材料
- 鶏もも肉 1枚
- 塩 (鶏肉の総重量に対して0.5%)
~タレ~
- みりん 30g
- 料理酒 30g
- 砂糖 5g
- 濃口醤油 30g
- 水あめ 30g
- 水 30g
- 玉ねぎ 4分の1個
ポイント1:鶏肉の下処理
1.鶏もも肉についている軟骨や骨、血合いや筋を取り除き、厚みのある部分を包丁で開いて均等な厚みにしましょう。
2.焼いたときに縮むのを防ぐために、鶏の皮をフォークを使って数か所、穴を開けておいてください。
3.鶏肉の臭み取り&香り付けに生姜の断面を鶏肉に擦りつけます。
4.鶏肉に肉の重量の0.5%の塩をかけ、20分ほど常温で寝かせましょう。
塩は、肉の下味にもなりますが、塩の浸透圧によって、臭み成分を表面に浮き上がらせる効果もあります。
※室温が30℃以上ある場合は、冷蔵庫に入れましょう。
ポイント2:タレに玉ねぎをプラス
5.みりん、料理酒、砂糖、濃口醤油、水あめ、水をボウルで混ぜ、大き目のざく切りにした玉ねぎを加えておきましょう。
タレにタマネギを入れることで、香りと甘みをプラス。玉ねぎは香味野菜なので、鶏肉の臭みを抑える効果もあります。
ポイント3:片栗粉を身だけにつける
6.余分な水分と浮き上がった鶏肉の臭みをキッチンペーパーで拭き取り、片栗粉を身の部分だけにつけましょう。
肉の身の部分だけ片栗粉でコーティングすることによって、焼いた時に水分と旨みが閉じ込めることができ、味が絡みやすくなります。皮の方にもつけてしまうと、片栗粉が水分を吸収して、時間が経った時にフニャフニャとした食感になってしまうので要注意。
ポイント4:皮をこんがり均等に焼く
7.フライパンに油をひき、火をつける前に皮を下にした鶏肉をのせ、油を均等に鶏肉の皮に付けてから火をつけましょう。
フライパンが温まる前にのせておくことで、急激な温度変化によって皮が一気に縮むのを防ぎます。一度、鶏肉をフライパンにのせたら、一度持ち上げてから再度のせることで、皮目に均等に油をなじませて、焼きムラのないようにしましょう。
8.デコボコして、しっかり焼けない皮は、フライパンのカーブを使ってしっかり押し付けて、皮全体をこんがりと焼いていきましょう。身の側は火を通しすぎると水分が蒸発しやすいので、長時間焼くのは避け、軽めに火を通していきます。
ポイント5:皮のパリパリを活かすタレの絡め方
9.いったん鶏肉を取り出して余分な油を取り除いたあと、タレを入れて鶏肉の旨味をこそげ落としながら、玉ねぎの旨味を出していきます。
10.火の通った玉ねぎを取り除き、鶏肉の身を下にしてフライパンに戻しましょう。火を通しながら鶏肉にタレを絡めていきます。このとき、タレの水分が蒸発し過ぎてしまったら、水を入れて伸ばして調整してください。
皮のほうを一気にタレと絡めると、パリパリ感を残せないので、ハケを使って、タレを塗っていくことで、皮のパリパリを活かすことができます。
11.食べる直前にタレをかけて、完成!
(自宅にガスバーナーがある方は、お好みで皮に焼き目をつけてもOK)
甘辛いタレでご飯が何倍もいけそうな鶏の照り焼きをご紹介しました。鶏特有の臭みをしっかりとり、皮を均等にこんがり焼くことで、見栄えも味も完璧な鶏の照り焼きが完成します。ぜひおうちでも試してみましょう。
今回教えてくれたのは、岩野上幸生さん
岩野上 幸生(いわのうえ こうせい)さん
1985年生まれ。長崎県出身。18歳から料理の修行を始め、24歳で独立。現在は東京で飲食店を複数手がける人気料理人となり、企業コンサルティングや料理の技術指導なども手掛け、マルチに活躍中。YouTubeチャンネルの「飲食店独立学校 /こうせい校長」では、さまざまな料理のテクニック、役立つ情報を発信している。