コーヒーのシミはもう諦めるしかない?
「コーヒー」は、こぼしてしまったときにダメージの大きいもののうちのひとつですよね。
“コーヒー染め”という手法が存在するほど、コーヒーは色が染まりやすく、落ちにくいという性質を持っています。
では、真っ白なノートにこぼれてしまったコーヒーのシミは、もう諦めるしかないのでしょうか……?
いえいえ、そんなことはないようです!
調べてみたところ、ノートについてしまったコーヒー染みを洗い流す方法が見つかったので、実際にこの方法で洗ってみました。
ノートのコーヒー染みを落とす方法
ノートについたコーヒーのシミは、塩素系漂白剤で洗うと落とすことができるんだそう。
キッチンでふきんの漂白をしたり、お風呂でカビ落としなどに使う洗剤で、成分が「塩素系漂白剤」となっているものが使えます。
まず、洗面器に塩素系漂白剤を薄めた液をため、コーヒーで汚れてしまったノートを入れて洗います。
紙は濡れると破れやすいので、こすらずに液につけながら汚れを振り落とすような感じで洗っていきます。
筆者はキッチン用の塩素系漂白剤(液体タイプ)を使いました。
最初は、洗面器に1リットルの水に対して、大さじ1杯程度の洗剤を溶かしたもので洗いましたが、汚れが落ちる気配がありません。
そこで洗剤を大さじ1杯追加し、1リットルの水に対して、大さじ2杯程度の塩素系漂白剤を溶かした液で洗ったたところ、汚れがぐんぐん落ちてきました。
筆者は多めの水で試しましたが、それほど広範囲の汚れでなければ半分の、500mlの水に対して塩素系漂白剤を大さじ1杯ほどで落ちると思います。
スプレータイプを使う場合には、洗面器3分の1程度の水に15プッシュほどが、目安だそうです。
こぼしてしまったコーヒーの濃さにもよりますので、これらを目安に洗剤の濃さを調節しながら行ってくださいね。
※洗剤が濃すぎるとノートの罫線などの印刷が消えてしまいます。
水性ペンで書いた部分は濡らした時点で滲んでしまうので、こちらもご注意ください。
振り洗いしているうちに、シミの色がだんだんと薄くなってきました。
汚れが落ちたら塩素系漂白剤の薄め液を捨て、真水に入れ換えてすすぎます。
筆者は汚れた部分が広範囲だったため、洗面器の水を2回換えました。
そのたびに振り洗いをして、よくすすぎます。
すすぎが終わったら、タオルかペーパータオルをノートにあてて水分を取ります。
こすらずに、やさしく押しあてて水分を吸わせる感じです。
そのあと、フリーザーバッグに入れ、チャックは締めずに口を開けた状態で冷凍庫に立てて入れます。
冷凍することで、濡れた紙がふやけるのを防いでくれるそうです。
こするとシャカシャカ音がするタイプのポリ袋ではなく、フリーザーバッグをご使用ください。
濡れたページが多い場合には、24時間以上冷凍庫に入れてくださいね。
冷凍庫からノートを取り出し、表表紙と裏表紙にそれぞれペーパータオルを当て、上に重しを乗せます。
濡れたページが少なければ1日、全体的に濡れてしまっている場合には2,3日、そのままの状態で置いておきます。
筆者が洗ったノートは全体的に濡れてしまったので、3日間重しをして置いておきました。
取り出してみると……
パッと見、シミがわからないほどきれいに落ちています!
コーヒーで染まってしまったノートが見事に再生できていますね。
しかし、よく見ると……
漂白剤で洗った部分は、罫線が薄くなってしまいました……。
筆者は濃度の高い漂白剤で、長い時間洗いすぎてしまったようです。
ノートに印刷された罫線や文字を落とさずコーヒー汚れだけを落とすには、絶妙な濃度を探りながらの素早い作業が求められるようですね。
もう一点気になったのは、ノートについてしまったシワです。
洗ったあとすぐに水気を拭きとって冷凍したり、数日間重しをしておいたことで、ノートが波打ってしまうことは最大限抑えられたと思います。
しかし、濡れた部分と乾いた部分の境目(写真の、赤い円の部分)に、変なシワが寄ってしまいました。
汚れてしまったノートの再生に成功!
実際に試してみた結果、「コーヒーをこぼしてしまったノートがこんなにきれいに蘇るんだ!」と、感動するほどしっかりシミが落ちました。そして、漂白剤で洗った部分も、乾いたあとは問題なく鉛筆やペンで文字を書くことができました。
子どものノートや、家庭で使っているノートなどで、“多少罫線や印刷が落ちたり、シワが寄っても問題ない”と思える場合には、お試しいただく価値はあると思います!
しかしこの方法は洗剤の濃度によっては印刷や罫線が落ちてしまうため、注意が必要です。
印刷が落ちてしまったり、シワが寄ってしまったりすると元には戻せないため、図書館の本や、他人から借りた本、大切な本やノートには絶対に行わないでくださいね!
また、ノートの材質によって、シミが落ちやすいものと落ちにくいものがあるようです。
もしこちらの方法を試す場合には、自己責任で慎重に行ってくださいね。