誘われてないことがわかってしまうSNS世代
「今日、○○ちゃんたち遊んでたみたい」小6の娘が寂しそうに呟く。そのあとは何度もスマホを確認し、SNSに上がった友達の写真を見て、ため息をつく。「たまたまタイミングが合わなかっただけじゃない?」と声をかけるが、少し心配にもなる。
今の子どもたちは、私たちが子どもの頃よりも「友達の今」を細かく知りながら過ごしています。
SNSが当たり前にある世代だからこその悩みと、親としての寄り添い方を考えていきます。
今の子どもたちを取り巻くFOMOとは?
「FOMO」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
Fear of Missing Outの略で、「自分だけ何かに参加できていない」「自分だけ知らない」と感じる、取り残される不安を指します。
たとえば、
- 「昨日、みんなで遊んでたんだ」
- 「そのグループでそんな話してたの?」
- 「え、私だけ知らない」
など、自分だけ取り残された気持ちになること。
背景には、SNSやチャットによって友達の世界が見えやすくなったことがあります。
小学校中学年〜高学年は「友達と仲良くしたい」という気持ちだけでなく、「仲間から外れていると思われたくない」と、周囲からどう見られるかを意識することもあります。
だからこそ、親が「そんなの気にしなければいい」と言っても、簡単には切り替えられないことがあります。
このような子どもの不安には、どのように関わるのがよいのでしょうか。
「気にしないで」だけではない。家庭でできる3つの関わり方
「誰と一緒だった?」ではなく、「一緒にいなかった時間、何してた?」
子どもが「みんなだけで遊んでた」と話したとき、つい「誰がいたの?」「なんで誘われなかったの?」と詳しく聞きたくなるのが親心。
しかしこれでは、「自分が参加できなかった出来事」の確認作業になってしまいます。
そこで、「その時間、あなたは何してたの?」 「その時間は楽しかった?」などと聞いてみる。
ポイントは、「みんなの世界」から「自分の世界」へ視線を戻すことです。
友達の輪に入っているかどうかだけで、自分の一日を評価しない練習になります。
「誘われた・誘われない」ではなく、「自分がどうしたかった?」を聞く
子どもが「今日、○○ちゃんたち遊んでたんだって」と言ったとします。
そこで子どもの気持ちを確認しないまま、「それは嫌だったね」「誘ってほしかったよね」と決めつけるのは少し早いかもしれません。
「それを知って、どう思った?」 「本当は一緒に遊びたかった? それとも、ちょっと気になっただけ?」と聞いてみるのがおすすめです。子どもの気持ちは「悲しい」だけではありません。
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- 行きたかったけれど疲れていた。
- 少し寂しかったけれど、家にいてゆっくり過ごせた。
- 仲間に入りたい気持ちはあるけど、その子たちとずっと一緒にいたいわけではない。
そんな複雑な気持ちを持てるようになります。
子ども自身が「私はどう感じたんだろう?」と、自分の気持ちに目を向けられるようになるとよいでしょう。
「つながり」を一つにしない
取り残され不安が強い子の中には、学校の友達関係が「自分の世界のほぼ全部」になっていることが多いです。
親が新しい友達を作らせようとする必要はありませんが、「習い事の○○ちゃんとは最近どう?」など、学校の一つのグループだけに人間関係が偏らないような声かけは支えになります。
「みんなに好かれていること」ではなく、「自分には、いくつかの居場所がある」という感覚を育てていく。
これは、SNSで一つのグループの動きが見えすぎる時代だからこそ、意味のある家庭での関わり方です。
自分だけ誘われなくて寂しいと思う気持ちも、人と繋がっていたい気持ちも、自然な心の働き。
だからこそこれから育てていきたいのは、「絶対に仲間外れにならない力」ではなく、「自分がその場にいなくても、自分の価値は変わらない」と思える力。
自分は大丈夫と思える力こそが、人間関係が「見えすぎる」時代の子どもにとって、大切な心の土台になっていくことでしょう。


