目に見えない汗・皮脂汚れ。長期間着用しない衣類の「しまい洗い」のコツ【冬物の洗濯術】

家のこと

2024.04.16

4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。そろそろ暖かくなり、冬物のコート・ダウンや、ニットをしまう方も多いのではないでしょうか。衣替えは「冬物と春物を入れ替える」だけではありません。来年まで保管するための準備でもあるのです。今回は手間をかけずにできる、しまい洗いの手順と衣替えのポイントを解説します。

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衣替え前に「しまい洗い」が欠かせない理由

しまい洗いが欠かせない理由出典:www.photo-ac.com

衣替えをした衣類は、半年以上長期保管することになります。
袖を通した服は必ず、洗濯してから保管しましょう。

蓄積した汚れのケア

着用後に洗濯をしていても、襟袖には汚れが蓄積しがちです。
汚れが残ったまま長期間保管をすると、半年後には繊維に染み込み、落としにくいシミに変質してしまいます。

これから長期間着用しない=長期間洗濯できない服だからこそ、気になる汚れをしっかり落としてから保管しましょう。

まだ目に見えない「隠れシミ」のケア

衣替えで昨シーズンの服を出すと、シミや黄ばみが気になることはありませんか?
保管前には目に見えなかった汗・皮脂汚れが、時間の経過で酸化し、目に見える「シミ」として浮き出てきます。黄ばみやカビは、衣類を劣化させる原因に。
しまい洗いで「隠れシミ」をケアし、お気に入りの服の寿命を延ばしましょう。

家庭で洗えるものは意外と多い!

冬物は特に、ニットやコートなどを「クリーニングしなくてはいけない」と面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、洗濯表示を確認してみると、ご自宅で洗濯できるものは意外とたくさんあるんです。

洗濯表示を確認しましょう

※手洗いマークのものも、コースによっては洗濯機洗い出来る場合があります

自宅で洗える意外なもの

自宅で洗える意外なもの出典:www.photo-ac.com

  • ダウン・コート
  • ストール・マフラー
  • ニット
  • 制服

今シーズン着なかった服は断捨離も

今シーズン着なかった服の断捨離も出典:www.photo-ac.com

今シーズン一度も袖を通さなかった服も、しまい洗いは必要です。
でも、今年着なかった服は、来年も着ないかもしれません。

着ない服を保管する場所も、衣替えの手間も無駄になるので、衣替えの際には服の断捨離もしましょう!

洗い上がりに差が出る!しまい洗いの5つのコツ

おしゃれ着用洗剤を使う

おしゃれ着用洗剤を使う

ニット・ダウンなどは、衣類に負担をかけず、風合いを保ちながら洗える、おしゃれ着用の中性洗剤で洗います。

シミが出やすい場所に前処理を

シミが出やすい場所に洗剤を塗布

肌が擦れる襟袖、汗をかくには、まだ目に見えない隠れシミ(汗・皮脂汚れ)が潜んでいます。
日焼け止めを一年中使っている場合も要注意!
汗で落ちにくい設計の日焼け止めは、洗濯でも落としづらいのです。

汚れが付着しやすい場所には、中性洗剤を塗布し、優しく叩きこんでから洗濯しましょう。
(ごしごしこすると、生地を傷めてしまいます)

洗濯ネットを活用する

型崩れが傷みが心配なものは洗濯ネットに入れる方が安心です。
洗濯ネットを活用する

ネットに入れる際は、1枚のネットに衣類も1枚だけ、そして衣類は畳んでから入れましょう。
ボタン・ファスナーは最後までしっかり閉じます。

ファスナーの引き手もしっかりしまう

ネットの持ち手は、端にあるゴムの中にしっかりしまいましょう。
持ち手を入れずに洗濯すると、衣類を傷めてしまうことがあります。

洗濯ネットの正しい使い方はこちらの動画をご覧ください。

洗濯槽に入れる量は少なめに

洗濯槽に入れる量は少なめに

シワや型崩れ、傷みを予防するため、また汚れをしっかり落とすために、衣類の詰め込みすぎには注意しましょう。

洗濯物を洗濯機にいれる最大量は、縦型の場合は洗濯槽の8割まで、ドラム式の場合は5~7割までが目安です。

洗濯後はすぐに・よく乾かす

洗濯槽からすぐに出して干す

洗濯が終わった衣類は、すぐに洗濯槽から出しましょう。
カビ予防のために、しっかり乾かしてから保管します。

衣替えで出した服は洗ってから着よう

急に暖かくなり、衣替えで出した服をそのまま着たくなりますが、長期間しまっていた服には、ホコリ・カビ・ダニなどがついています。洗わずに着てしまうと、ダニやホコリによるアレルギー反応で身体のかゆみを引き起こすことも。
着用前に必ず洗濯して、保管中についた汚れを落としてから着ましょう!

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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