なんで俺をもっと頼ってくれないの?
このようなすれ違いがあったとき。
夫婦はお互いにどうすればよかったと思いますか?
きっと「『やるよ』じゃなくて、自分から率先して動けばいいんだよ」と考える人も多いんじゃないでしょうか。
言葉よりも、行動の方が何倍も説得力がありますから。それはもう、言うまでもなくその通りだと思うのです。
だけど、それって簡単なようでアドバイスとしては少し一足飛びです。
この「行動すればいい」というアドバイス。
例えるなら「売上が低いなら、営業周りしてこい!」って言うのと同じくらいふわっとしたアドバイスです。
普段から営業周りをしている人からすれば「行って来い」だけで、やるべきこともそのための手順もわかるし、そんなの当たり前の話かもしれません。
けど、普段やっていない人に「行って来い」だけ伝えても「で、結局どうすれば?」と途方にくれてしまいます。
だったら、一つひとつ丁寧に具体的に指示をすればいいのでしょうか??
そうすると「駒」は増えますが「チーム力」や「信頼関係」を築くことはできません。
家庭内でパートナーを「駒」のように扱えればいい、というのでなければ。やはり自分から「自主性」を養う努力は不可欠です。
「頼ってくれていいんだよ」
「そんなに大変なら、何でも言ってくれたらいいのに」
一見、優しそうで“イクメン風”な感じですが。
じつはこれって、それなりに無責任な態度の現れでもあると、僕は思います。
提案型コミュニケーションができるようになろう
そこで、ぜひ意識してもらいたいのが「提案型コミュニケーション」です。
提案型コミュニケーションには2つのコツがあります。
(1)自分が何をすべきか、自分でプランを考える
(2)「〇〇やろうか?」じゃなくて「〇〇やるね」という決断型提案
(1)自分が何をすべきか、自分でプランを考える
「何をすればいいかわからない」これほど、同じプロジェクトを回す仲間として腹立たしいことはありません。きっとチームメンバーから「何やればいいですか?」ばっかり言われていたら「自分で考えろ!」となるはず。
家庭内でも同じです。。。
忙しそうにしている妻。その疲れている姿を見て「何か自分にもできることあるかな?」と思ったら、それをそのまま口にする前に考えて欲しいのです。
「いま、自分がやるべきことは何かな?」と。
妻がやっているタスクを代わりに引き取る(子どもの抱っこを代わる、家事を代わる)。
この後やるべきことを、いま自分がやってしまう(買い物に行ってくる、お風呂の準備をする)。
ゆっくり話をする時間をつくるようにする(話聞くよ、と持ちかける)。
何が正解ということではなく、その都度必要なことは違うはずです。
家の中でやらなくちゃいけないことの全体像を把握するようにしながら、自分で自分が何をするべきかを考えるようにしましょう。
(2)「〇〇やろうか?」じゃなくて「〇〇やるね」という決断型提案
自分のプランに自信がないと、ついつい「〇〇やろうか?」とお伺いを立てるような聞き方になってしまいがちです。
でも、夫婦は上司と部下ではありません。
いちいち判断を仰がれると、それはそれで煩わしいし、「大丈夫」「わたしがやるからいいよ」と言ってしまいがちに。
これって、仕事でも同じことですよね。
大きな判断ならいざしらず、些細なことまで「〇〇しましょうか?」と聞かれていると「聞かないでいいからやってくれ!」と思うのではないでしょうか。
判断を相手に委ねるのではなく、自分で判断し、それを伝えたほうがお互い楽なんです。
もし違えば「あ、お風呂掃除じゃなくて洗濯干して欲しい」など、違ったお願いをされるでしょう。
こうしたコミュニケーションの中で、わが家の暮らしのリズムをチューニングしていくのです。
と、言うことで。
僕からご夫婦への解答は「『なんでもやるよ』じゃなくて『お皿洗っておくね』っていう具体的な提案が必要なんだよ」でした。
そして、具体的な提案ができるようになるためには普段から家事シェアしていないと行けないし、家庭のことをよくよく観察しておかないとできないよねと。
「なんでもやるよ」というのは、自分が思っている以上に無責任と思われる可能性があるので、要注意ワードだよ。と伝えました。
友人夫婦はとても納得してくれましたが、みなさまのパートナーさんはどうでしょうか?
ぜひ、夫婦でこの記事を読んでみて下さい。