誰かの役に立つと、「やる気」が出る!【脳科学者に聞いた!vol.99】

ライフスタイル

2020.02.05

仕事など、自分が取り組んでいることに、やる気を感じられないことってありますよね。そんなとき、やる気を高める有効な方法とは?

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誰かの役に立つと、ドーパミンが大量に分泌されて「やる気」が高まる

 自分の得意なことにフォーカスすることで、まわりの人の役に立てたり、まわりの人もそれぞれ得意なことができたりするので、その仕事へのやる気が高まっていきます。なぜなら、脳は「社会的報酬」を得ると、神経伝達物質であるドーパミンが大量に分泌され、快感を覚えるような仕組みを持っているからです。
 じつは、こうした「誰かの役に立てた!」という社会的報酬による快感は、性欲や金銭欲を満たしたときの快感を上回るほど強いとする説もあります。
 もちろん、誰かの役に立つことが気持ち良くて、それ自体が目的になってしまったら本末転倒。でも、自分が「やりたいこと」や「得意なこと」をすることが、相手の役に立つことにもつながるなら、これほど良いことはありませんよね。
 そこで、自分が取り組んでいることに「やる気」をあまり感じられなくなったときは、考え方を変えて、「自分だけでなく誰かのためにもなっているだろうか?」と問いかけてみてください。
 いまの状況を打開していくための、大きなきっかけになるかもしれません。

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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。

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