コミュニケーションは「ツール」で変わる
まずは、自分が「子ども側」の立場から考えてみます。 すると、どのような「ツール」を使っているかで、コミュニケーションの総量が大きく変わってしまうことがわかります。
たとえば、うちの義父母はわりとデジタルツールに強く、普段のやり取りの中でも「LINEでのコミュニケーション」に慣れており「写真は共有フォルダで共有」が抵抗なくできる。 どれも、ある程度デジタルツールを使っている世代からしたら、簡単で普通のやり方です。 一方、僕の父母はデジタルツールに弱く、「LINEの設定はしたけど、使い方がピンと来ず、電話でコミュニケーションを取ろうとする」「共有フォルダに写真を格納しても、見方がわからず『現像した写真』を欲しがる」。こうなると、途端に「コミュニケーションの総量」が減ります。
いまは、ITの進歩が早く、コミュニケーションツールもこれからどう変わっていくかわかりません。 そのときに「つねに子ども側に調整してもらって、ただ受け取るだけ」という立場になってしまうと、コミュニケーションの量が減ってしまうのはしかたがないでしょう。
どんなツールを使っているかは家庭によってさまざまかもしれません。 ですが、その家庭で使っているツールやアプリの使い方を、ある程度マスターするというのは、とても大切なことです。
自分の子どもが大きくなって家を出たとき、その時代に応じたツールを使えるようになっていた方が、お互いのためにもいいと思っています。
「親の近況を知らせる」のと「子どもの近況を探る」のは違う
この違いはとても大切だと思います。
親からの連絡で毎回「最近どう?」と聞かれると、ちょっと煩わしく感じてしまうものです。 「何かあれば、連絡するよ」と言いたくなる子どもの気持ちも、わかってあげて下さい。
もし自分たちの近況を知らせたいのであれば、相手に近況報告を求めるのではなく、自分たちの状況をストレートに伝えればいいのです。 そうした結果、「わたしたちは最近〇〇だよ」などと自分たちの近況について返してくれたりもするかもしれません。
「最近どう?」と聞かれても、何もなければ答えるのはわりと手間のかかることです。 たまにしか連絡を取らないと、あれもこれも聞いたり言いたくなってしまうでしょう。
そこでおすすめなのが「近況報告を兼ねたブログ」です。
べつに公に公開せずに、家族間だけで見られるようなものでも構いません。 最近の状況をブログに書くようにすれば、子どもたちもそれを見て親の様子を知ることができます。 何か心配ごとがあれば連絡もしてくれるでしょう。 たまの電話や帰省でも「こんなことあったんだね」と話もしやすくなります。
逐一「報告」されると、子ども側も負担が大きいし正直「しらんがな」と思うでしょう。 ですが「ブログ」という形で書き留めておくことは、相手に負担もかけないし、自分の備忘録としても使えるし、とてもいい手段です。
なかなか継続が難しい、というのは大きなハードルではありますが、べつに毎日書かなくてもいいのです。 月に1回とかでも充分。
こうしたコミュニケーションの取り方もあるのだと、ぜひ参考にしてみてください。


