教えてくれたのは……佐藤 誠治さん
美容師デザインカットアカデミーコーチ(DCA)、毛髪診断士、ヘアセラピストの佐藤 誠治氏。美容皮膚科ロナロナクリニックと一体化したトータルヘアサロン ロナロナヘアサロン所属(新橋)。皮膚の頭頂からケアすることで髪の美しさからお顔の美しさまでをトータル提案。オートクチュールヘアカットを得意とする。
白髪を隠すより白髪を生かす考え方
「黒く染めてしまうと次回伸びてきた白髪が、黒と白のコントラストの差で余計目立ってしまう……」そんな悩みはありませんか?
そんな悩みを解消してくれるのが「白髪ぼかしカラー」。やり方はいろいろあるそうですが、髪を裁縫のなみ縫いをするような技法で、髪の毛を「染める箇所」と「染めない箇所」で細かく分けて染めていきます。
一般的にハイライトという名で知られています。毛髪全体の30%から50%をハイライトで明るくすることにより、白髪が伸びてきても目立ちにくくなります。
<白髪ぼかしカラーの特徴・メリット>
- 分け目の部分的なところだけ染めてもOK!
- ファッションカラーやブリーチのどちらも選択可能
- ブリーチした髪に上からファッションカラーで染めると、通常では出せない鮮やかな色味が出せる
- 1か月経っても染めた部分が白髪と繋がるように明るくなり、境目がボンヤリ見えるので気にならない
- おしゃれ染めとして、ファッションという概念でヘアスタイルを前向きに楽しむことができる
黒染めや通常のカラーリングだと1か月すると伸びた部分だけクッキリ目立ってしまう白髪も、上記の方法をとれば1か月半~3か月染めずに楽しめる人もいるそうですよ! おしゃれだけでなく、染める頻度も少なくなるので、節約にも良さそうですね!
白髪ぼかしカラーのビフォーアフター
▼モデルAさんビフォー:白髪率が全体の20%あります。根本に白髪が生えているのがわかります。
▼モデルAさんアフター:ブリーチ剤でハイライトを全体の30%程入れ、ハイライトの後に根元から毛先までに少し落ち着いた透明感のあるブルー系のカラーを重ねました。
▼モデルBさんビフォー:白髪率が全体の20%〜30%あります。分け目に白髪が生えているのがわかります。
▼モデルBさんアフター:ブリーチ剤を使用したハイライト。ハイライトは、筋状と面で見せるやり方がありますが、この方は面で見せるハイライトです。ハイライトの後に色を付けるオンカラーで少し暗めの色を塗布。
分け目に白髪が集中している人や、毛量が多く、内側の髪を薄くすいている場合などは、面で見せるハイライトの方が向いているようです。
根元の白髪も伸びるにつれて(日にちが経つにつれて)全体の髪色が明るくなってきます。褪色(たいしょく)という現象によって白髪が目立たなくなるそうですよ!
▼モデルCさんビフォー:白髪率が全体の80%以上あります。
▼モデルCさんアフター:ブリーチはせずに明るいカラーリング剤で染めています。
一言で白髪ぼかしと言ってもさまざまな方法がありますね!
部分的に気になる白髪はどうしたらいい?
<おすすめアイテム>
分け目や目に触れる部分など、数本程度の白髪であれば、手軽に出来る、髪の毛専用のマスカラやファンデーションがいいでしょう。
<注意する点>
- クシやブラシで梳かすと落ちてしまう
- 雨や汗で濡れてしまうと落ちてしまう
- ブラウスやシャツの袖口に色が付かないようにする
白髪の中にはびょんとウネリながら立ってしまう髪もあります。通常よりウネリが強く固く立ってしまう白髪ですので、小さなハサミ・眉バサミで根っ子付近からカットしましょう。ひと月経つとまた立ってくるのでマメにカットが必要になります。
自身の白髪の量や髪質などに合わせて、白髪を生かしたカラーやケアを楽しんでみてください!