教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
「運が逃げてしまう人」の“5つの口癖”
口癖には、自分の心の中が反映されています。運を逃がしてしまう口癖を5つご紹介するので、ふだんよく口にしている言葉があるかどうか、チェックしてみてくださいね!
1.「無理」「難しい」
「無理」「難しい」という言葉には、行動を起こす前から否定的な結果を決めつける思考パターンが含まれています。あなたには無理だ」と言われながら、頑張ることができるでしょうか?
これらは、自分で自分本来の力を奪ってしまう言葉です。新たなチャレンジや、その先にある大きなチャンスを逃してしまい、自分の未来や成長を阻む言葉でもあります。
「まずはやってみよう」と、考えることからチャレンジしてみませんか?
2.「疲れた」「面倒くさい」
つい口にしてしまいそうな言葉ですが、口に出したとき、どのようなイメージが頭に浮かんできますか?
“疲れて面倒そうな表情をした自分”が出てくるのではないでしょうか。これでは、やる気がなくなってしまって本来のパフォーマンスが発揮できません。
「疲れた」→「よくやった」
「面倒くさい」→「少し休もう」「まずはこれから」
など、労いの言葉に変えて自分に声をかけてあげましょう。さまざまな素敵な言い換え方が見つけられるはずですよ。
3.「~してくれない」
「政府が〇〇してくれない」「会社が〇〇してくれない」「夫が〇〇してくれない」といった思考であふれている人はいませんか?
一見もっともらしい意見のように見えますが、不満の気持ちを表した言葉の裏には、自分で物事に立ち向かうよりも、自分以外の責任にしたほうがラクだという気持ちが隠れているのです。
俯瞰すると、見返りがない状況に対して愚痴を言い続けている自分が見えてきます。このように、他者のせいにすることを続けていると、自分でどうにかしようという思考が育まれません。すべて相手次第、運次第となり、無気力になっていきます。
「私に今できることがあるはずだ」という視点で、状況を確認するようにしましょう。
4.「でも」「だって」「どうせ」
「でも」「だって」「どうせ」は、言われた側もいい気持ちがせず、難しい人だという印象を与えてしまいます。
これらの言葉の共通点は、“言い訳や同意されていないニュアンスを含む文章”が後に続くことがポイントです。使えば使うほど、相手側の否定の感情が大きくなり、自分の評価が下がってしまう言葉たちだと知っておいてください。
相手の話を聞いたら、まずは「なるほどね」「そうだね」と相手の言葉を一度受け止めることが大切です。その後に自分の言いたいことを加える伝え方にアップデートさせると、自分自身も心地よく、人間関係も良好に保つことができます。
5.「なんでいつも私だけ」
この言葉には、「自分だけ運が悪い」「自分だけ良いことが起こらない」「嫌気がさしている」など、たくさんの負の思い込みが含まれています。雨が降って転んだというような日常の出来事でさえ、自分にだけ不幸が降りかかっていると感じる思考パターンです。
こうなってしまうと、良いことがあっても気づけない、感謝できないという毎日を過ごすことになり、不満と不安がどんどん積み重ねられていきます。
雨に降られたのは世界中で本当に“あなただけ”なのか、失敗したのは“あなただけ”なのか、事実を確認するとすぐに分かりますよね。
負の思い込みにとらわれるのではなく、事実の確認をする習慣を身につけましょう。
運を逃すのも、味方につけるのも自分次第
否定的な見方をして、自分を信頼していなかったり、楽しもうとしていなかったり。この状態では、運が逃げるのは当然だと言えます。運を逃がしているのは、いつも自分自身。味方につけるのも自分次第なのです。
かつての私は上記の口癖をすべて使っていましたが、思考を整え、口癖を改めたことで、まったく違う人生になりました。これらの口癖に心あたりがある人は、今日から修正してあげましょう!