教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学、脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
幸福度が高い人が実践する「ご褒美時間」3選
仕事や家庭で長年培ってきた責任感から、「頑張るのが当たり前」「休むのは悪いこと」と、自分に厳しくなっていませんか? 実は幸福度が高い人ほど、自分を「甘やかす時間」を計画的に取り入れるのが上手なんです。なぜなら、疲れた心と体にエネルギーをチャージするために欠かせない、大切な時間だと知っているからです。
ご褒美とは、高価な「モノ」でなく、時間をかけて自分を満たす行為そのものです。「ご褒美時間」を設けることは、自己肯定感を高める最高の投資でもあります。
今回は、幸福度が高い人たちが日常の中で取り入れている「ご褒美時間」の過ごし方を3つご紹介します。
1.週に一度、「デジタルデトックスの夜」を設ける
スマートフォンやパソコンから発せられる情報や光は、知らず知らずのうちに心を削ってしまいます。そこで、心と頭に余白をつくるため、決まった曜日の夜を「デジタルデトックス・ナイト」にしてみませんか?
週に一度、夕食後から就寝までの時間、スマートフォンを別室に置いて過ごしてみましょう。実際にこの習慣を取り入れたある経営者は、心の穏やかさや脳のスッキリ感に大きな変化を感じたそうです。私自身も実践している、おすすめの方法です。
2.月一度の「自分メンテナンス・デイ」を設ける
「時間がないから」を言い訳に、自分のケアを後回しにしていませんか? 幸福度の高い人は、月に一度、半日から一日を“自分のためだけ”に使う時間としてしっかり確保しています。
スケジュール帳に「M(メンテナンス)」と書き込み、仕事や家族の予定よりも自分を優先する時間を作ってみましょう。その時間は、心と体のコンディションを整えるための活動に使ってみてください。自分にとって「心地いい」「すっきりした」と感じられるものは何かを考えてみると、自分を大切にするヒントが見えてきます。
3.「未来の自分を喜ばせるための計画」を立てる
ご褒美は「今」だけでなく、「未来」にも向けられます。幸福度が高い人は、自分の未来を具体的に思い描き、そのための計画を立てることを「ご褒美時間」として楽しんでいます。
行きたい旅行先を調べたり、習ってみたいことの資料を取り寄せたりするほか、3年後、5年後、定年後の新しい目標を書き出してみるなど、ワクワクする未来に向けた準備に時間を使ってみましょう。
単なる夢想ではなく、具体的な計画を立てることで「未来は自分で作れる」という感覚と希望を与えてくれるものになります。この“未来への投資”こそが、今の自分を肯定し、日々の生活にハリと幸福感をもたらしてくれる、最上級のご褒美なのです。
自分の心を満たす時間を大切に
義務感で動くことが多い毎日と、ご褒美時間を楽しみに過ごす毎日とでは、感じられる幸福度が大きく変わってきます。今日から意識的に「ご褒美時間」を人生の真ん中に置き、心の豊かさをぐっと高めていきましょう。




