その他のおすすめルール
- 親や学校に見られて困るような内容の写真・動画・文章をアップしない
- ネットを通じてお金を使う時は親に相談、承諾を得ること
- スマホにはフィルタリングをかける、その制限をなくす時期は親が決める
- アプリのダウンロードを勝手にしない
- 家族との食事や会話中はスマホを触らない
- 歩きスマホをしない
- 困ったこと、疑問があったらすぐに親に相談する など
ペナルティも明確にしておくことが大事
スマホのルールを各家庭で決めたら、これらのルールを破ってしまったときのペナルティも決めておくといいでしょう。例えば「1週間スマホ禁止」「データ容量を減らす」「没収」「利用時間を制限」など。
年に1回はルールの見直しを!
スマホを持たせるようになり、ルールを決めて使用することにもだんだん慣れていきますが、本人の生活する新しい環境にも慣れてくることで、友だち付き合いや行動範囲にも変化が表れてくるかもしれません。思春期真っただ中の中高生なので、親の言う通りにするばかりではなく、自分で考えて行動したくなるものです。スマホを安全に使ってもらうためのルールですが、不満ばかりになって、親の目を盗んでルールを破ったり、危険な使い方をするようになっても困ります。
だからこそ、スマホを安全に使うために本人の「自主性」が大切で、「その子の成長段階に応じたルールの見直しをすることをおすすめします」と鈴木さん。子どもが親に押し付けられていると思わないように、なるべく親子が納得した形でルールを決め、守らせることが大切です。コミュニケーションをしっかりとり、親も子どもを信じているという姿勢も見せていくことで、お互いの信頼関係も強まっていきます。
利用時間の制限を変更、個室への持ち込みを許可、ゲームアプリの許可などその子にどんな要望があるのか耳を傾けてみてください。それに対して、「●●が守れるならOK」「ここはダメだけどここまでならいいよ」といったように子どもが無理なく守れる新しいルールを決めていきましょう。
高校生になってくると、スマホの扱いにも慣れ、善悪の判断もできるように成長してくる子どもがほとんど。締め付けるばかりのルールでは逆効果で、ある程度は寛容に見守ることも大切とのこと。
とはいえまだ、社会経験の浅い子どもなので、ネットを介した犯罪や危険性、事例などを普段の会話でしておくことも忘れずに! その知識がいざというときに身をまもってくれることにつながります。
今回教えてくれたのは…鈴木朋子さん
鈴木 朋子 さん
ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー
メーカー系SIerのシステムエンジニアを経て、フリーライターに転身。SNSなどスマートフォンを主軸にしたIT関連記事を多く手がける。デジタルカルチャーを追い続け、スマホネイティブと呼ばれる10代のIT文化に詳しい。子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」としても活動中。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など、著書は監修を含め、20冊を超える。
「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「スッキリ!」(日本テレビ)、「ゴゴスマ」(CBCテレビ)、「ビーバップ!ハイヒール」(ABCテレビ)、「マサカメTV」(NHK総合)、などテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのメディアにも出演。
おすすめ書籍
「親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本」
子どもにはじめてスマホを買い与える人は必見!
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スマホやタブレットを使う子どもが増え、子どもがインターネットの悪影響を受けないか、ネット犯罪の被害にあわないか心配する親が増えています。本書は子どもが安全にインターネットを利用するために、親はどうすればよいかを実例を交えて解説します。気軽に読めるやさしいページ構成で、子どもが安全にインターネットを使うための方法を考えます。
「親が知らない子どものスマホ」
「親が知らない子どものスマホ」
入学前にSNSでつながる中高生。心の内はLINEの「ステメ」に書く。今はLINEで行われる「不幸の手紙」。「自画撮り被害」に潜むネットの闇。Instagramが新たないじめの温床に? “エアドロ痴漢”にご用心! 入学直前、夏休み、文化祭……危ないのはいつ? トラブルの「兆し」を見逃さない! 学校生活“要注意”イベントカレンダー付き。10代のスマホライフを理解するための用語収録。
今回は、スマホを持つときに、ぜひ各家庭で設定てもらいたいおすすめのルールをご紹介しました。子どもの健康や安全を守りながら、正しく活用できるように子どもストレスなく守れる、無理のないルールにすることがポイントです。思春期の子どもを締め付けるだけでは逆効果。ここだけは守ってもらいたいポイントをきちんと説明し、ある程度、子どもの要望にも耳を傾け、交渉してみてください。