周りの子に生理がバレる「生理バレ」が怖くてナプキンを替えられない…。親ができる解決策とは

家族・人間関係

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 周りの子に生理がバレる「生理バレ」が怖くてナプキンを替えられない…。親ができる解決策とは

2023.02.14

臨床心理士・公認心理師のyukoです。小学校中学年から高学年のうちに多くの子が始まる生理。身体の変化は避けて通れないものですが、生理との付き合い方に悩む子も多いよう。特に周りの子に生理がバレる「生理バレ」を心配する子が増えているんです。「生理バレ」に悩む子に対して、親はどんな対処ができるのか考えてみます。

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どうして生理を隠したがるの?

生理とばれるのが嫌でトイレに行かない、ナプキンを一日替えないなど「生理バレ」を恐れる子が増えてきているといいます。
特に、周囲より早く初潮を迎えた子や、身体の変化が受け入れられない子、周囲と違う自分が気になる子に多いよう。

小学校中学年から高学年は特に、男女の差が目に見えてきたり、周囲との相違がとても気になる時期でもあります。

SNSをする子ども出典:stock.adobe.com

また、SNSの普及によって、自分の知らないところで話されている感覚もあるようで、周囲の目に対して昔よりもいっそう敏感になっているところはあるかもしれません。

生理バレが恥ずかしいと感じている子に伝えたい対処法

まずはリスクの説明を

ナプキンを交換する音を隣の子に聞かれたらいやだ、持ち歩くのを見られたら恥ずかしい…

そんな気持ちからナプキンを一日交換しなかったり、学校にいる間はトイレに行かない子もいます。
ですが、ナプキンを変えなければ雑菌が繁殖し、匂いが強くなったり、かゆみやかぶれの原因にもなります。また、漏れてしまっては一番辛い形で周囲に伝わるかもしれません。

本人の気持ちを聞き「たしかに気になるよね」と声をかけたうえで、リスクを説明しましょう。

ばれないようにナプキンを持ち歩けるアイテムを利用

ナプキンをポーチに入れて持ち歩くのが嫌な子は、ナプキンを隠しながら持ち歩けるアイテムがおすすめ。
たとえば、ショーツにポケットがついており、ナプキンを入れておける商品があります。
生理痛が辛いときにはホッカイロを入れたりもできるので、持っておくと便利かもしれません。

ナプキングッズ出典:stock.adobe.com

スカートの下にズボンを履き、ポケットを活用するのもよいと思います。

ナプキンの種類を変える、タンポンに替える

薄手のナプキンと厚手のナプキンにはそれぞれメリット・デメリットがあります。
量が多いときに薄手のものを使うとこまめに変えないといけませんが、タイトな服を着ても目立ちにくいです。
一方、厚手のものは吸収力はよい点がメリットである一方、変えなくても大丈夫と感じてしまうデメリットもあります。

その子の感じ方や気にしている点に合わせてナプキンの種類を見直してみるのもおすすめです。

ナプキングッズ出典:stock.adobe.com

低年齢の子には扱いが難しい場合もありますが、タンポンや月経カップを使用するのもひとつの選択肢。
慣れてしまえば、漏れが気にならない・小さいので携帯しやすい・ナプキンよりも長時間使用できるなどのメリットがあります。

生理を理由に休みたいと言われたら?

取得率は少ないものの、会社では「生理休暇」が認められており生理の辛さによって休むことができます。
学校においても生理休暇の導入を求める声は上がっているものの、まだまだ制度化はしていません。
現状は、親の方針や教員の対応によって生理で休むかどうかを決めている子が多いよう。

生理の辛さは、体育の授業を見学したり、保健室に行き、周囲から生理と思われるなどの「生理バレ」も理由の一つとなっています。
また、気分の不安定さによって友達とぎくしゃくしてしまう、頭がぼーっとして授業に集中できない、スカートを履くと体が冷えて生理痛が悪化するなど、人によって様々な辛さを抱えています。

女の子出典:stock.adobe.com

たしかに生理は病気ではありませんが、思春期の女性にとっての大切な体の変化であり、症状の重さも感じ方もひとそれぞれです。

  • 生理中に学校に行くのが嫌で数週間前から落ち込む
  • スカートが汚れているのを指摘されて以降学校に行きたくなくなった
  • 生理バレのストレスから生理にまつわる症状が余計悪化する。

普段と様子がガラッと変わったり、重く悩んでいるようであれば、学校を休んだり、遅刻・早退する、事情をわかってくれそうな学校の先生に説明するなどの対処が必要だと感じます。

「仕方ないもの」「我慢すべきもの」はもう古い

まだまだ「生理痛は誰にでもあるもの」「病気ではないから大丈夫」と軽視されがちな風潮は残っています。
ですが大切なのは、わが子が少しでも生きやすい学校生活を送ることではないでしょうか。
憂鬱な生理を乗り越えられるよう、生理バレの対策や症状が重いときの対応について一度考えてみてください。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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