春は衣類害虫の「イガ」に注意
――暖かくなってくるとさまざまな種類の虫が出てくると思いますが、春に活動が活発になる害虫で、特に身の回りで気をつけたほうが良いものはありますか?
特に春に気をつけたいのは、衣類害虫の「イガ」です。イガは漢字では“衣蛾”と書き、成虫は体長5~6mmくらいの小さな蛾です。孵化した幼虫がウールなどの動物質の衣類について食害し、服に虫食い穴を起こします。
――イガが服につかないために、どんなことに気をつけるといいでしょうか?
春になるとコートやセーターなど冬服を片付けますが、コートやセーターはウールなどの動物性繊維も多いため、これらを好むイガに食害されやすいのです。
干した洗濯物や、外出時に着ていた洋服に虫が付いている可能性があり、気付かないまま一緒に家の中に持ち込んでしまうことがあります。帰宅後は、服をよく見て払うなど注意が必要です。
また、食べこぼしや皮脂汚れなどもイガの餌になるため、クリーニングや洗濯などで衣類に付いた汚れをしっかり落とし、清潔にしてから収納することが重要です。
防虫剤の置くタイプ、衣類の下に置くのはNG
――一度収納した服はどのように管理すると、イガから守ることができますか?
イガは高湿度で繁殖しやすいため、服を収納する際には、湿気がこもりやすいクローゼットやタンスは定期的に換気を行い、小まめに掃除をして、イガが発生しにくい環境にしましょう。
また防虫剤を効果的に使用して、寄せ付けない環境を作ることもポイントです。防虫剤の成分は空気より重く、上から下へ広がります。置くタイプは衣類の上に、吊り下げタイプは一番高いパイプにかけてください。
最近では収納空間にスプレーするワンプッシュタイプの防虫剤もあるため、ご自身のライフスタイルに合わせてご使用ください。
洋服を収納する季節になると気になる衣類の防虫。帰宅した際には服をよく払って家に持ち込むことを避けることも大切なようですね。また冬服を収納するときは、キレイに洗濯して収納し、定期的に換気したり、防虫剤を使ったりする工夫も大切です。冬服収納の際には、ぜひ気をつけたいですね!
取材協力:アース製薬