「SNSで見かけたあの家のようにしたい」誰かの片づけをマネするときの「正しいやり方」

家のこと

2021.01.16 更新

こんにちは。ライフオーガナイザー(R)のさいとう きいです。 「雑誌の片づけ特集や、SNSで見かけた素敵な収納をそのままマネしているのに、一向に住まいが整わない」というお悩みをお聞きすることがよくあります。それもそのはず、片づけに“誰かにとっての正解”を求めた瞬間、失敗する確率がうんと上がってしまうのです。今回は「自分にとっての片づけの正解」の見つけ方について考えてみたいと思います。

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あの人は片づけられても、「わたし」ができない理由は?

誰かの片づけをマネてもうまくいかない理由は、誰かと自分の前提条件が違うからです。
家の広さも間取りも、持っているものも、家族構成も、個々の性格も違う“誰か”の片づけ方が、自分にぴったり当てはまることはありません。
言われてみれば当然でも、「実感としてピンとこない」という方も多いですよね。

たとえば、料理のレシピで「塩少々」と書かれていたとき、「薄味が好きだから控えめにしよう」「食材の分量を増やしたから少し多めにしよう」など、わたし達は自然と工夫しています。

 

学校や家庭でそのように教わっただけでなく、何度もつくって家族のフィードバックを受けているうちにノウハウが蓄積し、自分流にアレンジできるようになったからです。

けれども、わたし達が子どもの頃、片づけは学校や家庭で学ぶものではありませんでした。自己流で片づけたとしても、料理と違ってその日のうちに結果を実感しづらいため、ノウハウを身につけるまでに時間がかかるというむずかしさもあります。

では、どのように片づけの経験を重ねればいいのでしょうか。

誰かの「マネ」からステップアップするために必要なこと

料理と同じで、片づけも最初は誰かをマネするところからスタートしても構いません。ただし、「うまくいっていない」と感じたときは、味見しながら料理を自分好みに仕上げるように、片づけも自分好みにアレンジする必要があるのです。

そのとき、「なんとなくうまくいかない」と感じているだけでは、モヤモヤを解消することはできません。

料理の味が整わないときも、「なんとなくおいしくない」では対策を考えられませんよね。けれども、「塩気が足りない」と原因を突き止められれば、「塩を足してみよう」「パルメザンチーズをかけてみよう」など、次の手を考えられます。
 

片づけでモヤモヤするときも、「なぜ決めた場所にものを戻せないのか」「なぜ家の居心地がよくならないのか」、その原因をしっかり考えてみることが“自分にとっての片づけの正解”を見つけるためには不可欠なのです。

誰かの収納は「正解」ではなく「参考」にしかならない

こちらはわが家のキッチン収納の実例です。
 

セミオープンのペニンシュラ型キッチンで、狭いリビング・ダイニングから丸見え……。なので、少しでも圧迫感を抑えられるよう、背面カウンター上に大きな調理家電を置かないようにしています。
ガス台とシンクの間にある作業スペースで使うボウルやバットは、シンク下の引き出しに収納しています。調理しながら、右手でサッと出し入れできるから便利です。

火にかけて使う鍋やフライパンは、ガス台下の引き出しに収納。ターナーやレードルといったキッチンツールも一緒に収めておけば、「炒める」「混ぜる」がスムーズです。

    

これはあくまでもわが家の間取り、使っているものの数、使う人の動きに合わせた収納で、万人におすすめできるものではありません。

「わたし」なら、どこにどのようにものを収めれば、取り出しやすく戻しやすくなりますか? その答えを知っているのは雑誌やSNS上で見かけた“誰か”ではなく、自分自身だけなのです。
 

理想の住まいを、一日や二日で手に入れることはできません。でも、暮らしづらさの原因をつきとめ、それを解消していけば、必ず“自分にとっての片づけの正解”を見つけられる日がきます。わたしもまだまだ自分の正解には至っていませんが、これからも少しずつ住まいを整え、理想の暮らしに近づいていきたいと考えている次第です。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

さいとう きい

さいとう きい

東京都心の60平米、2LDKに夫婦+小2男子+愛犬1匹の4人暮らし。 ニューヨーク・サンフランシスコ・ホーチミン・横浜・東京など、世界各地の60平米以下の小さな部屋で暮らしてきた経験を元に、「スモールスペースを最大限に活用して、狭くても快適な暮らし」を提案しています。

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