教えてくれたのは……冷凍王子こと西川剛史さん
大学で食品栄養学を学び、卒業後は冷凍食品メーカーや冷凍食品販売会社の商品開発部門などに勤務。
現在は冷凍専門企業・べフロティ株式会社の代表取締役を務めながら、冷凍に関する第一人者としてテレビや雑誌など各メディアでも活躍。
野菜や肉などあらゆる食材の冷凍保存の方法や解凍テクニックをまとめた著書も好評発売中。
『冷凍王子の冷凍大全』(サンマーク出版刊)
著者:西川剛史
価格:1,650円(税込)
お得が貯まる「冷凍貯金」とは?
冷凍王子こと西川さんが提案する「冷凍貯金」とは、食材やおかずを冷凍ストックしておく習慣のこと。食材やおかずを冷凍ストックしておき、毎日の暮らしに時間や心のゆとりを持たせる仕込み習慣のことなのだそうです。
冷凍には「長く保存する」ということに限らず、栄養を逃さずに蓄えることができたり、買い物の回数を減らして節約につながったりと、さまざまな魅力があります。
普段から食材やおかずを冷凍することによって「時間」「栄養」「お金」が貯められるというのが、この冷凍貯金の考えなのです。
何かと便利なお肉のまとめ買い冷凍
冷凍保存のきくお肉は「普段から安い日にまとめ買いをして冷凍しておく」という人もきっと多いですよね。
「安い時にたくさん買って冷凍保存できる」というのはお肉のメリットの一つとも言えますが、お肉のまとめ買い冷凍には、注意点があるそうなんです。
お肉を選ぶ時のチェックポイント
お肉を冷凍する前提で購入する際には、次の3つを忘れずにチェックしましょう!
- ドリップが出ていないものを選ぶ
- 新鮮な食材を扱っているお店で購入する
- お肉が変色していないかを確認する
「ドリップが出ている」ということは、水分と一緒にお肉の旨み成分も流れ出してしまっている状態。変色やドリップのない新鮮なお肉を選ぶと、そのまま食べる場合も冷凍する場合もおいしく食べることができます。
パックのまま冷凍はNG!
みなさんはいつもどのように冷凍していますか? 「パックのまま冷凍庫へ」という方は注意が必要です!
西川さんによるとパックのまま冷凍すると空気に触れている面からお肉が乾燥し、おいしさがダウンしてしまうのだそう。
それに、パックのままだと場所をとったり、解凍する際にも時間がかかってしまったりとプチストレスも増えてしまいます。
ついパックのまま冷凍庫に入れたくなる……そんな気持ちもわかります。
しかし本来のおいしさを保つため、数日後の自分の手間を減らすためにも、お肉はパックから出して冷凍しましょう!
そこでおいしさや鮮度を保つ、正しい冷凍保存法を教えていただきました。
お肉の冷凍保存はダブルで包む!
お肉を冷凍保存する際には「ラップとフリーザーバッグ、ダブルで包む」ことがポイントなのだそう。
「どちらか片方ではダメなの?」と疑問を抱く人もいるかもしれませんが、ラップとフリーザーバッグにはそれぞれ違った役目があるとのこと。
まず、お肉をラップで包むと食材の鮮度を保つことができます。お肉の表面にラップをしっかり貼りつかせて、表面の乾燥をしっかり防ぎましょう。
加えて、ラップはお肉の臭いが漏れるのを抑えることもできるので、冷凍庫で保存する際にはとても重要な一手間なのですね。
さらに、ラップで包んだお肉をフリーザーバッグに入れることで、密封性を高くできるため鮮度をより長く保てるようになります。
フリーザーバッグであれば冷凍庫がきれいに整理され、食品ロスを減らすことにも役立つのだそうですよ。
お肉は正しく冷凍してお得においしく!
お肉をまとめ買い冷凍する際のポイントや正しい方法について、ご紹介しました。
普段から何気なくお肉を冷凍していたという人も多いかと思いますが、冷凍貯金の考えなどを知ると「冷凍がこんなにもメリットの多いものだったとは……!」と改めて気づかされる部分もありますよね。
今度お肉を冷凍する際には、おいしさやお得を逃さないお肉の冷凍保存法を実践してみてくださいね!