侮られてはいけない
どんなときも、相手と対等であること。
これは大切な姿勢であるものの、組織のなかでうまく生きていく場合には、役に立たない面もあるでしょう。黙って集団の力学のなかに巻き込まれていくほうが、有利になる場合はあると思います。
しかし、必ずしも団体や集団のなかだけで生きていくわけではない人なら、なるべく「侮(あなど)られない」ようにすべきです。こちらから攻撃的になる必要はありませんが、相手が失礼な言動をした場合には、相手の弱点や後ろめたい部分を突くだけで十分なダメージを与えることができます。
女性ならば、セクハラなどの行為をしてくる相手には、冷静に痛いところを突けばいい。
たとえば、なにかされたとしたら、「セックスレスですか?」と聞いてみる。「奥さんに相手にされていないんですね」といってもいいかもしれない。すると、相手はたじろいで、そのあとは少なくともセクハラする気は失せるでしょう。
やり方はいろいろあるし、もっとどぎつい方法でもいいのですが、とにかく相手には侮られないようにすること。
あたりまえですが、世の中は他者に対して優しくしてくれる人ばかりではありません。そうでない人には、それ相応の対応をする必要があるのです。
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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。
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