コロナ禍の影響で「生活防衛の意識が高まった(やや高まった)」人は8割
株式会社マネーフォワードは、『マネーフォワード ME』の利用者3,957名を対象に、2021年1月29日(金)~1月31日(日)に「コロナ禍の個人の家計実態調査2021」を実施しました。
同調査の結果、コロナ禍で「生活防衛の意識が高まった(やや高まった)」と回答した人は全体の約8割。
さらに、「生活防衛の意識が高まった(やや高まった)」と回答した人のうち、19%が生活防衛のために「投資を始めた」、10%が「貯金を始めた」と回答しました。
コロナ禍の生活の不安からか、多くの方が「投資」や「貯金」を新たに始めたり、「投資」や「貯金」にあてる資金を増やしたようです。
ただ、半数以上は「投資をしていない・変わらない」「貯金していない・貯金額は変わらない」と回答していることから、投資や貯金をしない、またはできない人も多くいるようです。
なお、投資を始めた人のうち、7割以上が「NISA・積み立てNISA」を始めたと回答しています。
支出状況の変化があったのは、1位「交際費」「光熱費」
さらに、コロナ禍で、昨年と比較して減少した支出は、1位「交際費」、2位「趣味・娯楽費」、3位「交通費」、増加した支出は、1位「水道・光熱費」、2位「食費」、3位「日用品」という結果になりました。
緊急事態宣言をはじめとしたコロナ禍の影響により外出や交際を控え、巣ごもり生活を中心とした新しい生活様式が各家庭に取り入れられていることが分かります。人との接触を控え、自宅で過ごす時間が増えたことにより、家計の支出の内容にも変化が現れたと考えられます。
また、47%が「新型コロナが収束しても、支出状況はもとに戻らない」と回答したことから、コロナ禍で変化した生活様式が、今後も影響していく可能性があります。
コロナ禍で、キャッシュレス決済を利用する人が増加
同調査の結果、64%がコロナ禍で「キャッシュレス決済を利用する機会が以前よりも増えた」と回答しています。
その理由として、49%が「レジでの支払いを素早く済ませ、接触時間を短縮させるため」、18%が「現金に触れることによる新型コロナ感染を防ぐため」と回答しています。キャッシュレス決済をコロナウィルスの感染予防を目的に利用していることが分かります。
また、「よくお店が、キャッシュレス決済を導入したため」と16%が回答していることから、小売や外食業界などの店舗でも、キャッシュレス決済の導入が進んだことが考えられます。
経済産業省の「第一回の議論の振り返り、 日本のキャッシュレス決済比率、 決済事業者及び国の開示の在り方について」によれば、日本のキャッシュレス決済比率は26.8%となっています。
経済産業省の「キャッシュレスの現状及び意義」によれば、2016年のキャッシュレス決済比率は韓国96.4%、イギリス68.6%、中国65.8%であることから、世界各国に比べるとまだまだ日本のキャッシュレス決済比率は低いと言えますが、2025年6月までにキャッシュレス決済比率を4割程度とすることを目標にしており、今後もキャッシュレス決済の普及は進みそうです。
参考URL:経済産業省「第一回の議論の振り返り、 日本のキャッシュレス決済比率、 決済事業者及び国の開示の在り方について」
参考URL:経済産業省「キャッシュレスの現状及び意義」
コロナ禍で家計や生活様式の変化
同調査の結果から、コロナ禍で家計や生活様式に変化が現れていることが分かります。
これまで貯蓄や投資に興味がなかった人でも、コロナ禍の影響により、生活の防衛として関心を持ち始めた人も多いようです。家計の支出の内容も、自宅で過ごすことが増えたことにより、今までの家計とは支出の内容が変化した人も多く見られました。
また、これまで現金派だった人でも、非接触型決済として、キャッシュレス決済を取り入れる人が多くなっているようです。
緊急事態宣言の再発令など、コロナ禍の影響に終わりが見えない日々が続きます。コロナ禍で家計に変化が現れた人は、今一度これからの家計を見直してみてはいかがでしょうか。
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