「手帳を育てる」から「自分を育てる」へ。分厚い手帳「hibino」が愛される理由

カルチャー

www.midori-store.net

2025.10.26

手帳界隈が相変わらず賑やかだ。新商品のお披露目や発売がどんどん前倒しの傾向にあり、以前は10月ごろだったのが、最近では8月が基本になっている。その中でも、ひときわ目を惹く分厚い辞書のような手帳が「hibino」。ずっしりと存在感のあるこの1冊が、人気を博しているのだという。

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お話を伺ったのは…シニアデザイナー 矢田洸(やたあきら)さん

矢田さん

2016年入社。「手書きはデジタルツールには無い、感情の整理や思考の構築を助ける心理的な利点になっていると思うんです。」と語る「hibino」の仕掛人。
デザイナーとして、日記、シールなどの紙製品からクリップ、マグネットまで幅広い製品の企画開発を担当。ここ数年は特に、手帳や手帳関連アイテムを多く手掛け、「手帳関連アイテムはユーザーの熱量が高く、とてもやりがいを感じている」とのこと。最近は筆記具開発にも興味津々。趣味は散歩と料理。

「hibino」誕生のきっかけ

hibino出典:www.midori-store.net

「hibino」のデビューは2023年版。開発当時はコロナ禍ということもあり、手帳の用途がスケジュールやタスク管理から日記、日々の記録へと広がりを見せていた時期だった。

「1日1ページの手帳を実際に使ってみると、仕事とプライベートの両方の内容を1ページの中でレイアウトするのが難しく感じました。左右のページでオンオフを直感的に分けると良いのでは? と市場を調べたところ1日2ページの綴じ手帳はまだ存在していなかったので『まだ無いのなら作ろう』と思い立ち、コアユーザー向けに企画をスタートさせました。」

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「hibino」の使い方

使い方出典:www.midori-store.net

1日2ページの手帳を使ったことがある人は少数。ということで、「使い方」ページが「ミドリオンラインストア」に掲載されている。

縦軸には24時間の時間軸。最近は心身両方の健康管理として、睡眠時間を記録する人も増えているので、コンディションを見える化するのにちょうどいい。お天気マークがあるのも「全くの空白」を避ける手立てになる。お天気の見当たらない日、全く眠らない日はないのだから、まずはこの2つは書けるんじゃないかな。

hibino

そして、左ページの真ん中に縦線が1本入っていることで、スケジュールとタスク管理のエリア分けができる。またなんと言ってもこの方眼の主張しすぎない、ほどよい色味が絶妙。文字の書きやすさはもちろんのこと、チケットやシールを貼ったりスタンプでデコるときにもガイド線となるので歪み防止になる。

「hibino」推しの声は?

hibino出典:www.midori-store.net

実は私の周りに2年目の強火「hibino」ファンがいる。

彼女はそれまで某有名1日1ページ手帳を使っていたが、「hibino」の存在を知り「即乗り換えた」というのだ。その理由を聞いて、なるほど! と思ったのでぜひお伝えしたい。
彼女の乗り換え理由はこうだ。
1日1ページ手帳の難点は、「曜日が週によって左右交互に入れ替わる」ことなのだそうだ。

詳しく説明すると、月曜日が今週は左ページ、来週は右ページに配置されてしまう。それは見開きが2ページで1週間が7日で奇数だから当然のこと。当然と言えば当然なのだが、この「同じ曜日が週によって左右決まった位置に配置されない」ことで、1日違いの書き損じが大量発生する! と力説する。この話はカレンダータイプの日曜始まりと月曜始まりの違いにこだわる人からも共感を得られるかもしれない。そう、感覚的に曜日を把握できないのが辛いということだ。

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「hibino」に話を戻すと、画像のように見開き2ページで1日分となっているから、日付はおのずと毎日同じ左上にあり、毎日が同じレイアウト。うん、これぞ理想のスタイルじゃないか。

もうひとり、5月から手帳を使い始めた初心者のレフティ(左利き)女子にもファンがいる。

「2ページってとってもいいんです! チャレンジな気持ちで手に取りましたが、とてもとてもよい! 私は左利きなので、どうしても厚手のノートのときは右側から書きたくなるんです!
それも叶うので最高。 2ページあると日記のような日々の思いを右に、左にはスクラップしたりメモ書きをしたり自分らしく使えています。2ページで足りないときは5月以前の空きページを使ったりして楽しんでます。」

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左右の使い分けを早速編み出しているというから凄いのひとこと。
よく手帳マニアはデコったり手帳に色んなものを貼り付けて「手帳を育てる」という言い方をするけれど、もしかすると「hibino」は「自分を育てる手帳」なのかもしれない。

と、ここまで書いてふと思いついた。「hibino」はログだけじゃなくて、例えば資格試験や語学学習のノート代わりに「無理なく続けられるほどよい面積」なんじゃないかな?

思いを巡らせば巡らせるほど、アイデアが深まる、凄いな「hibino」。

ファンミーティング開催!

hibino出典:www.midori-store.net画像を一部加工しています。

そんな可能性豊かな「hibino」のファンミーティングが先月行われた。

担当の矢田さんから、開発秘話が明かされユーザーさんたちは興味津々だったとのこと。また、ユーザー同士で自分たちの「hibino」の使い方について話し合う時間もあり大いに盛り上がったのだそう。

hibino出典:www.midori-store.net

「他のユーザーさんの使い方が参考になりました。自分の使い方が固定化されていたので、変化をつけてみても良いかなと思ったのと、きっとこれから「hibino」 はまだまだ進化を続けそうなので、これからも使い続けていきたいと改めて思いました。」

という参加者さんのコメントからも伺えるように「使い方」の自由度が高く、本当に何を書いてもいい、いわば「大人の自由帳」が「hibino」なのだ。

2026年限定カラーはグレー

hibino出典:www.midori-store.net

「キャメルとブルーグリーンは定番で、このグレーは今回のスポットカラーです。」と笑顔でご紹介くださったのが広報担当の深澤さん(左)。「職場でもプライベートでもさまざまなシーンに馴染むカラーリングとして選定されています。」と定番色を手にするのは同じく広報の永井さん(右)。

最初はこの厚みにびっくりしてしまうけれど、開発者の矢田さんは「手帳であり、日記であり、ノートであるのがhibino。プライベートも仕事も趣味も学びも全部1冊で。」という。

手にして開いて、ページを開くとやさしい紙色と方眼が「ほら何かできそうじゃない?」と語りかけてくれる。

2026年、新しい挑戦、新しい環境があなたを待っているのなら、迷わず「hibino」を手にしてみよう。
365日、頼りになるパートナーとして大活躍してくれるはず。

1日2ページ手帳「hibino」https://www.midori-store.net/SHOP/5292/192542/list.html

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著者

みやむらけいこ

みやむらけいこ

ライター歴20年。「あなたに逢いに行きます」取材ではなく出会い、インタビューではなく会話。わかりやすい言葉で丁寧に「ひと」を伝えます。好きなものは、サーフィンと歌舞伎、主食はチョコレート。#人生はチョコレート

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