チェックリストにチャレンジ!まずは自分の疲労に気づこう!
コロナ禍の新し生活様式では、ステイホームや慣れないリモートワークにより、精神的ストレスに悩まされたり、運動不足などで肉体的な疲れを感じている人も多いと思います。目立った自覚症状がなくても、疲労は気づかないうちに蓄積していくもの。少しでも気になる人は、下のチェックリストを試してみましょう。
評価の仕方:全くない(0点)、少しある(1点)、まあまあある(2点)、かなりある(3点)非常に強い (4点)
- ちょっとした運動や作業でもすごく疲れる
- 疲れた感じ、だるい感じがある
- よく眠れない
- ゆううつな気分になる
- ぼーっとすることがある
- 自分の体調に不安がある
いかがでしたか? 合計が10点以上であれば、疲れがたまっている可能性があります。
疲れをため続けると、疲労の悪循環に
1日の疲れは1日で回復させ、体の状態をリセットするのが理想です。
しかし、忙しく疲れているときに限って食事がまともに食べられない、ということもありますよね。その結果、疲労回復に必要な栄養が十分にとれず、疲労を回復させるための力が下がるという悪循環に陥ってしまいます。
さらに、強いストレスを感じていると、自律神経のバランスが不安定になり、睡眠の質も悪くなって疲れが十分に回復できなくなります。
こうした悪循環を断ち切るためには、日々の食事や生活習慣を見直すことが何より大事です。
食事は米飯を中心におかずをしっかり食べる!
食事は疲労回復のためにも重要な要素。そのカギを握るのが、米飯です。
関西福祉科学大学教授・倉恒弘彦さんが、大学生を対象に疲労の実態を調査したところ、朝食をとらない学生は疲労を強く訴え、重度疲労の学生は、夜遅い食事の頻度が高い傾向にあったといいます。
忙しくて疲れていると、食事が不規則になったり、まともな食事をとっていないことことがありますが、それが悪循環にならないために、疲れているときこそ、食事に気を配ることが大切です。
倉恒さんの研究によると、米飯をしっかり食べている学生は、副食が豊かになるということもわかりました。魚介類も摂取するので、n-6、n-3系の不飽和脂肪酸やマンガン、ビタミンなどの摂取量にも差が見られたといいます。
麺類やパンなどが中心の食事は副食が少なく、限られた栄養成分しか摂りにくくなります。一方、米飯を規則正しくしっかり食べる食事は、副食が豊かになるため、相対的に栄養バランスがよくなると考えられるのです。
米飯によって、疲れそのものがとれるわけではありませんが、疲労回復を助けたり、疲れによる回復力の低下を抑制したりする効果が期待されます。
ビタミンCなどの抗酸化成分も大事
体内では、食べたものをエネルギーに代謝する過程で、「活性酸素」が生み出されます。活動によって血中の活性酸素が増えると、酸化ストレス(活性酸素により引き起こされる生体にとって有害な作用)が増えます。すると、一時的に抗酸化力も上がりますが、疲労につながる作業や活動が長く続くと抗酸化力は下がっていきます。疲れると体内の活性酸素が除去しきれず、過剰になり、疲労を回復する力も下がるという悪循環に陥ってしまうのです。
そこで、疲労の予防や回復におすすめなのが、ビタミンC(アスコルビン酸)に代表される抗酸化物質を積極的に摂って、抗酸化力の低下を補うことです。
ビタミンCの抗疲労効果を確かめる実験で、ラットに自重の8%の重りをつけてプールで泳がせたところ、通常のラット(疲労負荷をしていない)は約200秒で泳ぎ疲れて沈むのに対し、元々疲労を負荷したラットは約65秒で早く沈みました。この疲労負荷するラットに事前にビタミンCを摂らせておくと、浮いていられる時間が160秒以上に延びたということです(※1)。
還元型コエンザイムQ10などの成分も疲労の予防・回復に効果的。サプリメントなどで取り入れるのも手!
ビタミンC以外にも、科学的に抗疲労効果が検証された物質があります。
例えば、還元型コエンザイムQ10です。還元型コエンザイムQ10には、大きく2つの作用があります。
1つ目は、細胞が生命維持や活動に必要なエネルギー作るさいの手助けをすること。2つ目は、活性酸素を除去する高い抗酸化作用があり、体を錆から守ることです。
還元型コエンザイムQ10が不足すると、疲れやすくなる、抵抗力が落ちて風邪をひきやすくなる、肌の調子が悪くなる、手足が冷えたりむくんだりする、など、さまざまな不調の原因になると考えられています。
還元型コエンザイムQ10は、肉、魚、野菜、卵などさまざまな食品に含まれますが、食品から摂取できる量は限られているため、サプリメントを利用するのも手。疲れがなかなか取れない時におすすめです。
このほか、ローヤルゼリーや母乳に多く含まれるテトラハイドロバイオプテリン、卵、乳製品、肉、魚などに多く含まれるアミノ酸、「アリナミン」などに配合されているフルスルチアミン、牛・豚の肝臓、心臓、腎臓やほうれんそう、トマト、ブロッコリーなどに含まれるα-リポ酸(食品から摂取できる量は限られており、サプリメントもある)、レモンや梅干し、酢などに多く含まれるクエン酸も、疲れの解消に効果があるとされています。
疲労がたまっているときこそ、これらの物質も意識しつつ、栄養バランスのとれた食事をしっかりとることが大切です。その上で、サプリメントを上手に活用するのも一策です。
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