受験間近のとき、子どもが安心する接し方とは?
中学受験が間近に迫ってくると、「うまくいかなかったらどうしよう」「うちの子本当に大丈夫かな」と不安になる親御さんは多いと思います。
そんなとき子ども自身もまた、緊張や不安を抱えているものです。
受験直前の時期は、どのような接し方が支えになるのでしょうか。
子どもの変化に気をはらう
受験が近づいてくると、情緒が不安定になったり、「きっと無理だ」など落ち込みやすくなる子も多いです。
また、今までできていた問題を間違えたり、記憶力が一時的に低下するケースも。
不安や緊張から集中力が低下したり、頭が思うように働かなくなるんですね。
また、腹痛・頭痛を訴えたり、食欲が減ったり、うまく眠れなくなる子も。
そんなとき、焦るのではなく、直前だからこそしっかりと休んで回復する必要があります。
普段と変わらない生活を整える
塾は受験直前モードでピリピリし始め、友達とも前より気軽に勉強の話をしづらくなる。
家の外では、否が応でも受験を意識せざるをえません。
そんな特別な時期だからこそ、普段とは違う生活を心がけるのが大事です。
普段通りのご飯を用意し、テレビやゲームの時間も極端に変えず、決まった時間に寝て、リズムを崩さないようにするのがおすすめです。
子どもを信じてどっしりと構える
受験直前、居ても立っても居られなくなると、様々な合格祈願に赴いてお守りを集めたり、体にいいと聞いたものを買うなど、ジンクスに囚われやすくなる方も。
言葉に出さなくても、親の不安は子どもに伝わるものです。
また、焦ると余計に”受験がすべて”と感じ「落ちたら終わり」などと考えてしまい、親子そろって負のループに。
どっしりと構えていられるよう、あえて親側も仕事や用事で忙しく過ごせるようにするなどの工夫をしてみてください。
声かけや演技担ぎは子どものタイプを見極めて
子どもが落ち込んでいたり、不安そうにしていたときはどんなふうに声をかけたらよいでしょうか。
子どもの性格や受け止め方によって考える必要があります。
「あなたなら大丈夫」「きっと受かるって信じてるよ」
前向きな言葉が励ましになるか、プレッシャーとなるかは人それぞれ。
背中を押してほしい子との相性はいいですが、自信がなく落ち込んでいる子には要注意です。
必勝のためのトンカツなど、縁起をかつぐのも、お子さんの性格に合わせて行うのがよいです。
「万が一のことがあっても大丈夫だよ」「この先は長いんだからたいしたことないよ」
周囲の期待にこたえられるか不安に思っている子には、”もしうまくいかなかったとしてもなんとかなる”と安心させる声がけが必要です。
静かに見守る
特別な声はかけず、近くで見守るのもひとつ。
言葉の裏を読んだり、言われたことを気にしやすい子には、無理に何か声をかけるよりも黙ってそばにいてくれるのが一番の支えになります。
私個人としては、この対応がありがたかった記憶があります。
”親なりに思うことはいろいろあるだろうけど信じて、そっとしておいてくれてるのかな”と自分の中で感じることができました。
どう転んでも大丈夫な道を整えておく
どのパターンになっても大丈夫なように、家族に理解を促しておいたり、両親でかける言葉を用意しておくのが肝心です。
合格発表までの間は、気分転換ができるような機会を準備しておくのもよいかもしれませんね。
”受験がすべて”ではなく、”ひとつの選択肢”の幅に留めておけるとよいと思います。