今だからこそ感じる。我が子を心から愛して抱きしめられるって、幸せだ。

カルチャー

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2023.12.17

潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】 「良い花は後から」ということわざがあります。先に咲いた花よりも、後に咲いた花の方が美しいという意味を持つこの言葉。人生も同じだと思いませんか? 酸いも甘いも経験した40代頃からのほうが人生の豊かさを感じられるようになります。そんなことを意識しながら生きているkahoが日々思うことをお届けします。

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妊娠中から親バカが炸裂

私の親バカぶりはなかなかすごい。

娘がお腹に宿っているとわかったその日から、愛おしくて愛おしくてたまらないスイッチが全開。分娩台まで続いたつわりも、この子のためなら! と乗り越えた。(めっちゃくちゃ辛かったけど)

生まれてからなんて、さらに愛情爆発!

そんな私を見たお義母さんが、「こんなに我が子を全身全霊で愛するのはすごいわ」と言ったのを覚えてる。

赤ちゃん

娘に初めてイラっとしたのは、1歳半を過ぎてイヤイヤ期が始まった頃。あまりに泣き止まない娘にイラっとして、そのイラっとした自分にショックを受け、トイレに1人でこもって大泣きしたくらい、娘にただただ愛情を注ぎまくってきた。

突然、娘を抱きしめられなくなった

そんな私が、ある時から娘を抱きしめられなくなった。

かわいいと思うし、愛おしいとも思うけど、「ママ〜!」と抱きついてくる娘を受け入れられない。

「私、どうしたんだろ……。なんでこんな風になっちゃったんだろ」と、泣きながら夫に相談したこともある。

でも、その原因がわからないまま時間が過ぎていった。娘が小2から小3にかけての時のこと。

少し前、心理カウンセラーの古宮昇先生にインタビューをしたときに、「誰もが心の中に傷ついた子どもを抱えている」と、先生は言った。

背中

まさにその通りのことが私の中に起きていた。

私の中の傷ついた子ども

私は、母子家庭育ち。女手ひとつで私と弟を育てるためスナックを経営する母の代わりに、家の中で「お母さん」役を担っていた。

夕方出勤していく母を見送ったら、1つ下の弟のために夕飯を作り、2人で食べて、お風呂に入る。22時には弟とベットに入って眠る。

朝起きると、隣の部屋のベットに母が寝ていて、私たちは母を起こさないように起きて学校へ行く。

それが、小学校2年生の私の日常だった。

あの頃は、それが自分たちの生活だと思っていたし、大人になってからそのことを思い出すこともなかったのだけど……。

娘を抱きしめられないことが辛い私は、ヒプノセラピーという潜在意識にアプローチする催眠療法で、自分の中に起きている問題と向き合うことにした。

ヒプノセラピーを受けて出てきたのは、”夜中に目が覚めたら、母がまだ仕事から帰っていなくて、家の中に弟と自分しかいないという恐怖に怯える7歳の私”だった。

「早く帰ってきて。夜は家にいて。寝るときはそばにいてほしい!」

7歳の私がそう言って泣いていた。

当時の私は、母を困らせたくなくてそんなこと言えなかった。そして、その言えなかった気持ちが、私の中で「傷ついた子ども(インナーチャイルド)」になっていたのだ。

また、別のセッションでは、お母さんを困らせないように頑張る8歳の私が出てきた。

「あの子は、お父さんがいないからああいう子なんだよと、後ろ指をさされるようなことは絶対しないでね」

幼いころから母に言われ続けたこの言葉は、私の呪縛になっていた。

「母を困らせてはいけない」

「弟に寂しい思いをさせてはいけない」

「私が頑張らなくちゃ。私が、頑張らなくちゃ!」

娘と同じ年齢のときの私に、”子どもらしく生きる”という選択肢はなかった。

娘に嫉妬していた私の中の”傷ついた子ども”

娘は、小学生になっても私が隣にいないと眠らない。私の腕に抱きつきながら安心して眠りにつく。

娘と同じ年齢のとき、私は1つ歳下の弟が眠りにつくのを2段ベットの上から覗き込んで見ていた。

「寝れる? 大丈夫? 怖くない?」

私が母に言って欲しかった言葉を弟にかけながら、弟が眠りにつくのを見守っていた。

ヒプノセラピーを受けたことで、自分の中にいるインナーチャイルドと対面し、私は娘を抱きしめられない理由を知った。

8歳の私が、娘に嫉妬していたのだ。

「私は、そんな風に子どもらしく思いを伝えられなかった。お母さんを困らせないように頑張っていたのに、あなたは自分の気持ちを抑えずにぶつけて、それを受け止めてもらえていてずるい!」

びっくりしたけど、腑に落ちた。

そして、8歳の自分を愛おしく思った。

「あなたはとっても頑張ってる。だから、お母さんは安心して働けるし、弟もお母さんが夜いない家で安心して眠りにつける。そんなに小さいのに、まだまだ子どもなのに、もう立派なお母さんをやってて本当にすごい! とーってもえらい!

でもね、もっともっと子どもでいたかったよね。甘えたかったよね。わがままだって言いたかったよね。わかるよ。今、言えなくて抑えてた気持ちを私に聞かせて」

そう伝えながら、大人の私は8歳の私を強く強く抱きしめた。

我が子を心から愛して抱きしめられる幸せ

クローバー

無意識に抑えていた感情が溢れ、自分でも驚くほどに泣いたけど、その結果私の中の傷ついた子どもは癒された。私はその後、娘のことをまた全力で、全身全霊で抱きしめられるママに戻った。

我が子を心から愛して抱きしめられるって幸せなことだ。

もし、それができなかったり躊躇したりする気持ちがあるという人は、自分の中の傷ついた子どもがメッセージを出しているのかもしれない。

この解決方法にはいろいろな手法があって、日本ではまだあまり馴染みのない心理カウンセリングも有効だそう。

親子関係に限らず、誰かを幸せにするためには、まず自分が幸せを感じていなくては。

自分を信じられない人が、他人を信じられるわけがないし、自分を愛せない人が、他人を愛せるわけがない。

もし、それができなくて苦しんでいたり、悩んでいたりするなら、もしかして、その原因はあなたの中の傷ついた子どもかもしれない。

自分だけではどうしようもできないことはあるけど、何か頼れば解決できることはたくさんある。

何が良い悪いではなく、幸せに生きるために必要なものに出会えたり頼れたりすると、人生は豊かになっていく。

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著者

潜在意識インタビュアーkaho

潜在意識インタビュアーkaho

フリーライター歴13年。著名人から話題の人まで幅広い方々へのインタビューライターを中心に活動中。ヒプノセラピーを学び、潜在意識の中にある大切な情報を気づくことが人生を変化させることを知り、潜在意識インタビュアーとしての活動を2022年からスタート。

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