意外と間違いだらけ!汗ケアのタイミングはいつ?
慶田先生によると、実は汗が出てすぐにふき取るのは正しい対策とはいえないのだそうです。汗は蒸発する際に気化熱で体温を下げるために分泌されるものなので、あまりにも素早く乾いたタオルで拭きとってしまうと、体温が下がらずいつまでも汗が出続けてしまうとのこと。
正しい対策は、濡れたタオルでふき取り、気化熱(水が気体になるときに周囲から吸収する熱のこと)で体温を下げること! 濡れタオルがないときは、うちわで扇いだり扇風機に当たったりして汗を蒸発させ、体温を下げてから軽く押さえるとよいとのことです。
風を当てても汗が蒸発しないような過酷な環境では、保冷材や冷たい缶ジュースで首やわきの下を冷やすのが有効。制汗剤に関しては、汗が出る前に塗布しておくと効果を感じやすくなるんだそう。
汗が出たらすぐに拭くことが間違ったケアというのは驚きました。また、汗が出る前のケアが大切ということもわかりましたね。
美容皮膚科・慶田先生に聞く 汗・ニオイ対策のポイント!
最後に慶田先生が教えてくれた「汗・ニオイ対策ポイント」を紹介します!ぜひ実践してみてくださいね!
ポイント1.汗は濡れタオルで拭く、下着を替える
汗はもともと無臭ですが、皮膚の表面で常在菌の作用でニオイが出てきます。汗を取り除くのが臭わせない基本ですが、体温を下げ、発汗自体が止まるようにしてから濡れタオルで拭いたり、シャワーを浴びたりするのが効果的です。
水分をあえて皮膚に残すことで、気化熱で涼しくなり発汗が落ち着きます。大量の汗を吸った衣類を着たままでは、ニオイの元を断つことができません。体を拭き、下着やシャツを着替えることで、エクリン汗の汗臭さ、アポクリン汗のワキガ両方の対策になります。
ポイント2.生活習慣を整え、体の中からニオイ対策をする
抗酸化機能が衰え、代謝の低下する40歳前後から、徐々にミドル脂臭、加齢臭が強くなります。女性の場合は、10代から20代の頃にニオイをマスクしていたラクトンという成分の分泌量が激減する40代以降はさまざまなニオイが気になりやすくなります。食事やサプリメントで抗酸化成分を補い、ストレッチやウォーキングなどゆったりした運動を行うとよいでしょう。
また、体力は衰え始めるのに働き盛りの世代では、疲労の蓄積による疲労臭も加わります。リラックスして良質な睡眠をとり、肝機能を回復させるため飲酒量を減らすことも大切です。
銀座 ケイスキンクリニック 院長 慶田 朋子先生
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医/医学博士
東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。食と美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。著書「女医が教える、やってはいけない美容法33」(小学館)「365日のスキンケア」(池田書店)が好評。
年齢によっても汗の臭いが変わってくるのは驚きでした! 汗・ニオイは自分では気づきにくく、対策も難しいためストレスに感じてしまう方も多くいるかと思います。今回の「汗・ニオイ対策チェックテスト」の結果や対策ポイントをもとに、自己流の対策を見直して、今年は汗・ニオイを気にしない快適な夏を過ごしてくださいね!
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