季節の変わり目に注意することは?
薄手の半袖シャツ一枚でも心地よい季節になってきました。
とはいえ、朝晩の気温差もあるため、今の時期の体温調整は難しいものです。
また、気圧変動も大きい時期なので自律神経のバランスが乱れ、体調を崩す人も多いようです。
まずは、石原先生に季節の変わり目に気をつけることを伺いました。
「今の時期の体温調整はとても難しいものです。この時期、外出時にはさっと脱ぎ着できるような服装が望ましいです。また、暑いからといって冷たい飲み物を飲んでしまうと体の内側から冷えてしまいます。できるだけ常温か、温かい飲み物をゆっくり飲むことが理想です」
あなたも「かくれ冷え症さん」かもしれない!
季節の変わり目には、しっかりと体調管理をしないと思わぬ「冷え」により、体調を崩してしまうかもしれません。
日ごろから「いつも手が冷たい」「寒くてなかなか眠れない」と、冷え症を自覚している人ならばいいですが、じつは冷え症なのに自覚のない「かくれ冷え症さん」も多いと石原先生はいいます。
では、どんな人がかくれ冷え症さんなのでしょうか?
「自分は冷え症ではないと思っている人も、お腹に手を当ててみてください。もし、冷たくなっていればかくれ冷え症かもしれません。
かくれ冷え性は、主に内臓が冷えてしまうタイプの人と水によって冷えてしまうタイプ、そしてストレスによって冷えるタイプの人がいます」
≪かくれ冷え症さんの特徴≫
- 暑いからといって、湯船には入らず毎日シャワーだけ
- 暑がりだと思い込んでいて常に薄着で、冷たい飲み物が好き
- 体を締め付ける下着を愛用している
- 運動はとくにしていない、または苦手
- 手足がほてって眠れない
体を温める食材で冷え症知らずに!
コロナ禍で外出の機会が極端に減ったため、運動不足を感じている人もいるでしょう。
働き方も大きく変化し、食生活にも変化がみられていませんか?
石原先生によれば「間違った食生活を続けると腸は1年中冷えます」とも。
では、どんなことを意識すればいいのでしょうか?
「新型コロナウイルスの影響で働き方も変わり、在宅ワークを続けている方も多いかと思います。または、パートナーが在宅することにより、食事の準備等にも変化があらわれてきた家庭もあるかもしれません。日々の生活に変化がみられると、食生活もそれにともない変化します。もし、新型コロナウイルスの流行後から体重が増え、体調も思わしくないと感じている人がいれば、この機会に食生活の見直しをしてみませんか?
とても手軽なことでいえば、朝、白湯を飲む習慣をつけることをおすすめします。冷えた胃腸を温める効果に加え、便秘解消や美容、代謝も上がるなどよい影響をあたえてくれます。
そして、体を温める食材を知ることも大事。食品には体を冷やす『陰性食品』と、体を温める『陽性食品』があります。『陰』が悪で『陽』が善というわけではなく、大切なことは、陰と陽のバランスです。陰性食品と陽性食品、それぞれの特徴を知ることからはじめましょう。冷え症を改善したい人は、なるべく陽性の食品を積極的にとりましょう」
からだを温める「陽性食品」
- チーズ
- 玄米・黒パン・そば
- 根菜(たまねぎ、人参など)
- 赤身の肉・魚介類
- りんご・サクランボ・ブドウ
- 納豆・あずき・黒豆
- 紅茶・ココア・ウーロン茶
- 赤ワイン・黒ビール・日本酒
- 塩・みそ・しょうゆ
- 黒ゴマ
- 黒砂糖
- 和菓子
からだを冷やす「陰性食品」
- 牛乳・バター
- 白米・白パン・うどん
- 葉菜・きゅうり・トマト
- 脂身の肉・白身の魚
- バナナ・ミカン・パイナップル
- 大豆・豆乳・豆腐
- 緑茶・コーヒー
- 白ワイン・ビール・ウイスキー
- 酢・マヨネーズ
- 白ごま
- 白砂糖
- 洋菓子
いかがでしたか?
冷え症にも「かくれ」冷え症があること、食品には「陰」と「陽」があることがわかりました。
また、腸を温めることで冷え症改善や代謝アップも期待できます。
腸を温めることはメリットばかりというわけです。
石原先生おすすめの白湯健康法であれば、明日から続けられそうですね。
著者プロフィール:石原新菜(いしはら にいな)先生
医師・イシハラクリニック副院長
ヒポクラティック・サナトリウム副施設長
1980年、長崎県生まれ
女性視点を活かした女子の健康問題のわかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。著書に『バウエルダイエット 腸を整えて、ラクに痩せる!』がある