教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学、脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
夏のイライラに振り回されず、心を健やかに保つための「5つのアプローチ」
ギラギラと照りつける太陽、ジメジメとした不快な湿気。夏本番を迎えると、なぜかいつもより心がトゲトゲしたり、ちょっとしたことで家族や周囲にイライラをぶつけてしまったりすることはありませんか?
後から「あんなに怒る必要はなかったのに……」と落ち込み、自分の器の小ささを責めて自己肯定感を下げてしまう。そんな心のループに陥りがちですが、じつはそのイライラは、あなたの性格のせいではなく“暑さ”が引き起こしている生理現象かもしれません。
今回は、感情に振り回されず、健やかに夏を乗り切るための5つのアプローチをご紹介します。
1.イライラした気持ちを「心の弱さ」ではなく「暑さのせい」にする
夏の厳しい暑さや寝苦しさは、私たちが想像している以上に自律神経を乱し、脳に強いストレスを与えます。つまり、夏に感情が暴走しやすくなるのは、体がピンチを訴えている防衛反応のようなもの。「私が未熟だから」と自分を責めるのはやめて、「あぁ、いま体が暑さでSOSを出しているんだな」と、主語を“自分”ではなく、“体調”に置き換えてみてください。
そして、「帰ったらキンキンに冷えたアイスを食べよう」など、クールなイメージがしやすい指示を自分に出してあげるのも効果的。物理的なイメージは、マイナス思考に引きずられないための助けになります。
2.「睡眠の質」を最優先で死守する
メンタルの安定に最も直結するのが“睡眠”です。寝ている間、脳はその日にあった出来事を整理しています。夜中に暑さで何度も目が覚めてしまうと、脳の疲れが取れないまま翌日を迎えることに。その結果、感情のコントロール機能が著しく低下してしまうのです。
「もったいないから」とエアコンを我慢せず、朝まで快適に眠れる温度(26〜28度ほど)に設定し、脳と体がしっかり休める環境を整えましょう。
3.一日の終わりに「不快」を洗い流す
暑さによるベタつきや、冷房による冷えは、無意識のうちに体に“不快感”を蓄積させます。そしてその不快感こそが、心の余裕を奪う原因に。
シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆったり浸かる、お気に入りの香りのボディソープを使うなど、五感から“快”の刺激を取り入れてみてください。その日のストレスは、その日のうちにリセットするのがポイントです。
4.感情が波立ったら「10秒の冷却タイム」をおく
「あ、いまイライラが爆発しそう」と感じたら、言葉を発する前にグッと踏みとどまり、冷たいお水を一口飲むか、涼しい場所に移動して10秒だけ深呼吸をしてみてください。
物理的に体を“冷却”し、体全体で涼しさを味わってあげることで、暴走しかけた自律神経のスイッチが切り替わり、感情に飲み込まれずに冷静さを取り戻しやすくなります。
5.「省エネモードの自分」に満点をあげる
夏は、ただ動いているだけでも体力を激しく消耗します。普段通りのパフォーマンスができないのは当たり前のこと。
「暑さで家事が完璧にできない日もある」「今日の夕飯はお惣菜でOK」「そうめんのアレンジレパートリーを増やす」。そんなふうに、“省エネモード”で過ごす自分を前提に日々の選択を考えると、自分軸が自然と戻ってきます。
夏のメンタルをしなやかに保つために
夏特有のイライラは、決してあなたの心が狭いからではありません。まずはがんばっている自分の体と心に寄り添い、たっぷりの労りと涼しい余白をプレゼントしてあげてくださいね。





