包丁の安全な洗い方を知っておこう!
【包丁マイスターに聞く】家庭用におすすめの包丁は?金額でどう違うの?種類、素材についても解説では、ステンレスの包丁は比較的サビに強いと教えてもらいました。ただ、サビに強いとはいえ、絶対にサビないわけではありません。また炭素鋼(いわゆる鋼)であれば「濡れたまま20〜30分おくだけでサビ始めるんですよ」と林さんは話します。
また、包丁に塩素系漂白剤を使うのは、じつは絶対にNGなのだそうです。
「衛生面が気になる方がされるのですが、ステンレスには表面に極薄い膜があってその膜がサビを防いでくれているのですが、その膜は塩素に弱く、壊れてしまうとサビが発生しやすくなります。包丁は、よく洗って、よく拭くのがいちばん。炭素鋼の包丁は、仕上げに椿油を薄くぬるとサビを防げます」
包丁は、次の方法で洗うと汚れがすっきり落ちるそうです。
安全で汚れ落ちスッキリ!包丁の洗い方
①包丁にクレンザーをまぶし、包丁をまな板に押しつけてスポンジやコルクでこする。
②水洗いして、乾いた布でよく拭きとる。
③自然乾燥させて、水けをよく飛ばす。
「まな板に押さえつけることで、より安全に圧力をかけられます。コルクを使うと、クレンザーを吸い込まないのでより汚れ落ちがよくなります。個人的には、大きめの消しゴムを使うと、コルクよりもさらにクレンザーを吸い込みにくいので、おすすめです。
こすり洗いするときは、包丁の柄がまな板から出ていることを必ず確認しましょう。柄がまな板に乗っていると刃先が浮いてしまうので、洗っているときに手を切りやすくなって危険です。包丁の柄はまな板から出し、刃体がすべてまな板にぴったりとついた状態で洗いましょう」(林さん)
包丁と相性のいいまな板とは? どんなふうに選べばいいの?
最後に、包丁の“相棒”であるまな板について。包丁と相性のいいまな板はあるのでしょうか?
「食材を切るときに、まな板にトンとついたときの衝撃で刃先が潰れたり、欠けたりします。まな板への衝撃が少ないと刃持ちがいいので、包丁の刃先に対するダメージを考えると、ある程度やわらかいまな板がおすすめです。
具体的には、木のまな板や、比較的やわらかいエラストマーという樹脂のものなどがおすすめ。やわらかいまな板をお使いいただくと、刃先にはやさしいと思います」(林さん)
また、まな板の大きさについてもチェックしたいところ。
「包丁の大きさよりも小さいまな板を使うのはナンセンス。包丁の力を十分に発揮するには、その包丁が収まるくらいの大きさのまな板を選びましょう。とくに奥行きは重要です。刃渡りよりも長いものをぜひ選んでください」(林さん)
「包丁は、おいしい料理の下支えをする道具」と林さんは話します。正しい使い方を知っておけば、気持ちよくキッチンに立てそうですね!
教えてくれたのは
貝印株式会社
明治41年創業。ポケットナイフの製造から始まり、卓越した職人技でキッチン用品、製菓用品、ビューティーケア用品などの生活用品から、医療用品、業界刃物まで1万点にも及ぶアイテムを国内・世界に向けて展開。
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