【暑い日のマスク対策】子どものために知っておきたい熱中症予防策と対処法

家族・人間関係

2020.05.30

これから暑くなってきますが、コロナ感染防止のため、マスクが手放せない状況が続きますね。そこで注意したいのが熱中症。マスクで熱がこもると、熱中症のリスクが高まると考えられています。熱中症は、重症の場合は死に至ることもある怖い症状です。
薬剤師 清水みゆきさんに熱中症の予防策と、かかったときの対処法教えてもらいました。
正しい知識を知り、家族を夏の熱中症から守りましょう。

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熱中症ってなに?

熱中症とは、温度や湿度が高くなった時に、体が環境にうまく対応できなくなり、めまいや頭痛、けいれん、体温上昇などの不調を引き起こす症状のことです。

子どもは特に熱中症に注意!

子どもは、体温調節能力がまだ十分発達していないことと、遊びに夢中になっていると体温の上昇に自分では気付きにくいため、熱中症のリスクが高くなります。

さらに今年は夏でもマスクを着用する方が増えると予想されています。
しかし、熱中症が起きやすい時期に子どもがマスクをつけていると、のどの乾きを感じにくくなります。そのため、自分から水分を飲まないので水分補給が足りず、いつの間にか脱水状態になるリスクが高まってしまいます。

特に乳幼児は、大人よりも体温が高く汗腺の発達が未熟のため、体温のコントロールがうまくできないので注意が必要です。

※日本小児科医会は2020年5月25日、2歳未満の子どもにマスクは不要とするメッセージを発表しました。それは、マスクにより呼吸がしにくくなり呼吸や心臓への負担になるほか、熱中症や窒息のリスクが高まると指摘されているためです。

熱中症のサインは「立ちくらみ、口の渇き、頭痛」

気温や湿度が高い環境の下で、足の筋肉のけいれん、立ちくらみやめまい、気持ちが悪い、口の渇き、頭痛といった症状がみられたら、それは熱中症のサインです。

さらに、体に触ると熱い、ズキンズキンする頭痛、めまいや吐き気、けいれん、意識障害がある場合は、重度の熱中症です。意識がない、呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

子どもと外を歩くときの熱中症の予防法

子どもとお出かけする時の熱中症予防には、次のようなことに気をつけましょう。

・外出時には帽子をかぶる。

・こまめに日陰や屋内で休憩する。

・ベビーカーを長時間日なたに置かない。

・通気性のよい綿や麻素材の服をえらぶ。

・のどが乾く前にこまめに水分補給する。
水分と一緒に失われるミネラルを補給するために、麦茶がおすすめ。
(スポーツ飲料は糖分も多いので飲み過ぎに注意)

・顔が赤い、汗の状態など子どもの異変に気をつける。

体温の上昇を抑えるために、素材に冷感生地を使ったり、保冷剤の入るポケットをつけたマスクの手作り方法も、YouTubeなどで公開されているので、参考にするのも良いでしょう。

布製マスクは、不織布製のマスクに比べて、目が粗く通気性がよいという特徴があります。通気性を求めすぎると、マスクをつける意味がなくなりますが、人との距離が保てる屋外などでは、通気性のよい布製マスクにするというように、マスクの使い分けしてもよいでしょう。

熱中症っぽいかも?そんなときの対処法

熱中症の疑いがあり、自分で水分がとれなかったり、意識がないときは、医療機関への搬送が最優先です。緊急性が低い軽度な熱中症の対処法は次の通りです。

・風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に移動して体を冷やす。

・服を脱がせて、体の熱を外に出す。

・うちわなどで仰いだり、氷やアイスノンで首やわきの下、太ももの付け根を冷やす。

・水分と塩分を補給する。

熱中症対策には漢方も有効!

熱中症の予防や軽度の熱中症への対処には、漢方薬も有効です。
以下は、子どもも飲める漢方で小児科でも使われることがあります。

<熱中症対策に使用される漢方>

・五苓散(ごれいさん)
熱中症の予防、緊急性のない熱中症の頭痛や吐き気によく使われます。

・白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
緊急性のない熱中症のほてり、口の渇き、頭痛によく使われます。

漢方薬を選ぶ際には体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出にくかったり、逆に副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。子どもに飲ませたいときも、その旨を相談するようにしましょう。
自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない…という方には、インターネット上で漢方の専門家に相談できるAI漢方もおすすめですよ。

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熱中症対策を万全にして、元気に夏を過ごそう!

今年はコロナ感染防止のため、夏になってもマスク着用することが多いと思いますが、マスクは熱中症リスクを高める可能性があります。いつも以上に熱中症に注意をしながら、暑い夏を元気に過ごしていきましょう!

この記事を書いた人 薬剤師  清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師  清水みゆき
JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康つくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、漢方やハーブの通信講座の運営や、セミナー講師としても活動中です。

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著者

清水 みゆき

清水 みゆき

製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。 漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。 現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。

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