教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
時間管理が上手な人の特徴
「やらなければならないことが山積みなのに時間がない」「何から手をつければいいのかわからず、気づけば一日が終わってしまう」そんな状況にモヤモヤしている人はいませんか?
時間管理できないでいると、終わりのない迷路をさまよっているようなものです。どのように行動するとうまくいきやすくなるのか、時間管理が上手な人のポイントを押さえておきましょう。
1. 明確な目標がある
時間管理が上手な人は、目標を明確に設定しています。
例えば「今日中に書類を仕上げる」ではなく、「昼食後に始めて、14時までに〇ページ完成させる」というように、具体的な期限や数値を設けているのです。それに基づいて他のタスクの優先順位をつけます。
目標を設定すると作業効率が向上し、ストレスも軽減されることが研究結果にも示されています。目標を明確にすることで、それぞれの行動に集中できるため、時間を有効に使えるようになるのです。
あれもこれもと手をつけてしまいがちな人は、「〇〇を〇時までに終える」と具体的な目標を設定する習慣をつけましょう。
2. 上手に休憩時間をつくっている
意外かもしれませんが、時間管理が上手な人は休憩時間をこまめにとる傾向があります。
脳の仕組み上、予定やタスクをパンパンに詰め込むよりも、定期的な短い休憩をはさむことで集中力をアップできるのです。そうすることで、脳の疲労が軽減され、パフォーマンスが向上することが研究でも分かっています。
3分ほど歩く、飲み物を飲む、などでも構いません。スケジュールの中に、休憩時間を上手に組み込むことをおすすめします。
3. タスクを上手に分割化している
時間管理が上手な人は、自分にとって取り組みやすい計画を立てています。
例えば掃除をする場合、ただ単に「掃除をする」というのではなく、「今日はリビングにある机の上から掃除する」という指令の方が動きやすくなりますよね。
研究によると、大きなタスクを小分けにして順序立てて進めることでストレスが軽減され、達成感を得やすく、モチベーションの維持にもつながるとされています。
はじめから動きやすいようにタスクを細かく分けることで、取り組みやすいうえに継続もしやすくなります。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
4. デジタルデトックスをしている
現代人はSNSに依存しがちですが、時間管理が上手な人は必要なときにデジタル機器から離れることができます。
ちょっとだけ見るつもりが、気になるタイトルが次から次に目について、気づけば1時間経っていた……なんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
デジタルデトックスはストレスを軽減し、集中力を高める効果があることも分かっています。デジタル機器との適切な距離感を保つことで、その便利さや有益さは発揮されるもの。情報過多は疲労と時間の浪費につながります。デジタルデトックスを意識して過ごしましょう。
5. 自分の時間を大切にしている
時間管理が上手な人は、自分の時間を大切にしている人でもあります。必要に応じて上手に断りつつ、時間を確保しているのです。
過度な要求を断ることで心地よい時間をつくり出すため、ストレスを軽減し、自分のタスクに集中することができます。これにより、より充実した時間を過ごすことが可能です。
自分にとって心地よい時間の使い方を考える
時間管理が苦手な人は、そもそも時間を大切に扱っているのかを改めて確認しましょう。
ベンジャミン・フランクリンは「時間は貴重である。時間を無駄にしないためには、計画を立てることが必要だ。」 という名言を残しています。
時間管理が上手な人の特徴を取り入れながら、日々の生活を見直し、より心地よい時間の使い方を目指してくださいね。