スギとヒノキの花粉飛散量が昨春の2.7倍!?
いよいよ本格的な花粉シーズンに突入します。特に関東などの飛散量は、過去10年で最多と予想されています。東京都花粉症対策検討委員会によると、今春のスギとヒノキの花粉飛散量は、都内で昨春の2.7倍になる見込みだそう。
そこで、ダイキン工業さんに自宅でできる花粉対策のポイントを教えてもらいました。
花粉の室内への侵入経路とは?
花粉の室内への主な侵入経路は、窓や換気など(60%)、洗濯物や布団干し(37%)、帰宅時の衣服や髪(3%)です。 総侵入数でみると換気によって約60%、付着による持ち込みにより約40%と言われています。
特に、すぐに落下しやすい大きな花粉よりも、小さな花粉の方が室内に入り込みやすい傾向があります。
花粉を室内に持ち込まないために
帰宅時は家に入る前に、衣服や髪についた花粉を玄関先でしっかり落とし、家に入ったら洗顔・手洗い・うがいをします。上着は花粉がつきやすいため、玄関近くに収納し、花粉を室内にまき散らさないようにしましょう。
また、花粉の飛散量は時間帯によって変化し、早朝から午前10時までの時間帯は、飛散量が少ないと言われています。
洗濯物の外干しは午前中にすませ、症状を少しでも抑えたい場合は、散歩や買い物などのお出かけも、なるべく午前中にするよう意識しましょう。
空気清浄機の正しい設置場所とは?
室内に侵入してしまった花粉は、空気清浄機で除去するのがおすすめ。室内に人がいない間も、24時間連続して運転するのが理想です。
ダイキン工業の試算によると、空気清浄機は1日中つけていても、電気代は1日10円程度(※)です。
電気代もお手頃ですし、お持ちの方は利用しない手はないですよね。
ただし、効果的に活用するためには、設置場所が重要だそう。ポイントは次の3つです。(窓開け換気時の置き場所については、次の項目でお伝えします)
ポイント1:床に近いところに置く
ホコリや花粉は低いところに落ちるので、空気清浄機は床付近に置くのがおすすめ。特に花粉対策には、玄関や部屋の出入口近くに置くと効果的です。
ポイント2:吸込口や吹出口に障害物を置かない
空気清浄機の吸い込み、吹き出しを妨げないようにすることで、部屋の中に空気の流れが生まれ、空気を効率よくきれいにできます。
ポイント3:エアコンの向かい側に設置
エアコンの室内機の向かい側に置くと、エアコンの気流との相乗効果で、部屋の空気の流れが良くなり、効率的な空気清浄につながります。また、室内の温度ムラも抑えられ、エアコンの節電にも役立ちます。
窓開け換気時は「空気が入る窓の正面の隅」に設置
窓開け換気時は、どうしても花粉が室内に入ってきますよね。
そこで、ダイキン工業は、2つの窓を開けて換気したときの空気の流れや花粉の動き、さらに空気清浄機の効果的な設置場所をシミュレーションしました。
まず、窓から部屋に入った花粉は、気流に乗って窓の正面の壁にぶつかり、壁に沿って左右に広がっていくことが判明。
空気清浄機の置き場所(A~H)の違いによって、花粉を吸い込む量にどのくらいの差があるかを確認したシミュレーションでは、最も花粉を吸い込んだのは、空気が入ってくる窓の正面の隅「A」に置いた場合で、その吸い込み量は、最も効率が悪かった「H」と比べて5.8倍という結果に。
さらに、吸い込む花粉の量は、「標準(3.5m3/分)」よりも「ターボ(7m3/分)」の方が、1.9倍に増える結果となりました。
よって窓開け換気時は、空気清浄機は空気が入ってくる窓の正面の隅に設置し、風量も意識することが重要だということがわかりました。
また、花粉の一部は気流とともに窓から屋外へ排出されますが、残った花粉は室内を舞いながら壁に沿って落下し、床の壁際付近に溜まるので、花粉が再び空気中を舞わないうちに、壁際付近を意識して、掃除機や濡れタオルで取り除くとよいでしょう。
生活シーン別おすすめ風量
掃除中、洗濯物を取り込むときやたたむときは、最大風量に
掃除中はホコリが発生しやすいので、大風量ですばやくキャッチしましょう。洗濯物を取り込むときも、最大の風量で運転すれば、室内に入ってくる花粉や排ガスをすばやくキャッチできます。
また、外に干していた洗濯物には花粉や排ガスが付着していることもあるので、たたむときも大風量での運転がおすすめです。
就寝中は、最小風量に
静かな環境でぐっすり眠れるよう、運転音が最も小さい最小の風量で運転するとよいでしょう。
それ以外は自動風量に
普段の風量は、自動がおすすめ。空気中を漂うホコリや花粉、ニオイなどを空気清浄機のセンサーが検知して、風量を自動で調整してくれます。
空気清浄機の選び方
空気清浄機をこれから購入したり、買い替えたりする場合は、次の3つのポイントを参考にしてみてください。
HEPAフィルター・加湿機能搭載の機種
花粉やホコリだけでなく、エアロゾルにも効果的なHEPAフィルターを搭載したものがおすすめ。また、乾燥しがちな季節には加湿機能付きが便利です。
適用床面積をチェック
「適用床面積」が大きいほど、室内の空気が早くきれいになります。「適用床面積」は、空気清浄機を設置する部屋の広さの2~3倍のものを選ぶとよいでしょう。
フィルターの寿命が長いもの
空気清浄機の寿命は約10年です。フィルターの寿命が10年以下だと、交換する手間やコストがかかります。フィルターの寿命が長く、集塵効率が低下しにくいものがおすすめです。
自宅での花粉対策には、空気清浄機がおすすめ。今春を少しでも快適に過ごすために、使い方や設置場所を工夫してみてください!
※試算条件:ダイキン加湿ストリーマ空気清浄機MCK70Z-Wで、運転モード「ターボ(7.0m3/分・1時間あたりの電気代2.55円)」で10分運転:0.43円(帰宅後、洗濯物の取り込みの時間を想定)、運転モード「標準(3.5m3/分・1時間あたりの電気代0.62円)」で10時間運転:6.2円(在室中を想定)、運転モード「しずか(1.4m3/分・1時間あたりの電気代0.31円)」で14時間:4.34円(留守中の時間7時間、睡眠中の時間7時間を想定)、1日の電気代合計は10.97円(1kWh=31円で計算)