知らず知らずのうちに積もるストレス
大人であっても、会社に対する大きな不満や対人関係のトラブルがなくても、日々の疲れや小さなストレスを感じますよね。
子どもも一緒で、毎日問題なく学校に通っているように見えても、子どもなりにストレスを抱えているものです。しかし子どもは大人と違い、ストレスをストレスと認識するのが難しいときも多いもの。
そんなとき、注意しておきたいのが「子どもの行動」。
注意して見ておきたい「何気ない行動の背景にあるストレス」を考えてみます。
ストレスのサインかも。注意したい子どもの「4つの行動」
1.辛いものを食べる、何でも辛くして食べようとする
メディアでも時折取り上げられている激辛料理。
辛さを美味しいと思って食べている方もいれば、刺激を求めてどんどん辛いものを欲するようになっている方もいます。
辛さに対する感じ方や味覚は人それぞれですし、辛い食べ物は代謝をよくしたり、幸福物質と呼ばれるエンドルフィンが分泌されるなど、悪いことばかりではありません。
ですが、普通の味付けでは物足りない、食べた感じがしないと感じ、刺激物ばかりを欲する状態は危険信号といえるでしょう。
2.特定の食感を好み、食べ続ける
今は空前のグミブームと言われているほど、グミが人気です。
特にハード系のグミは眠気防止や集中力の維持に、ソフト系のグミはリラックス効果を感じやすいともいわれています。
たしかに昔からスポーツ選手がガムを長く嚙んでいるように、何かを口に入れていないと落ち着かない方もいますよね。
グミやガムなどの食感で気分転換を図るのは作業効率があがり、頭も働きやすくなるでしょう。しかし「ないと落ち着かない」ほどになると、依存状態になっているといえるのかもしれません。
3.爪を噛む、爪切りを使わずに剥ぐ
爪噛みは、指への刺激のみでなく、口元への刺激が無意識のうちにクセづいている場合も多いんです。なので、爪を噛む行動はやめようと思ってもすぐにやめるのが難しいよう。
退屈しのぎや幼いころからの習慣にすぎない子もいますが、中には体の一部に刺激を与えることがストレス解消や気持ちの落ち着きに繋がっている子も。
手元で扱える代替物を利用してみたり、物理的に口元に持っていきづらくするためマスクを使用してみるのもひとつです。
4.爆音で音楽を聴く
音楽を聴くときの鼓膜の振動、音の世界に浸れる感覚がストレス解消になっている人は多いのではないでしょうか。
ヒーリングミュージックやASMRなど、聴覚への刺激によるストレス解消法は年々注目度が高まっています。
スマートフォンのヘルスケアアプリでは、接続しているイヤフォンの音量が適切かどうかを確かめられる機能があります。
客観的な指標から、自分が聞いている音量は大きすぎるのか、日によって変化があるのかを確かめられるので一度見てみてください。
周囲をシャットダウンするほど大きな音で聴いていたり、一般的な音量では満足いかなくなっているときは要注意。
音楽を聴くときの音量も、ストレスのバロメーターとして意識的に確認してみてください。
ストレスとの付き合い方を身に着ける
「何気ない行動」は、もしかしたらストレス解消が目的かもしれません。
もちろん、時折辛い物を食べたり爆音で音楽を聴く日があっても問題はありません。
ボーリングで思い切り球を投げたり、カラオケですっきりするまで歌ったりするのがストレス解消になる人がいるように、それが本人のガス抜きになっているのであればむしろ良い効果があるといえるでしょう。
ただ、「なぜ自分の音楽の音量が日に日に大きくなっているかわからない」、「普通の食べ物じゃ満足いかない、もっと辛くしたい」など、自身の感覚をコントロールできなくなっていくのは危険信号。
まずは何が自身のストレスバロメーターになっているのか、どの段階が黄色信号なのかを知るのが大切です。