教えてくれたのは……ウェルスナビ株式会社 小松原さん
働く世代が豊かさを実感できる社会をつくりたいという理念に共感し、ウェルスナビにセミナー講師として入社。これまでに、500回以上の資産運用セミナーに登壇し、参加者からの多くの質問にも答えている。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
貯金ができなくても、自分を責めないで!
今月はもっと貯金ができたのではないか……給料日が近づくたびに、そう反省する方もいらっしゃるかと思います。
でも、決して自分を責める必要はありません。
お金をためる一番の秘訣は、やる気にまかせることでもなく、誘惑に勝つことでもありません。
「自動でお金がたまる”仕組み”を作ってしまうこと」です。
やらなきゃ…と分かっているものほど、葛藤は多い!
やらなきゃいけない、と自分で分かっていることほど、難しいものです。学生の頃は「勉強しなきゃ…」と分かっていても、自由な時間もほしかったでしょう。
「ダイエットしなきゃ…」と分かっていても、ついつい甘いものには手が伸びてしまいます。お金も同じです。計画的にお買い物をしようとしても、「今欲しい!」と勢いで買ってしまい、無駄遣いにつながることもあります。
毎日コンビニに寄ったり、「なんとなく必要そう」と買っているうちに、お金は減ってしまいます。
「お金はあればあるだけ、使ってしまう」というのは、仕方のないことなのです。
実はこれ、人がはまってしまいやすい行動のクセで、パーキンソンの法則といわれています。
「コミットメントデバイス」でお金をためよう!
では、どうするのがよいのでしょうか。
記事タイトルにもある「コミットメントデバイス」とは何か。
難しい言葉に感じますが、「目標を達成するために、自分の行動に少し制限をつけること」です。
ダイエットのためにお茶碗を小さくして、ご飯の量を減らすのが一例です。
お金をためる「コミットメントデバイス」は、給与が入ったらすぐに先に貯金専用口座に一部を移してしまうことです。
あらかじめ決まった額を貯金し、残ったお金で生活するようにします。
「お金をためよう」と毎月考えてしまうと、ストレスにつながります。
たまる仕組みを自動化してしまいましょう。
貯金専用の口座もあると管理がしやすいので、おすすめです。
貯金が増えていくと、モチベーションも上がります。
パートナーがいる方は、共同の貯金口座もおすすめです。
目標は手取りの1割から!
貯金する目標は、毎月の収入の1~2割です。
国の統計(家計調査)によると、2人以上の働く世代の手取り月収は、平均で約50万円です。
この場合、毎月5万円が貯金の目標金額になります。
ご自身の手取りの収入額に合わせて、「これだけは絶対にためられる」という額から始めてください。
余裕ができたら、少しずつ増やしていってもよいでしょう。
専用口座があると、貯金の額が増えていくのがうれしくなります。
生活費の3~6か月分がたまったら、投資にまわすことも考えてみてください。