを「まぁ、この年齢なら当たり前」というポジティブ解釈で乗り切ってきたんだろうなと見ていて感じる。

もちろん体調やホルモンのことなので、マインドだけでどうにかなるものではないかもしれないけど、やっぱり「病は気から」という言葉が持つ意味はこれだと思う。

楽しく歳を重ねるということ

夫婦出典:stock.adobe.com

どんな人も平等に歳を重ねる。それはもう絶対に。どんなにお金を持っていても、それを止めることはできない。

ただ、年齢の重ね方は自分が思うように変えていける。

若々しくいたいなら、その努力をしたら良いし、元気でいたいなら運動や食事を気をつけたら良い。

楽しく歳を重ねていきたいならマインドをポジティブにすれば良いし、年齢を重ねることで広がる可能性は無限だ。

それを活かすも殺すも自分次第。

年齢を重ねる中で起こることを、片っ端からネガティブに受け止めていてはもったいない。

老眼鏡を買いに行くと思って眼鏡屋さんに向かう時の私の足取りは、心なしか重たかった。

でも、「リーディンググラス」という言葉を耳にしてから、気持ちが明るくなりテンションが上がった。結果、おしゃれなリーディンググラスを買って眼鏡屋さん出た私の足取りは軽かった。

きっと、楽しく歳を重ねるってそういうことなんだと思う。私が単純すぎると突っ込まれそうだけど、単純くらいがちょうど良いよね。

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著者

潜在意識インタビュアーkaho

潜在意識インタビュアーkaho

フリーライター歴13年。著名人から話題の人まで幅広い方々へのインタビューライターを中心に活動中。ヒプノセラピーを学び、潜在意識の中にある大切な情報を気づくことが人生を変化させることを知り、潜在意識インタビュアーとしての活動を2022年からスタート。

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