目が染みるほどの強烈なニオイ…。しつこい「魚臭」をスッキリ落とす洗濯術「臭いが落ちにくい理由がある」

家のこと

2025.06.24

洗濯研究家の平島 利恵です。 スーパーや飲食店で、魚を扱う制服についたニオイが取れないというご相談をよくいただきます。魚を扱った後、エプロンや布巾など「ちゃんと洗ったはずなのに、魚臭が残る……」と感じたことはありませんか? 実は、魚のニオイはただの“食材臭”ではなく、洗っても落ちにくい理由があるんです。今回は、魚の加工場から作業着をお借りし、忙しい方でもできる「魚のニオイの落とし方」をご紹介します。

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【実験】魚加工場の作業着で検証!

魚の加工場で実際に使っている作業着をお借りし、魚のニオイが落ちるかどうかを検証しました。

汚れた作業着

作業着は、真っ黒! 魚の汚れによる臭いだけでなく、汗のニオイも染み込んでいました。

全体に中性洗剤塗布

魚汚れが落ちにくい原因は、”魚の油”。まず全体に、油汚れに強い中性洗剤を塗布します。

作業着から出た汚れ

その後、つけ置き洗い用の洗浄液につけ置きした瞬間、目が染みるほどの強烈なニオイが……!
1度のつけ置きでは落としきれず、2回目でようやくスッキリしました。

After作業着の汚れ

この結果から見えてきたのが、「魚のニオイは簡単には落ちない」理由と、その対処法です。

魚のニオイが落ちにくい理由

魚のしつこいニオイの原因は、大きく2つあります。

1. トリメチルアミン(魚特有の生臭さ成分)

魚の鮮度が落ちると発生する、アルカリ性のニオイ成分。
食べる際は酢やレモンなどで中和されますが、衣類のニオイには別のアプローチが必要です。

2. 魚に含まれる“油分”

この油汚れこそがニオイ残りの最大の原因。
油は水に溶けにくく、普通の洗濯では落としきれないため、洗っても「くさみ」が残りがちなんです。

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衣類についた魚のニオイを落とすには?

魚のニオイを落とすには、“油汚れ”にアプローチすることが大切です。
中性洗剤とつけ置きを組み合わせて、繊維の奥の油分までしっかり分解しましょう。

STEP1:中性洗剤を直接塗布

中性洗剤を塗布

洗濯前に汚れが気になる箇所に、中性洗剤を直接塗布します。ゴシゴシこすらず、繊維の奥に洗剤を染み込ませるように。

STEP2:40℃のぬるま湯に30〜60分つけ置き

つけ置き洗い

バケツに40℃前後のぬるま湯を用意し、アルカリ性粉末洗剤をよく溶かし、衣類を30分〜1時間ほどつけ置きます。

STEP3:洗濯機でしっかり洗う

洗濯機にかける

つけ置き後は、少なめの衣類量ですすぎを2回以上で行うのがポイント。汚れや洗剤が残っていると、ニオイがぶり返します。

つけ置きが1回で取れない場合は……

ニオイが取れない時はつけ置きを繰り返す

今回の魚加工場の作業着のように、油分と汗が繊維にしっかり染み込んでいるケースでは、1回のつけ置きでは落としきれないことも。その場合は、同じ手順を繰り返すと、驚くほどスッキリします。洗濯機にかける際に、温水洗いするのもおすすめです。

魚のニオイはすぐに落とすのが鉄則!

魚のニオイは、時間が経つほど繊維に定着して落ちにくくなります。魚を扱う衣類は、早めに・こまめに洗濯しましょう!
衣類のニオイを気にせず、魚料理やご家族との時間が、もっと快適になりますように。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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