使っているものだけ生活エリアに残す
暮らしが整う「片付けない」片付け(アスコム 価格:1430円)の中で、著者であるkayokoさんはこう言います。
整理することは、使っているものと、使っていないものを分類すること
だからといって、使っていないものを捨てなさい、ということではなく、使っているものだけを生活エリアに残そうという考え方です。そして、さらに使っているものを必要最低限の個数にすることで、暮らしのストレスが半減します。
判断基準は「使えるか」ではなく「使っているか」です。大好きなもの、大切に思うもの、高かったものこそ、大事にしまっておくのではなく、日常的に使いましょう。そうでないものは処分するか、生活エリアの外へ。
【使っているものとは?】
- 今使っているもの
- 毎日(毎週、毎月、毎年)使うもの
- 次に使うことが具体的にわかっているもの
思い出系には優先順位を
趣味のもの、宝物、思い出の品は、使うものではなくても、精神面での役割を果たしていることが多く、スペースが許せば手放す必要はありません。そうでない場合は、厳選したものだけを残すように考えてみましょう。一番大切なものから選び取っていく方式にすると、自分の中の優先順位がわかって、整理しやすくなります。
1年ごとに見直しを
生活エリアから外したものは、1年後くらいに見返してみましょう。気持ちが変わって、手放してもいいものに代わっているかもしれません。
収納は使っているものの「見える化」
「収納はものの定位置を決めること」と定義づけることが多いですが、「使いたい時にパッと見えて、すぐに取りやすいように置いておく」ことができていればそれでOK。
ポイントは使う場所の近くにあることです。使う場所が複数あるなら、各場所に1つおいておく方が生活しやすいです。また、ものを使う人がその場所で自然と目線に入る範囲(ゴールデンゾーン)におくことが大切。家族それぞれに使いやすい位置、目に入りやすい位置を確認してみましょう。
テクニック1.仕切る・立てる
衣類系、布系などは積み重ねず立てるようにしましょう。こうすると一目瞭然で取り出しやすく戻しやすくなります。
テクニック2.ラベルを貼る
ラベルを貼って在りかをはっきりさせておくという小さな仕掛けですが、一連の動作が何も考えずとも、勝手に身体が動くようになります。
テクニック3.2~3割のゆとり
スペースに対してピッタリに詰め込んでしまうと、見えにくいばかりか、取り出しにくく、戻しにくいという負のスパイラルに。1割ぐらいの余裕では、新しく買ったものが入りきらないこともあります。そうすると、別の場所に置くことになり、収拾がつかない状態に……。収納スペースに対して、つねに2~3割のゆとりを持たせておきましょう。
片付けと呼ばず、戻すだけ!
整理収納の基本をおさえるだけでは、快適な日常は続かず、日々の片付けを意識付けなくてはなりません。片付けと言うと、気が重くなるかもしれませんが、「使ったら元あったところへ戻そう」と考えましょう。精神的な負担が軽くなりませんか?
一番ラクなのは、使ったらすぐ戻すことですが、日中はぐちゃぐちゃでも寝る前に戻すようにする、平日はほったらかしでも金曜日にはリセットする、これだけでもOK!
整理収納の基本をおさえて整えることで、ものの数十分程度で元に戻せるようになります。できるときにやればいい! と思えることで、どんなに忙しくても、子どもが汚しても、イライラしなくなり、気持ちがラクに!
整理収納のメンテナンス
生きていれば、確実にものが増えます。そして、だんだん使わなくなるもの、新たに頻繁に使うようになるものなどが出てくるはず。それによって、以前整えた場所が使いにくくなることもあります。だからこそ、定期的に整理収納のメンテナンスが必要です。
毎度、毎度完璧にしようと考えすぎず「とりあえず、こうしてみよう」「これで様子をみよう」というマインドで進めると、手が止まりにくく整理できるはずです。
今回ご紹介した整理収納が徹底できると、暮らしが圧倒的にラクになると言います。まずは使うものの分類をして、生活エリアにおいておくべき1軍を厳選しましょう。収納の肝は、使う人の導線に合った配置です。使う人にとって目に入りやすく、自然と手に取りやすい場所を考えて、ものの位置を決めること。これができれば、もとに戻す作業(片付け)もさほど大変なことではありません。思い切って、一歩踏み出してみましょう。