教えてくれたのは……冷凍王子こと西川剛史さん
大学で食品栄養学を学び、卒業後は冷凍食品メーカーや冷凍食品販売会社の商品開発部門などに勤務。
現在は冷凍専門企業・べフロティ株式会社の代表取締役を務めながら、冷凍に関する第一人者としてテレビや雑誌など各メディアでも活躍。
野菜や肉などあらゆる食材の冷凍保存の方法や解凍テクニックをまとめた著書も好評発売中。
『冷凍王子の冷凍大全』(サンマーク出版刊)
著者:西川剛史
価格:1,650円(税込)
冷凍すると食感の変化が楽しめる「豆腐」
豆腐は、今までは“冷凍できない食材“”と言われていましたが、じつは冷凍してもOKの食材です!
賞味期限が短いので、鮮度よく長期保存するためには買ってきたらすぐに冷凍するのがおすすめです。
冷凍して解凍することで弾力が生まれて食感がまったく違うものに変わるので、その変化を楽しめるのもメリット。
冷凍すると、木綿豆腐は高野豆腐のようなしっかりとした食感に、絹ごし豆腐は湯葉を重ねたような上品な食感に変化します。お好みやメニューに合わせて、使いわけるとよいですよ。
豆腐の正しい冷凍方法
豆腐を買ったパッケージのまま冷凍庫に入れる方もいらっしゃるかもしれませんが、それはNGです。
豆腐の容器は冷凍用ではないうえに水も一緒に入っており、冷凍すると膨張して容器が割れてしまう恐れがあります。
さらに、そのままだと分厚い塊のため、凍りにくい、冷凍ムラが起きる、解凍に時間がかかるなどのデメリットもあるので、カットしてから冷凍するようにしましょう!
1.水切りした豆腐を均等の厚さに切り、フリーザーバッグの中に横に並べて入れます。
2.しっかりと空気を抜いて口を閉じ、薄く平らな状態にして冷凍庫に入れます。
【ポイント】
豆腐の表面にフリーザーバッグをぴたっと張りつかせるようなイメージで入れます。そうすることでラップのような役割を果たしてくれるので、乾燥して酸化が進むことを防ぎます。
豆腐を冷凍すると黄色くなりますが、解凍すると元の白さに戻ります。
冷凍した豆腐は、1か月以内を目安に使い切りましょう。
解凍方法・冷凍豆腐を使ったおすすめレシピ
解凍は、ボウルやバットに水を入れ、フリーザーバッグごと流水解凍する方法がおすすめです。
解凍した後は手でやさしく水分をしぼってから使うようにしてください。
そぼろ、からあげ、ナゲット、ステーキなど、お肉の代わりとしてさまざまな料理に使っておいしく食べられますよ!
その中でも、私のイチ押しレシピは「冷凍豆腐のからあげ」です。
お肉の代わりとなると、ガッカリ感がありそう……というイメージをもつ方が多いかもしれませんが、弾力があって噛んだときにジュワっと調味料の旨みが広がるので、ご飯のおかずとして満足できる仕上がりになります。
冷凍豆腐のからあげの作り方
◆材料
- 冷凍豆腐……1丁分(約350g)※木綿豆腐がおすすめです。
- 片栗粉……適量
- 揚げ油……適量
A
- みりん……100ml
- しょうゆ……大さじ3
- おろししょうが……大さじ1
- おろしにんにく……小さじ2
◆作り方
1.冷凍豆腐は保存袋ごとボウルに入れて流水解凍し、手でしぼって水分を抜きます。
2.ボウルにAを入れて混ぜ、豆腐を加えて下味をもみ込ませます。
3.豆腐を軽くしぼり、片栗粉をつけて揚げ油に入れ、こんがりと揚げます。
4.油を切って皿に盛り、お好みでレモンや野菜を添えて完成です。
冷凍することで食感が変わり、お肉の代用品としても幅広く使える「豆腐」。高たんぱくでヘルシーなので、賢く上手に冷凍して使い切ってくださいね!