家事を完璧にこなそうと思わなくていい!自己嫌悪に陥りがちな人が行うべき“はなまる家事”とは

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 家事を完璧にこなそうと思わなくていい!自己嫌悪に陥りがちな人が行うべき“はなまる家事”とは

2020.09.30

「時間を貯める」という概念を提唱する『時間が貯まる 魔法の家事ノート』の著者、三條凛花さん。無理しない家事で幸せな毎日のアイデアを発信しています。今回は、家事を完璧にこなそうと思うあまり自己嫌悪に陥る人や1日の終わりに「全然家事ができなかった」と後悔してしまう人にお伝えしたい、家事の捉え方についてご紹介します。

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毎日同じ「家事のゴール」を設定していませんか?

「――今日は全然家事ができてないなあ……」

そんなふうに落ち込んでしまうことはありませんか? でも、大丈夫です。考え方と行動を少しだけ変えれば、そう感じることはなくなります。

考え方というのは、「はなまる家事」を目指すことです。そして、そのために大切な行動が「調合家事」。

家事ができなかったと悩んでいる方の多くが、毎日同じ「家事のゴール」を設定しているように見受けられます。それは、自分の中での100点満点です。だから、その最高点の家事ができた日と今日を比べて、落ち込んでしまうのです。

そこで私が提案したいのは「はなまる家事」という考え方。今日の自分だったらここまでできれば“はなまる”をあげられる――。そう思える家事のゴールを、その都度毎日決めていくことです。

つまり、あなたの家事のゴールは、毎日変わります。では、どうやってゴールを決めたらいいのでしょうか? そのために行うのが「調合家事」。今日行う家事を、まるで魔女が薬を調合するように練り合わせていく作業です。

家事は「心・体・時間」に合わせて、毎日調合していく

材料は3つ。「心」「体」「時間」です。この3つの材料をかけ合わせると、今日のあなたの「家事のゴール」が見つかりますよ。それでは始めていきましょう。

家事の調合材料① 「心」

1つ目の調合材料は「心」です。「やる気」と「感情」を指します。
◆チェックポイント
・やる気はたっぷりありますか? それとも動きたくないですか?
・今、どんな気持ちですか?
やる気がたっぷりある日は、いつもの家事に加えて、普段やらない場所の掃除をしたり、手作りのおやつを作ってみたりと、気力が必要なこともこなせます。一方、やる気が出ないときは、いかにして最低限の家事をこなすかがポイントになってきますよね。
また、感情も大事です。これはやる気を大きく左右します。悲しかったり、動揺していたりするとやる気が出ず、動きたくなくなります。一方、怒っているときは、動けば動くほどその気持ちを発散させることができるので、片づけや掃除をたくさんするのがおすすめです。

家事の調合材料②「体」

2つ目の調合材料は「体」です。「疲れ」と「体調」を指します。
◆チェックポイント
・今の時点で、どれくらい疲れていますか?
・疲れは明日にも響きそうですか?
・体調は良いですか?
・体調が悪い場合、短時間なら動けそうですか?
疲れているときの考え方は2通りあります。1つは家事を妥協して休んでしまうこと。これは、翌日が忙しくなかったり、体調を崩しそうだなと思うときの調合ポイントです。
もう1つは疲れていてもとてもがんばること。疲れていると「家事なんか休んで」と声をかけられることが多いのではないでしょうか。でも、家事を休めば休むほど、やり残し負債がたまっていき、後が大変になっていきます。多少無理をしてでも今日のうちに終わらせたほうがいいときもあります。
そして体調です。こちらは当たり前のことかもしれません。でも、どのくらい動けそうなのかを把握しておくだけで、翌日の自分が楽になります。具合の悪さによってどの家事から手を抜くか決めておくのがおすすめです。
たとえば、頭痛がひどいときはお惣菜にする。ちょっと風邪気味でだるいときは、包丁や火を使わないレシピを選んで調理するといったようにです。

家事の調合材料③「時間」

最後の調合材料は「時間」です。これは「自分の予定」と「家族の予定」を指します。
◆チェックポイント
・今日はどこかに出かけますか?
・何時ごろに家を出ますか?
・何時ごろに帰ってきますか?
・家族は在宅していますか?
・家族のためにするべきこと(送迎や手伝い)はありますか?
大切なのは、その日家事にかけられる時間を把握しておくことです。タイムリミットがわかれば、そこから逆算して予定を立てていくことができます。
また、家族が家にいることで家事がはかどらなくなることもあります。そうした部分も加味できるとより安心です。

私のある1日の調合家事

では、例として私のある1日の調合家事をご紹介しましょう。

まず想像してほしいのは、こんなシーンです。

日曜日です。夫は仕事で、4歳の娘は幼稚園が休み。また、1歳でなかなか目を離せない息子がいます。出かける予定はありません。朝起きたときからなんとなく頭が重く、夕方ごろに偏頭痛になりそうな予感。また、子どもたちが2人とも家にいるときは、いつもよりずっと疲れやすく、特に午後の時間帯が鬼門。

では、この日の家事をどう調合していきましょうか。

まず、疲れと体調を考えると、午後から夕方にかけては家事ができないかもしれません。だから、朝のうちに片づけや掃除を集中して終わらせておくことにします。また、なるべく夕飯のおかずも仕込んでおきたいところです。

4歳の娘は、幼児なので理不尽に怒ったり泣いたりします。すると私は気疲れしてしまうし、いらいらしてしまうことも。だから、子どもたちに遊び感覚で一緒に家事をやってもらい、体を動かすのも良さそうです。

遠出はできませんが、子どもたちのストレス解消と、自分のだらだら防止を兼ねて、午後に近所のコンビニまで散歩するのも良さそう。そこでおやつを買って家で食べ、それから昼寝をしてもらえば、少しは休めるかもしれません。ただし、私自身は、昼寝をすると頭が痛くなる傾向にあるので、寝ないように気をつけます。

大切なのが毎週日曜日にしている家事! 夫のワイシャツ1週間分と、娘の通園小物(ランチョンマットなど)のアイロンがけは絶対にやらなければいけません。

こんなふうに分析していくと、この日曜日の家事のゴールが見えてきます。

① 片づけ・掃除・夕飯調理は午前中に終わらせておく。ここだけとてもがんばる。
② お昼はパスタと市販のパスタソース、常備菜でかんたんに
③ 午後は散歩がてらコンビニにおやつを買いに行く
④ 子どもたちが昼寝をしている間にアイロンがけをすべて終わらせる
⑤ 夜は洗いものとリビングの片づけだけ終われば上々。早めに休む

どうでしょうか? こうして書き出してみると、頑張らなくても家事が終わるような感じに見えませんか。自分でゴールを決めるというのがとても大切です。

100点満点の毎日を目指す必要はありません。でも、家事なんかやらなくてもいい!というわけでもない。暮らしを整えることは、仕事や勉強、そして安定した気持ちを持つためにも大切なことです。

だから、毎日「ここまで出来たら大丈夫!」というはなまるゴールを決めて、そこを目指します。

これを読んでいるあなたの今日の家事はどうでしたか? だらだらして罪悪感をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、今からでも遅くはありません。今から寝るまでのゴールを決めて、それだけがんばることができたら、あなたの今日の家事は「はなまる」です。しかも、明日の自分がちょっとだけ楽になりますよ。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

三條 凛花

三條 凛花

夫、4歳の長女、0歳の長男、猫2匹と暮らしています。暮らしの中にあるさまざまなプチストレスは、探す・調べる・迷うといったことが原因です。そうしたむだな時間をなくして、自由に使える時間を貯める工夫を発信しています。著書は『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)、『365日のとっておき家事』(三笠書房)など。

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