材料
- 合挽きミンチ(牛7:豚3)400g
- 玉ねぎ 半分
- 塩 4g
- ブラックペッパー 20振り
- ナツメグ 5振り
- 牛脂 45g
- 卵 1個
- 牛乳 120g
- お麩 20g
〜ハンバーグソース〜
- 赤ワイン 70g
- ケチャップ 35g
- ウスターソース 10g
- 中濃ソース 10g
- 砂糖 2g
- ハチミツ 5g
- 水 大さじ1
- 無塩バター 15g
ポイント1:飴色になるまで玉ねぎを炒める
1.みじん切りにした玉ねぎを油をひいたフライパンに入れ、強火で飴色になるまで炒めます。
飴色になったら、粗熱がとってから、ラップをして冷蔵庫でさらに冷ましましょう。
タマネギは水分を飛ばしながら炒めていくほど、甘みと旨みが濃縮されていきます。ここで抜けた水分はあとで、牛乳を加えることで補ってきます。
玉ねぎの食感を楽しみたい場合は、ナマや軽く炒めた状態でもOK!
ポイント2:お麩で肉汁を閉じこめる
2.お麩をミキサーなどで細かく砕き、牛乳と混ぜ合わせておきましょう。
パン粉の代わりにお麩を使うことによって、より多くの肉汁を閉じ込めることができ、ハンバーグの固さ調整にも便利です。
ポイント3:冷やしながら混ぜる
3.余計なドリップをふき取ったひき肉と塩をボウルに入れ、氷をあてながら、捏ねていきます。肉をさわって、すぐ粘り気が出ていること、ひっぱってみて、すぐにちぎれない状態になったらOK。
ボウルを冷やすことで、手のひらの温度でひき肉の脂が溶けるのを防ぎ、肉汁を肉の中に閉じ込めてジューシーに仕上がりになります。
塩には肉のたんぱく質の変性を起こし、ひき肉の肉がよりくっつきやすくなる効果があるため、先にひき肉とよく混ぜることが重要です。これで、ひび割れしにくく、肉汁が逃げにくいハンバーグに近づきます。
4.ブラックペッパー、ナツメグを入れてよく混ぜたら、常温にした牛脂を加えて、素早く混ぜ合わせましょう。
この時に牛脂のダマがあると、ハンバーグを焼いた時にそのダマの部分が溶け、ハンバーグに穴が開いてしまうのでよく混ぜ合わせるのがポイント。
5.卵を加えてよく混ぜ合わせたあと、冷やした飴色玉ねぎを入れ、さらに混ぜます。
6.お麩と牛乳を混ぜたものを加えて、さらによく捏ねてタネの完成。
ポイント4:空気をしっかり抜いて成型
7.手のひらに油をつけて、お好みの分量を取り分けたあと、手から手にタネを投げて、打ち付けるように、肉の内部の空気をしっかり抜きましょう。空気が抜けて表面がなめらかになったら、お好みの形に成型していきます。
空気が入ったままハンバーグを焼いてしまうと、空気がたまっていた穴が熱膨張によって破裂し、ハンバーグが破けてしまいます。タネの表面をなめらかにすることも大きなポイント。焼いた時のひび割れを防ぎます。
サイズ、形は、お好みですが、ある程度分厚さがある方が肉汁を閉じ込めやすくなります。
8.成型後、ラップをして1時間ほど冷蔵庫で冷やしましょう。
成型後は表明温度が上がっています。再度冷やしておくことで、焼いたときに一気に脂が溶けだすのを防ぎ、肉汁をより閉じ込めておくことができます。
ポイント5:ノータッチからの蒸し焼き
9.ハンバーグの表面に小麦をまぶし、油を熱したフライパンに入れたら、中火から強火で表面をカリッと焼いていきます。
生焼けの状態でフライパンを動かしてしまったり、フライ返しでいじると小麦粉のコーティングが剥がれたり、形が崩れてしまうため、肉汁が逃げてしまいます。まずは、ノータッチで表面に焦げ目がしっかりつくまで我慢。裏返しても同様にしっかりと表面が焼けるまで動かしません。
10.両面を焼いてコーティングできたら、水を入れて、弱火で蒸し焼きにしていきます。
時々、蓋を取って、水を足し、中心まで火が通るまで焼いていきます。
ポイント6:肉汁をプラスしたソース
11.肉汁の残ったフライパンに赤ワインを入れて、こそげ落としながら煮詰め、ケチャップ、ウスターソース、中濃ソース、砂糖、ハチミツを混ぜたソースを加えます。仕上げにバターを入れて、よく混ぜたら火からおろし、ソースの完成。
一番大きなポイントは、パン粉のかわりに砕いたお麩を使うこと。吸水力が1.5倍~2倍近いとのことで、中の肉汁を逃さず、閉じこめてくれます。さらに牛脂を加えたり、しっかり空気を抜いて形作ることで、これまでにない肉汁体験ができることでしょう。ぜひ、驚きのジューシーハンバーグを作ってみてくださいね。
今回教えてくれたのは、岩野上幸生さん
岩野上 幸生(いわのうえ こうせい)さん
1985年生まれ。長崎県出身。18歳から料理の修行を始め、24歳で独立。現在は東京で飲食店を複数手がける人気料理人となり、企業コンサルティングや料理の技術指導なども手掛け、マルチに活躍中。YouTubeチャンネルの「飲食店独立学校 /こうせい校長」では、さまざまな料理のテクニック、役立つ情報を発信している。
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