英語を勉強する。趣味をつくる。「タスク」みたいな目標はやめた!“幸せになるための目標”のつくりかた

心と体

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2022.06.19

こんにちは。家事シェア研究家の三木です。6月も後半。あっという間に2022年も折り返しを過ぎてしまいました。ところで、自分が年始に立てた目標って覚えていますでしょうか?ペンシルバニア州にあるスクラントン大学の調査によると、年始の目標を達成できる人はわずか8%ほどとのこと。今回は、幸せになるための「目標」の立て方について考えてみたいと思います。

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年始の目標達成できる人はわずか8%。この数字の是非はともかくとして、年始に抱いたあの熱い想いを6月の今もまだ持ち続けている人は少ないかもしれません。

ぼくも偉そうなことは言えません。もう何年も年始の目標を忘れては毎年同じような目標を掲げていました(笑)

ですが、この何年かは目標の立て方を変えたおかげで「えーっと年始の目標ってなんだっけ?」ということがなくなりました。

今日は、2022年の半ばではありますが。
年始の目標を忘れてしまった人に向けて、未達成にならない目標の立て方と、この半年の目標振り返りをお伝えします。

今月のテーマは「幸せ」なのですが、この「目標」をどう立てるかこそが自分の足場を固めてくれるものになります。

子どもが産まれてから「タスク」みたいな目標を立てるのを辞めた

年始の目標というと。

・海外旅行にいく
・英語を勉強する
・転職する
・趣味をひとつ増やす

なんて具合に「タスク」を色々と考える人も多いと思います。

文字を書く女性出典:stock.adobe.com

でも、子育てをしながら仕事をしているとどうしても時間が足りません。時間がなくたって、たくさんの目標を叶える人だっていると思いますが、ぼくはどうしても時間のなさを言い訳にしてしまいがちでした。

そうすると、できなかったことがたくさん増えていき、自己肯定感がどんどん下がる。

目標は、自分を奮い立たせるためのものであり、できない自分を確認するものじゃないはずなのに。

そこで、ぼくは新年の目標を「タスク化」するのをやめることにしました。
その代わりに立てたのは「今年一年、自分が『どうありたいか』」です。

企業などではこれを「クレド(行動指針)」と言います。

大事なのは「何をするか」よりも「どうありたいか」

子どもが成長するにつれて、大きく意識するようになったのは子どもから見て、自分はどんな大人なのか、ということです。

それを意識するようになったきっかけがあります。

散歩する親子出典:stock.adobe.com

娘とお散歩をしていたとき。道の向こう側でご老人がバタンと転倒するのが目に入りました。
娘と一緒にそのことに気がついたぼくは「助けに行こう!」と言って、娘と駆け寄って声を掛けました。

でも。
ひとりで街を歩いていたとき。道で仰向けになって倒れている人を見かけました。
目の前で倒れたわけじゃないので、どういう状況だったのかわかりません。道行く人たちも見て見ぬ振りをして通り過ぎていきます。
そして、ぼくも見て見ぬ振りをして通り過ぎてしまいました。

ぼくはその後、この出来事がずっと頭から離れませんでした。
もしも娘が、見て見ぬ振りをして通り過ぎるぼくを見たらどう思うでしょうか。子どもがいるときだけ良い格好して人助けをする自分ってなんなんだろうって思いました。

人の目のあるなしじゃなく。
子どもから見て、恥ずかしくない大人でありたい。

ぼくが、自分がどうありたいかを考えるきっかけでした。

今年のクレドは「自利利他」

今年一年を、どんな自分で過ごしていきたいのか。
この目標は、タスク的なものと違って、自分自身のあり方です。
たとえば「学び続ける人」でありたい! と決めたのなら。

本を読む女性出典:stock.adobe.com

ちょっとしたスキマ時間に、「本を読もう」と思えるようになるかもしれません。
どうせ遊ぶなら、少しでも学びになることを探そうと思うようになるかもしれない。

「小さな挑戦をする人」でありたいと思ったら、思わず躊躇してしまうような出来事にもチャレンジしてみようと思えるかもしれない。

どうしようかなと迷った時に、背中を押してくれるのがクレドの役割だと思うのです。

そして、今年のぼくのクレドは「自利利他」。

自利とは、自分の努力によって得る自分の利益のこと。
利他とは、他人のために自分の得たものを使い、尽くすこと。

この両方を行うことを「自利利他」と言います。

子育てをしていて感じるのは「自分が、自分が」と自分の幸せだけを思って行動しても、対して幸せになんてなれないということ。
たとえ好物のステーキでも、子どもにあげてすごく嬉しそうに頬張る姿を見ると、自分で食べたときよりも何倍も幸せを感じられたりします。

自分も美味しく食べる。人に分けたときの嬉しい顔も満喫する。
そんな風に、自利利他を意識することが、結局は自分を幸せにしてくれるのだろうなと思います。

年始の目標を忘れてしまった、という方は。
ぜひ、新たに今年のクレドを考えてみてください。

残りの2022年を、素敵に過ごせますように。

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著者

三木智有

三木智有

NPO法人tadaima!代表 日本唯一の家事シェア研究家/子育て家庭のためのモヨウ替えコンサルタント。著書に『家族全員自分で動く チーム家事』がある。

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