知らないと来年後悔する。夏服の黄ばみを予防する「しまい洗い」とは【衣替え前の洗濯術】

家のこと

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2023.10.07

4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。急に肌寒くなり、衣替えの季節になりました。皆さんは、衣替え前に「しまい洗い」をしていますか?夏の衣類には、汗・皮脂の汚れが蓄積しています。これが衣類に残ったまま衣替えをすると、来年には黄ばみに変わってしまうのです。夏物はしっかり「しまい洗い」してから衣替えをしましょう!

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夏物衣類は黄ばみやすい

夏の汚れには黄ばみが発生しやすい

洗濯をしてから衣替えをしたのに、翌年出したら黄ばんでいた…というのは、衣類に残った皮脂汚れが酸化することで起こる「収納黄ばみ」です。

夏物の衣類は、冬物と比べ直接肌に触れることが多いため、皮脂・汗の汚れが繊維に蓄積します。
汗や皮脂に含まれるタンパク質汚れは、水に溶けにくく、通常の洗濯だけでは落とし切ることができません。

汗の汚れは目に見えないため、洗濯をすると一見落ちたように見えます。でも実際は繊維の奥に残り、たんぱく質が変質し、繊維に固着してしまうのです。

長期間衣類をしまっている間に、落とし切れなかった汚れが原因で虫食いカビが発生してしまいます。

これらの衣類トラブルを防ぐためには、衣替え前の「しまい洗い」が欠かせません。

黄ばみを防ぐ!「しまい洗い」のポイント

見える汚れ・見えない汚れをまとめてケア

落とし切れなかった蓄積汚れと、すでに目に見える黄ばみ・黒ずみを一気に落とすのが、温水を使ったつけ置き洗いです。
お湯を使ってつけ置き洗いをすることで、洗剤の洗浄力がUPし、繊維に固着した皮脂汚れが溶け出しやすくなります。

■つけ置き洗いの手順

  1. 部分洗い用の洗剤を塗布し、優しくもみ洗い
  2. 40℃ほどのお湯に、アルカリ性粉洗剤+酸素系漂白剤を溶かし、1~2時間つけ置き洗い
  3. 洗濯機にかけ、温水で洗う

※温水・酸素系漂白剤を使用する前に、必ず洗濯表示を確認しましょう。

酸素系漂白剤の洗濯表示

■簡単にできる温水洗いの方法

見落としがちな場所をしっかりケア!

1.首元・袖口の日焼け止め汚れ

日焼け止めを使っている方は、首元・袖口についた日焼け止めの汚れをしっかり落としましょう。
衣類に残ったまま長期間収納すると、黄ばみ・変色の原因となります。
中性洗剤を塗布し、優しくもみ洗いします。

2.食べこぼしの汚れ

食べこぼし汚れをそのまま放置すると、カビや虫食いの原因になります。
部分洗い用洗剤を塗布し、優しくもみ洗いをしましょう。
汚れは、時間が経つほど落としづらくなるので、ついてすぐにケアをした方が〇

しっかり汚れを落とすためのコツ

洗濯物の量は7~8割で

衣類の詰め込みすぎ注意

洗濯の際、衣類を詰め込みすぎると、衣類をしっかり洗うことができません。
特に少ない水量で叩き洗いをするドラム式洗濯機は、注意が必要です。

衣類をしっかり洗いたいときは、高水位にしてたっぷりの水で洗うようにしましょう。
詰め込みすぎは、シワや衣類の傷みの原因にもなります。

温水洗いがおすすめ

時間が経って、繊維に固着した汚れを溶かし出すためには、お湯を使うのが有効です。
洗剤の洗浄力もUPします。ただし、高温すぎるお湯は繊維を傷める恐れがあるので、洗濯表示を必ず確認します。

※桶の中の数字が水温の上限です。この温度以下の水温で洗濯をしましょう。桶の中の数字が水温の上限です

すすぎは2回以上

すすぎは2回以上

衣替え前の衣類は、洗剤・皮脂の汚れを残さないよう、すすぎをしっかり行います。
すすぎ1回の洗剤を使っている場合でも、回数を増やすことで、衣類に残った汚れ・ニオイを落とす効果が抜群に高まります。

すぐに、しっかり乾かす

洗濯終了後はすぐに干す

洗濯の後は、衣類に雑菌が再繁殖しないよう、すぐに干しましょう。
洗濯終了後に洗濯槽に入れたままにしていると、衣類に嫌なニオイがつき、洗濯槽の黒カビの原因となるので、注意しましょう。

「しまい洗い」でしっかりケアを

衣替えは、単に夏服と冬服を入れ替えるだけではありません。
しまった服は、長期間収納されるため、衣類に汚れが残っていると酸化し、繊維を変質させてしまいます。
夏の汗や皮脂の汚れは、目に見えにくい汚れです。
これをしっかり洗い流し、来年も黄ばみなく、キレイな状態で着られるようにしましょう!

衣類には、目見えない汚れが蓄積しています。
今見えている汚れだけはなく、「目に見えない汚れ」もしっかりケアしましょう!

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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