股関節が硬いとどうなる?
そもそも「股関節が硬いことは悪いことなのか?」と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。実際、開脚ができなくても日常生活に大した支障はないでしょう。
しかし股関節まわりの筋肉や関節には、ある程度の柔軟性と可動域がないと、身体の不調を引き起こしたり太りやすくなったりする可能性もあるのです。
まずポイントとなるのが、股関節は大きなリンパの通り道になっているということ。
リンパの流れは身体の老廃物を排出する役割を担っています。また股関節は、身体の中でも非常に大きな関節であり、関連する筋肉は人が立つ・座る・歩く・走るといった基本的な動作をサポートしています。股関節がきちんと動かせるかどうかは、美しい姿勢を保ち、正しく筋肉が使われるかどうかに関係し、消費されるエネルギー(代謝)にも関係するのです。
股関節まわりの筋肉が硬くなってしまうと、これらの動作がスムーズにいかなくなるだけでなく、血行不良・冷え・むくみを引き起こして外見だけでなく身体の内側にも不調が現れやすくなります。とくにデスクワークが多く、座りっぱなしの体勢が多いという方は注意が必要です。
股関節の柔らかさは姿勢の美しさと関係する
股関節まわりの筋肉が硬いということは、その分、脚や胴体の可動域が狭くなり動きも小さくなりやすいということ。身体の動きが制限されることで、代謝が下がって太りやすくなることも考えられます。
また股関節が硬い人は、もれなく腸腰筋と呼ばれる上半身と下半身をつなぐインナーマッスルが硬く、この筋肉が硬く縮んでいることで、猫背・肩こり・腰痛などの症状を悪化させている可能性も高いのです。
ほかにも内臓を正しい位置にキープしてくれる骨盤底筋は、股関節が硬いことで上手く使われず、緩んでいる場合も多いもの。ぽっこりお腹や尿もれを悪化させている可能性もあります。
今回ご紹介する花輪のポーズを行うことで、股関節の柔軟性アップはもちろん、腸腰筋がうまく使えるようになって姿勢改善が見込めるうえに、女性が意識したい骨盤底筋を鍛える効果も得られます。
花輪のポーズのやり方
さっそく、花輪のポーズのやり方をチェックしてみましょう!
- 立った状態で足を肩幅程度に開く。つま先は、斜め45度くらいに向ける。
- 足元が安定したら、胸元で手を合わせて合掌する。
- 一度息を吸ったら、吐きながらお尻を床へ下ろしてしゃがんだ状態になる。
- ヒザとヒジを密着させ、軽く押し合うようにセットする。
- 息を吸いながら腰と背筋を伸ばし、吐きながらヒジを外側に押し出すようにする。
- 5の状態で、3〜5呼吸繰り返す。
ポイント
背骨から連なって一番下に位置する尾骨(上画像のオレンジ部分)は、なるべく床方向に向けるよう意識します。腰と背中が丸まらないように気をつけながら行いましょう。
まとめ
女性にとって嬉しい効果が一つだけでなく、いくつもある花輪のポーズ!スペースも1畳ほどあれば十分にポーズをとることが可能なため、日常生活にも取り入れやすいはず。優しい呼吸とともに、ぜひチャレンジしてみてください。