教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学、脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
幸福度が高い人が実践している「気持ちの立て直し方」4つのポイント
5月は、新しい環境に適応しようと全力で走り抜けた“変化の疲れ”が、心や体のサインとして表れやすい時期です。これを単なる不調(いわゆる5月病)と捉えるのではなく、自分をアップデートするための「メンテナンス期間」と前向きに言い換えることで、視点を切り替えることもできます。
今回は、幸福度が高い人が実践している、しなやかに気持ちを立て直すための4つのポイントをお届けします。
1.脳と心が「省エネモード」になることを許す
やる気が起きない状態を“怠け”と捉えるのではなく、脳がオーバーヒートを防ぐために発している“サイン”だと考えてみてください。
幸福度が高い人は、自分のエネルギー残量をスマホのバッテリーのように客観的に把握しています。「無理をしていないか」「スルーしてきたストレスが溜まっていないか」を一度確認してみましょう。現状を整理できると、この時期を自然と“次に高く飛ぶためのエネルギー充填期間”として過ごせるようになります。
心身を「省エネ&充填モード」に切り替え、これまでとは違うアプローチを試してみることが、気持ちの立て直しにつながります。
2.「できたことのハードル」を極限まで下げる
気分が落ち込むと、つい「あれもできていない」と不足している部分ばかりに目が向きがちです。しかし、本当に大切なのは、“継続している事実”をもう一度見つめ直すこと。 たとえば、「今日も会社へ行った」「朝起きて顔を洗った」など、当たり前だと思っている行動も、立派な「できたこと」なのです。
大きな成果ではなく、日々のルーティンを止めずに過ごせている自分を「自走できている」と認めることで、自己肯定感の低下を防ぎ、心の安定感(セルフ軸)を保つことができます。
よく考えてみれば、私たちは毎日、何千もの細かなタスクをこなしながら生きています。それって、実はとてもすごいことだと思いませんか? 人生は競争ではありません。あなたの毎日の積み重ねが、確かに人生を形づくっていることを忘れないでくださいね。
3.「心地よいと思う感覚」を優先して選ぶ
モチベーションが低いときは、思考がネガティブなループに陥りやすくなるため、あえて“思考”ではなく“感覚”を優先してみましょう。「何をすべきか」という義務感をいったん脇に置き、「何が心地よいか」という“快の感覚”を基準に選択してみてください。
香りのいい入浴剤を使う、肌触りのよい寝具に変える、ただ静かに美しい景色を眺める。このような五感を満たす積み重ねが、「自分は大切にされている」という信号を脳に送り、幸福度を内側から底上げしてくれます。
4.変化を「適応完了のサイン」と読み替える
5月に感じる疲れは、4月からの変化に対して、心が真剣に向き合ってきた証拠です。つまり、不調のように感じるのは、新しい環境に馴染もうとする“第一段階を経過したサイン”でもあります。
「5月病=ダメなこと」というレッテルを貼り直し、どんな出来事も「新しい自分へ脱皮する前の時間」と捉えてみましょう。この時期を、自分にとって本当に大切な価値観や、心地よいペースを再確認するための時間と位置づけることで、5月を前向きな再スタートの糧にできますよ。
自分なりの「心身の整え方」を味方にしよう
不調を悪いものとして見ないようにしたり、排除しようとしたりするのではなく、その声にそっと耳を傾けてみてください。今の自分の気づきや心地よさを改めて確認することが、気持ちを立て直す第一歩になります。
「高い幸福度」を持っている人は、自分なりの方法で気持ちと向き合うのが上手です。あなたも、ぜひ自分に合った整え方を身につけてみてくださいね。




