Yシャツの汚れの原因は「皮脂汚れ」
Yシャツは、生地が固くてしっかりしているため、汗や皮膚との摩擦が起きやすく、皮脂汚れが付着しやすい衣類の一つです。
この皮脂汚れは時間が経つと、酸化して黄ばみとなってしまいます。
それを更に放置し、ホコリなどが付着すると、黄ばみは黒ずみへと変化します。
毎回洗濯しているにも関わらず、黄ばみ・黒ずみが発生するのは、洗濯の際に皮脂汚れ、特にタンパク質汚れを十分に落としきれていないことが原因です。
タンパク質汚れは、普段のお洗濯だけでは分解しきれず、衣類に蓄積しがちです。
普段のお洗濯にひと手間をプラスして、皮脂汚れ・タンパク質汚れをしっかりと落とすお洗濯方法をご紹介します。
ご自宅でYシャツの黒ずみ・黄ばみをしっかり落とすお洗濯方法
汚れを溶かし出す「お湯でつけ置き洗い」
衣類に残った皮脂は約40℃で溶け出すため、皮脂汚れを落とすためには、お湯を使うのが効果的です。(油まみれの食器を洗うときに、お湯を使った方が簡単に汚れが落とせるのと同じ原理です。)
その際、汗・皮脂汚れの元成分である酸性と相反する、アルカリ性の洗剤でつけ置き洗いをすることで、化学的に中和反応が起き、汚れが落ちやすくなります。
お湯を使うと洗剤の洗浄成分の働きもよくなるため、相乗効果で汚れ落ちの効果が高まります。
落としにくいタンパク質の分解酵素が配合された洗剤も発売されているので、普段お使いの洗剤が、何性のどんな洗剤であるかを把握し、汚れに合った洗剤を使うことが大切です。
■つけ置き洗いの手順
40~45℃程のお湯に、アルカリ性洗剤・酸素系漂白剤をよく溶かし、洗浄液に衣類がしっかりと浸かるようにして、1~2時間ほどつけ置き洗いをします。
その後、洗濯機にかけ、すすぎ2回以上でお洗濯をし、洗濯後はすぐに乾かします。
※洗濯前には、必ず洗濯表示をご確認ください。
部分汚れには「優しくこすり洗い」
特に気になる部分は、アルカリ性の洗剤や固形石鹸を使い、柔らかい歯ブラシを使って汚れをこすります。
ただし、力を入れすぎると生地が傷んでしまうため、注意が必要です。
全体的なくすみには「酸素系漂白剤」
全体的なくすみが気になる場合は、酸素系漂白剤を使ったつけ置き洗いがおすすめです。
お湯に漂白剤を溶かして、1時間ほどつけ置き洗いをした後、漂白剤をしっかりすすいでから、洗濯機で洗濯してください。
酸素系漂白剤は、40~50℃のお湯を使うことで最も効果を発揮するので、つけ置きにはお湯を使用してください。
※酸素系漂白剤は色柄物にも使えますが、金属染料が使われていると、その部分だけ色落ちをしてしまう可能性があります。必ず上記洗濯表示をご覧いただき、目立たない場所でテストをしてからご使用ください。
黄ばみ・黒ずみを予防するために、正しいお洗濯を
すぐに洗濯をする
皮脂がついた衣類をそのまま放置すると、汚れが酸化し、黄ばみが発生します。
そのため、脱いだ衣類は早めに洗濯をするようにしましょう。
よく洗い・しっかりすすぐ
皮脂汚れには、弱アルカリ性の粉洗剤がおすすめです。
でも、一番重要なのは、毎日の洗濯でよく洗い、よくすすぎ、しっかりと汚れを落とすこと。
洗濯槽が汚れていたり、洗濯物を詰め込みすぎたり、すすぎの回数が足りなかったりすると、どんなによい成分を配合された洗剤を使っても、衣類に汚れが残ってしまいます。
- 洗濯物の量は8分目ほど
- すすぎの回数は2回以上
- 1~2ヶ月に1回の洗濯槽掃除
この3つを実践するだけでも、汚れ落ちが改善されますので、ぜひお試しください。
仕事や学校など、誰かと接する機会に着るYシャツだからこそ、清潔な状態を保ちたいですよね。
もうすぐ新年度。清潔な衣類で、気持ちよく毎日を過ごしていただけると嬉しいです!