日本人は世界でもトップクラスの座位時間
2011年にシドニー大学van der Ploeg氏が、日本は世界20か国の中で座位時間が一番長いという研究結果を公表しました。世界でもトップクラスの座位時間を誇る私たちですが、コロナ禍で在宅ワークや外出自粛の影響もあり、1日の中で座位時間が増えていると感じる方もいることでしょう。
1日の座位時間が長いほど死亡率や肥満、メタボリックシンドローム、心血管疾患、がんなどさまざまなリスクを高めるとされています。また、メンタルヘルスにも影響するという報告もあり、長時間座り続けることが問題であることがわかっています。
また米国の45歳以上の男女を約4年間追跡した調査研究によれば、1日の総座位時間が長くても、座位の継続時間が10分以上と10分未満では、死亡率が約3分の2に低下すると報告されています。つまり、1日の座位時間が長くても、一度座った後に途中で席を立って動くことで、死亡率の低下に効果があるようです。
参考:産業保健新聞「座る時間が長いほど、健康リスクが高まる!」
今すぐ取り入れたい!活動量をあげるコツ
「仕事が忙しくてずっと座りっぱなしになるのは仕方ない」、「面白い動画を見ることを途中で止められない……」そう思う方もいるかもしれませんが、ちょっとしたことを取り入れるだけで活動量は増やせます。日常でこんなことを取り入れてみてはいかがでしょうか? 職場でも、自宅でも取り入れやすい方法を実践してみてください。
□コピーを自ら取りに行く
□トイレまで遠回りする
□通勤先では遠い自動販売機まで行き、飲み物を購入する
□自宅なら飲み物を手元におかず毎回キッチンまで取りに行く
□移動時は、階段を使用する
□自宅や会社近くを散歩する
□ストレッチをする
このほかに、そもそも動きやすくなるように環境を整えることも大切です。
□スタンディングデスクや昇降式デスクの活用で、立って作業をする
□決まった時間に座位時間が中断できるようにアラームを設定する
このような方法を取り入れて、一度座ったからといって座り続けるのではなく、なるべく動くように心がけることで、身体的にも精神的にもいい影響があるようです。
ちょっと気をつけるだけで活動量を増やせることが分かった今、毎日の生活の中で少しでも実践して活動量を増やしてみてはいかがでしょうか?
参考:産業保健新聞「座る時間が長いほど、健康リスクが高まる!」
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。