M.Kさんの家計状況
◆家族構成
相談者:M.Kさん
同居家族:夫42才、長女12歳、次女11才、三女8才
お住まいの地域:東京都
お住まいの形態:持ち家
◆年間収入
夫の年収(手取り):1100万円
妻の年収(手取り):350万円
ボーナス(手取り):400万円
合計:1850万円
◆月の支出
住居費(ローン):12万円
食費:10万円
電気料金:2万円
ガス料金:1万円
水道料金:1万円
通信費
(携帯電話2台分):7000円
(プロバイダー):1500円
日用雑費:2万円
レジャー・交際費:5万円
子供費(習い事など):3万円
夫小遣い:4万円
妻小遣い;4万円
生命保険料;3万円
学資保険料:4万円
合計:51万8500円
◆現在の貯蓄:1500万円
アドバイス1 収入と支出の状況を見直しましょう。
M.Kさんの家計は、手取り年収1850万円以上であるのに対し、月の支出は51万8500円。
年間支出は622.2万円になりますから、単純に考えれば年間約1227万円の貯蓄ができる計算になります。
加えて、学資保険や生命保険の支払いが月7万円ほどあり、おそらく貯蓄性のある保険と推測いたします。仮に学資保険の分だけを貯蓄としてみなしても、48万円の貯蓄ができることになります。
今回いただいた家計内容から考えると、年間で約1300万円ほどの貯蓄ができているはずの家計となりますが、現在の貯蓄額は1500万円。
おそらく、年間の貯蓄額は計算通りの約1300万円ではないと推測されます。
例えば、実はボーナス400万円は1450万円に含まれており、実際の手取り年収は1850万円ではなく1450万円ではないかなど、まずは年間の手取り年収が本当に1850万円であっているか確認してみましょう。
また、さらに今回記載していない支出が他にもないかなど、実際の支出の状況についても確認してみましょう。
アドバイス2 家計の相場から考えよう
「家計の相場が分からない」ということですから、家計の相場と合わせて各項目の見直しポイントを解説していきます。
1)家計の相場
家計の相場を知りたい時は、総務省の家計調査が参考になります。
総務省の家計調査「世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯」によれば、5人家族の月の支出の平均は34万4599円です。
したがって、年間412万円ほどの支出となるのが5人家族の平均的な支出と言えます。この調査結果から考えると、5人家族であるM.Kさんの支出は平均よりも高いと言えます。
一方、同調査の「年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」を見ると、年収1500万円以上の世帯(手取りではなく年収です)の1ヵ月の支出の平均は56万2107円です。
年間支出は674万円となりますので、同じくらいの年収の方の中で考えるとM.Kさんの支出状況は平均よりやや少ないと言えます。
2)年間貯蓄額
今回いただいた収入と支出内容の範囲で計算すると、年間で約1350万円ほどの貯蓄ができているはずですが、おそらくそこまでの年間貯蓄額はないと推測されます。
一番上のお子さんが12歳ですから、結婚して12年間は家計管理をされていると思います。しかし、現在の手取り年収で12年間家計管理をした結果が1500万円の貯蓄と考えると、年間の貯蓄額は大変少ないと言えます。
3)支出は肥大している
全体的な支出は、高年収であることもあり平均に比べ大きく肥大しています。
しかし、現状では収入がしっかりありますから早急に見直さなくてはいけないほどの緊急性は感じられません。お子さんの進路や、ご夫婦の老後の過ごし方のご希望に合わせて支出の状況も見直しましょう。
4)家計の目標を決めよう
M.Kさんの家計は、ご主人の年齢を考えても非常に収入が多い家計です。
やろうと思えば年間1000万円以上の貯蓄も十分可能な家計ですから、漫然と貯蓄をするより、将来の家計の目標を持つと良いでしょう。
貯蓄だけを増やすのではなく、その他の資産を作ることを考える、住宅ローンの早期完済を目指すなど、せっかくの高収入を生かせるような目標を持っても良いでしょう。
家計の相場が分からない時は、総務省の家計調査の結果と見比べながらどのような家計にしていきたいのか考えましょう。
ただし、家計の相場についてはあくまで相場。
一般的な相場と比べるよりも、ご自分のライフプランに合わせて、ご自分だけの家計管理を実践していくことが大切ですよ。
文/あき(2年間で350万貯めた!ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ)
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