教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
爽やかな味わいの漬物
今回は、塩だけで作る爽やかな白菜の漬け物をご紹介します。砂糖を使わず、食品保存用袋で簡単に漬けていきます。手作りでしか味わえない、りんごと柚子の爽やかな味わいが楽しめます。
白菜の栄養
白菜は、水分ばかりであまり栄養がないイメージを持っている方も多いのでは? しかし冬場の健康管理に大切なビタミンCやβカロテンを始め、カリウムが豊富で余分なナトリウムを排出します。
また白菜のカルシウムやマグネシウム、ビタミンKが骨の健康に役立ちます。白菜を始め、キャベツやブロッコリーなどアブラナ科の野菜にはイソチオシアネートという抗酸化物質が含まれます。肝臓の機能を高めたり、胃腸を刺激し、食欲増進や消化を助けたりします。
「りんごと柚子の白菜漬け」の作り方
今回は生で白菜を食べるレシピですが、柚子のビタミンCや血流を促すヘスペリジンも加わり、さらにりんごの皮に含まれるポリフェノールもプラスで、安心安全の健康漬け物です。
材料
- 白菜……4分の1個
- 塩……12g(白菜の2%)
- りんご……4分の1個
- 柚子……2分の1個
- だし昆布(切り昆布などでも代用可)……10cm
- 唐辛子……2本
塩の量は、白菜(600g)に対して、塩(12g)は2%になっています。白菜の量によって、塩の量も出てきます。ぜひ、下を参考にしてみてください。
・白菜の量(g)×0.02=塩の量(g)
たとえば、500gの白菜を使うときは、10gの塩を使います。
漬けるために必要なモノ
白菜を食品保存用袋に入れて、漬けていきます。それだけでは時間がかかるので、何か重いモノを置いて漬けます。たとえば、水を入れたペットボトルや重い鍋、塩の袋(2~3個)など、だいたい2kgぐらいあればOKです。
作り方
1.白菜をきれいに洗います。
※外側の2~3枚ぐらいが特に汚れていることがあるので、よく洗ってください。
2.白菜を切ります。根元に近い部分(芯に近い部分)は包丁で切り落とし、食べやすい大きさにざく切りにします。ボウルに入れ、塩もみします。
※だいたい2cmくらい(大きさは好みでOKです)に切ります。葉の方は大きくてもOKです。
3.白菜にまんべんなく塩がつくように、ボウルの中で混ぜながら、食品保存用袋に入れます。ボウルに残った水も一緒に袋に入れると、塩が早く回ります。袋に白菜を入れたら、中でよく混ぜ、空気を抜いてください。体重をかけて、しっかりと袋の中の空気を抜きます。
※塩をつけながら袋に移すと、全体に均等に塩がついていきます。うまく調節をしながら、塩をまぶしてください。
4.3の袋をバットの上に置き、水の入ったペットボトルを置きます。しばらく放置します。
5.柚子の皮をそいで、刻みます。皮を取った柚子を半分に切ります。りんごはよく洗い、芯の部分を取って、皮をつけたまま細かく刻みます。だし昆布は、適当な大きさにハサミで切ります。唐辛子はヘタの部分を取り、種を出し、適当にちぎります。
※柚子の量は、好みで調節してください。だし昆布の代わりに塩昆布を使う場合は、塩の調節が必要です。漬け込みした白菜を洗ってから使うとOKです。
6.食品保存用袋の端に中身を集め、斜めにしながら白菜をしぼります。余分な水分が出たら、袋から捨てます。
7.余分な水分を捨てた白菜に、りんご、柚子、だし昆布、唐辛子を加えます。柚子の果汁を袋の中に絞ります。種が多いので、茶こしなどを使うのがおすすめです。袋の中で混ぜ合わせて、体重を漬け物にかけて、空気を抜いて密閉します。ゴムで袋を縛ります。
※果汁を絞った柚子は、白い皮の部分とさのうは細かく刻んで漬物の中に入れてもOKです。柚子の白い皮部分には毛細血管を強くする成分が含まれますので、気になる方は加えてください。
8.浅漬けとして食べるのも可能です。うまみがなじんでくるまで、冷蔵庫で3時間ほど寝かせます。
9.冷蔵庫から取り出し、器に盛りつけて、できあがりです。
今回は、切って混ぜるだけの簡単白菜漬物をご紹介しました。冷蔵庫で1週間くらい保存ができますので、作り置きもできます。作りたい量を作り、常備しておくのもおすすめです。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。