「怒りすぎた」「あんなに言わなくてもよかった」後悔しない子育てを考える

家族・人間関係

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2024.01.11

臨床心理士・公認心理師のyukoです。思春期の子を持つ親御さんと話していると、子育て中の後悔を聞く機会も多いです。中でも多いのが「怒りすぎた」「口を出し過ぎた」という反省。子どもが小学生のうちに考えておきたい「後悔のない子育て」について。時代に合わせた接し方を考えていきます。

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「怒りすぎた」「あんなに言わなくてもよかった」

思春期になり、子どもの手が離れてから後悔する親御さんは多いもの。
特によくお伺いするのは「怒りすぎた」「あんなに言わなくてもよかった」という言葉です。

昭和世代では、強く叱ることや、「こうしなさい」と子どもを導くのが一般的でした。
一方、平成・令和になると、親が子どもへ「指示」していくよりも「支持」していく方が求められるように

そんな中、周囲で「支持」が上手い親御さんを見ると、自身の子育てを振り返って「あんなに言わない方がよかった」と思いやすいんですね。

子どもと目線を合わせていくために大切なことを考えていきます。

「支持」上手な家庭はどんな接し方をしている?

「察する」を美学にしない

言葉にしあうのが上手な親子は双方に不満が少ないもの。
感じた気持ちや考えをすぐ口に出せる、しかし相手を傷つける言葉ではない、そんなコミュニケーションができていると不満が都度解消されていくんですね。

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加えて、「察する力を求め合わない」のも大切。
コミュニケーションが滞りやすい背景には、お互いの「察してほしい気持ち」が隠れています。
「言わないでもわかってよ!」「そんなことも言葉にしないといけないの?」が多いと、双方に不満と負担が募っていきます。

まずは親の方から、少し多めに言葉にしていく癖を身に着けるのがおすすめです。

「振り返り」と「アップデート」を心がける

兄弟姉妹がいると、平等にしないといけないという気持ちから、統一した教育方針で対応する方は多いです。

たしかに、不満を向けられるのは親ですし、平等・対等もすごく大切ですよね。
ですが、その子自身の性格も、(数年であっても)成長している環境も各々異なります。

親自身の幼少期時代や兄弟への対応を振り返りつつも、本人に合わせた対応をアップデートしていくのも必要。
家族で話し合いながら、「あのときはこういう状況だったよね。今はこういうことが大切だよね。」と振り返りながら、対応をアップデートしていくのも大事なんですね。

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「あのときこうしたから」と、一辺倒のやり方ではどこかで行き詰ってしまいます。
その時々で、子育てをブラッシュアップしていけるといいのではないでしょうか。

親と子どもが対等に話し合える環境づくり

親が子どもからの意見を積極的に汲み上げる「ボトムアップ方式」を上手く取り入れられているご家庭は、コミュニケーションが円滑になりやすいもの。
中には、ユーモア溢れた話し合いで親子の仲を深めているご家庭もあるようです。

  • 中学生の娘が留学を希望。しかし、母親は金銭的な負担や必要性を懸念し、乗り気ではない。留学に賛成している父親が、プレゼンの方法を娘に伝授。論理的な説明や将来を見据えた計画に母親も納得した。
  • 毎年年末には家族全員で互いの「今年頑張っていたところ」「来年もう少し頑張ってほしいところ」を評価しあう。言葉遣いや伝え方に配慮しながら、お互いを労う会にする。
  • 子どもの興味には親が一度とことん付き合ってみるご家庭。子どもがボードゲームに興味を持ったら、親子でボードゲームカフェを訪れたり、親自身が気になったボードゲームを子どもと一緒にやってみるなど、子どもの趣味に前のめりで付き合っていく。

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親が権威や尊厳を示していく方針が合っている家庭ももちろんあるかと思います。
一方、親自身が子育てを楽しもうと心がけ、子どもと同じ目線で話せる環境を作るのも、子どもにとってはありがたいもの。

振り返ったときに心がぽかぽかするような時間を重ねていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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