「雪が降った日に暖房が効かない…」原因は“外”にあった。大雪の前後にしておきたい“エアコン対策2つ”

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2023.01.30

寒い時こそ使いたいエアコンの暖房が、大雪によって使えなくなることがあるってご存じですか? 空調メーカーのダイキン工業によると、大雪の際にはエアコントラブルが増える傾向にあるそう。寒いときにエアコンが使えなくなっては大変です。そこで積雪前、積雪後にすべき対策法を、ダイキンさんに教えてもらいました。

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大雪がエアコンに及ぼす影響とは?

大雪には、雪かきの準備や車のタイヤ交換、水道管凍結への備えなど、さまざまな対策が必要ですよね。
でも、大雪がエアコンにも影響を及ぼすことがあるってご存じですか?

エアコン出典:www.photo-ac.com

ダイキン工業によると、大雪の際にはエアコントラブルが増える傾向にあるそう。

東京都心で20センチを超える歴史的な積雪を記録した2018年、ダイキン工業には「エアコンが効かなくて困っている」といった問い合わせが殺到。「エアコンから温かい風が出てこない」「室外機から湯気が出ている」「室外機から異音がする」という声も多く寄せられ、相談件数は例年の2倍にものぼったといいます。

ダイキン工業によると、エアコンが効かなくなってしまうなどのトラブルは、室外機の周りに雪が積もり、吸い込み口や吹き出し口がふさがれることによって起こる場合があるとのこと。

極寒の中エアコンの暖房が使えなくなるなんて、想像しただけでブルブル震えてしまいますよね。
そんな事態を防ぐために、積雪前、積雪後にできる対処法を教わりました。

大雪が降る前には……室外機の周りを片づける

エアコンの周りを片づけるイラスト出典:ダイキン工業

天気予報で大雪が想定されたら、まずはベランダや軒先に設置されている室外機の周りをチェックすることが大切です。

室外機の周りには、できるだけ物を置かずにあけておくようにします。もしゴミ袋や掃除道具などで周囲がふさがれていたら、片づけておきましょう。

大雪が降ったら……室外機の吹き出し口、吸い込み口をふさいでいる雪を取り除く

室外機の周りに雪が積もり、空気の吸い込み口や吹き出し口をふさいでしまったらどうすればいいのでしょうか?

そんなときは、エアコン専用ブレーカーをオフにしたうえで、空気の通り道を確保するために、室外機の周りの雪を取り除く作業が必要だそう。
このとき、吹き出し口、吸い込み口の前は、30センチは空けるようにしましょう。

室外機の周囲30cmあける出典:ダイキン工業

一般的に、室外機の前面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口になっています。前面だけでなく、側面や背面も確認しましょう。

さらに室外機の上に積もった雪も、落下して吹き出し口や吸い込み口をふさぐ可能性があるので、取り除きます。
雪を取り除いたら、ブレーカーをオンにし、リモコンで運転を再開してください。

室外機がふさがれてはいけない理由とは

室外機がふさがれてはいけない理由は、エアコンが部屋を暖める仕組みにあるといいます。

エアコンは暖房運転をするとき、屋外の熱を部屋の中に移動させています。屋外の空気って冷たいのでは……と思いますよね。

でも実は、冬の冷たい空気の中にも熱が含まれていて、エアコン暖房はその熱をどんどん室内に取り入れているのだそう。そして、室内の空気に含まれる熱が多くなるほど、部屋は暖かくなります。

エアコンの仕組みイラスト出典:ダイキン工業

室外機の役割は、屋外の空気を吸い込んで熱を取り出し、冷たくなった空気を正面に吹き出すこと。
そのため、吸い込み口がふさがると、空気を効率的に吸い込むことができず、熱を集めづらくなります。

また、吹き出し口がふさがると、室外機から吹き出された冷たい空気を、室外機が再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」という現象が起きやすくなるそうです。

ショートサーキットのイラスト出典:ダイキン工業

その結果、屋外の熱を効率よく取り込むことができず、エアコンの効きが悪くなったり、部屋が暖まるまでに時間がかかって電気代が高くなったりしてしまうこともあるようです。
空気中の熱を暖房に活用するエアコンはとても省エネ性に優れた暖房機器なので、その省エネ性を妨げないように気を付けたいですね。

室外機に熱湯や水はかけないで

暖房運転時は、室外機内部の熱交換器は非常に冷たくなっているため、空気中の水蒸気が熱交換器に結露して凍り、「霜」となったり、溶けた雪が凍って熱交換器に付着したりすることもあるそうです。

熱交換器に霜が付着すると、室外機の空気の吸い込みが妨げられ、屋外の熱を効率的に取り込むことができなくなります。
するとエアコンは、自動的に熱交換器に付いた霜を溶かす「霜取り運転」を始めます。

霜取り運転時は、室内機から温風が出なくなりますが、霜が溶ければ通常の暖房運転が再開します。

凍りついた室外機に熱湯や水を大量にかけると、室外機の底板に溜まった水分が凍って膨張し、ファンや室外機内部の部品を損傷させる恐れがあるので、熱湯や水はかけないようご注意ください。

大雪のときの換気はどうする?

換気出典:stock.adobe.com

ところで、寒い日に換気のために窓を開けると、どうしても室温が低下してしまいますよね。

ダイキンさんによると、換気時も暖房をつけておくことで、室温の急激な低下を抑えられるといいます。また、加湿器や加湿空気清浄機の活用で、湿度の低下も抑えられるそう。

ちなみに換気時も、室温は18°C以上に保つことが推奨されているそうです。室温の低下が著しく、十分に窓を開けられない場合は、換気の補助として、HEPAフィルター搭載の空気清浄機を活用するのも手だとのことです。

まだまだ寒い時季は続きます。通常は積雪の少ない地域も、大雪が想定された場合は、室外機のチェックをお忘れなく!

こちらの動画もチェック

ダイキン工業は、「上手なエアコン暖房の方法」の動画を公開しています。寒さ対策として乾燥を防ぎながら、快適にエアコン暖房を活用するためのポイントを解説します。こちらもぜひ参考に、寒い冬を乗り切りましょう。

 

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