結婚後に初めて気づくケースも。モラハラをする人の「5つの特徴」

家族・人間関係

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2023.12.02

自分のパートナーに対して、あるいは友人から夫婦関係の相談を受けたときに「これはモラハラかもしれない……」と思ったことはありませんか? なんとなく心あたりはあるものの、確信がもてない方も多いと思います。夫婦問題・離婚カウンセラーの北村貴子さんは「モラハラをする人には特徴がある」とおっしゃいます。今回は「モラハラをする人の5つの特徴」について、お話を伺いました。

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教えてくれたのは……北村 貴子さん

北村貴子さん出典:smile-soudan.net

夫婦関係カウンセリング すまいる相談室」代表カウンセラー。
夫婦問題・離婚カウンセラーの資格保有。プラットフォーム型カウンセリングの登録カウンセラーとして離婚相談やDV問題に従事。その経験を経て2019年独立。 メンタルケア心理士として精神医療の研究にも取り組む。現在は横浜市を拠点に、オンラインでは国内のみならず海外からも依頼多数。

モラハラをする人の「5つの特徴」とは

――前回、「モラハラの定義」や「気づきにくいモラハラ」についてお話を伺いましたが、モラハラをする人に共通する特徴はあるのでしょうか?

モラハラをする人の傾向として、5つの特徴が挙げられます。

1.支配欲の強い人
2.自己愛が強すぎる人
3.二面性の激しい人
4.人格否定をする人
5.こだわりが強く、マイルールを強要する人

モラハラをする人は表面上ではわからないことも多く、親密になって関係性がかたまったときに出してくるものなので、結婚後にはじめてわかるケースも珍しくないのです。

――どのような言動をとりがちなのか、それぞれの特徴を具体的に教えていただけますか?

支配欲の強い人、自己愛の強すぎる人出典:www.photo-ac.com

外では人あたりがよいのに、パートナーだけには自分の権威を示してコントロールしようとする人はモラハラ気質です。社会的に成功していたり、立派な人である確率も高いので、はたから見ると想像できないケースはよくあります。

また、「よく見せたい」「賛美されたい」といった自己愛が強い人ほど“とてもいい人”である可能性が高く、そこに魅力を感じてお付き合いを始めたはずが、だんだんと本性をあらわしていった……ということもよく耳にします。

二面性の激しい人出典:www.photo-ac.com

二面性の激しい人は、目上の人には弱いのに、自分より立場が下だと思っている人に対しては高圧的であったり、ぞんざいに扱ったりする傾向があります。飲食店で店員さんに対して上から目線である、運転時に人が変わるなど、スイッチが入ると豹変するタイプも多いです。

ダメ出しをする、ミスをねちねちと責めるなどで相手の人格を否定する言動をとるのも、モラハラをする人の大きな特徴として挙げられます。「自分は家庭のためにこれだけやっているんだ」と、夫婦の収入や家事分担の差を取り上げて見返りを求めることもありがちです。

妻から夫へのモラハラも多い

――夫婦関係の中では、ダメ出しをしてしまうシーンはよくあるのかもしれないと感じるのですが、ダメ出しをすること自体はモラハラになってしまいますか?

生活を共にしていたら、気に入らない思うことはどうしてもありますよね。ダメ出し自体がアウトになるとは思いませんが、日常の中で頻度として多かったり、暴言や無視といった行動を使って相手を自分の支配下に置こうとする意思があったりすることが、モラハラになるか、ならないかの基準になると思います。

――なるほど。5番目の特徴「マイルールを強要する人」ですが、家事や育児などの進め方にこだわりがあり、「もしかして自分がモラハラをしている側になっているのかもしれない」とドキッとしている人も多いかもしれません。

「すべて自分のやり方で、自分のタイミングで動いてほしい」そういったマイルールを強要する人は、近ごろ多い印象です。こだわりが強いほど、どうしても相手に対する許容が少なくなるので、知らず知らずのうちに、相手に苦痛を感じさせているのかもしれませんね。

――気をつけないといけないですね……。モラハラは夫から妻に対してのイメージが強かったのですが、妻から夫へのモラハラも実際には多いですか?

妻から夫へのモラハラも多い出典:www.photo-ac.com

じつは、女性から男性に対してのモラハラ、精神的DVのご相談も多くいただきます。妻が夫に対してイニシアチブを取りたいのは、正直なところあると思います。しかし、その手法として、面白くないことがあると何日も無視を続ける、罵倒するなどをして制裁を与えるとモラハラの状態になってしまうんですね。最近は、妻からのモラハラが起きている夫婦も多いと感じます。

「モラハラ」をする人は、親がモデルなっているケースも多い

――モラハラをされている側は「こんなはずではなかった」「できたら結婚前に知っておきたかった」と思っている方もいると思います。結婚前に見極められるポイントはあるのでしょうか?

幼少期の家庭環境が関係することが多く、両親の関係性は大事なポイントです。親がモラハラ気質であった場合、その子どもも同じように似てしまうケースは多くみられます。

――どのような環境で育つとモラハラをする人になる可能性が高いと言えますか?

父親がいわゆる昭和の昔気質の考え方をもっていて、母親が専業主婦やパート主婦でなんでも受け入れてきた関係だったとすると、子どもはそのモデルを見て育っているので、どうしても似てきてしまう傾向があります。

頭では「今の時代にそぐわない」とわかっていても、なにかあったときに上から押さえつけるような言動が潜在意識の中に入ってしまっているんですよね。また、過保護の環境で育つことも、可能性として高くなると思います。

相手の言うことを聞くのに疲れたときに、どのように対処すべきか出典:www.photo-ac.com

「ずっと相手の言うことを聞くだけの生活になってしまい、苦しくて仕方がないという相談者の方もいらっしゃいます」と北村さん。モラハラをする相手に対して、どのように対処するのが適切なのでしょうか。
次回の記事では「モラハラに対する適切な対処法」と「実際に改善に向かった事例」をご紹介します。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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