教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
どんな場合に幸福度が低くなる?
わたしたちが「幸せじゃない……」と、幸福度の低さを強く実感するのは、孤独で寂しさを感じるときです。脳の研究やその他の様々な研究でもわかっており、さらに慢性的な孤独感は死亡率が26%も高くなるというのです。
孤独を解消するには、人との上質な人間関係が大切。そのためには、まず最初に自分を好きになる。つまり、自己否定や負の思考を手放すことが大事です。自分に対して否定的になっていると、他人やモノゴトに対しても否定的な視点から見てしまうからです。
あなたは大丈夫?幸福度の低い人が感じていること
- 毎日楽しいことが少なくてつまらないと感じる
- 他人と関わるのがめんどくさい
- 自分を理解してくれる人はいないと感じる
- 同僚や友人と呼べる人はいるが、なぜか孤独を感じる
- 自分の人生はこんなものだとあきらめの気持がある
- まわりは自分を攻撃する人ばかりだと感じる
こういった思考を普段感じる人は、孤独感が強く幸福度の低い状態にあると言えます。
幸福度をあげていくために、まずは自分が好きなものや気持ちよくなるものを見つける練習から始めてみましょう。
誰でもとりかかりやすい事例を挙げます。これらの項目は、些細なことに感じるかもしれませんが十分効果があるので、ぜひ取り入れてみてください。
- 毎日空を見上げて今週の自分の好きな空の感じを確認してみる(少し雲がある方が好き、夕方の太陽が沈むくらいの空が好きなど)
- 月曜日に今自分の1番食べたいものを何曜日に食べたいか考えてみる
- 一番自分がすっきりできる深呼吸の時間帯を探す
私たちは慢性的に孤独を感じていると、痛みに敏感になり免疫力もダウンし、疲労感が増すので、健康状態にも悪い影響がでてきます。
自分に合った対処法を身につけておけるといいですよね。
幸福度の低い人に一番欠けていること
「幸福度の低い人」に欠けていること、それは幸福度が下がってきたときに自分なりの対処法がないこと。逆に幸福度の高い人は、上述したような対処法を持っているのです。
気持ちが落ちてしまったとき。最初はあまり気にならなくても、放置するとじわじわ幸福度は下がり続け、やがて気力がなくなってしまうのは、誰にとっても当たり前です。
人はストレスがかかり続けると、無理をしないとポジティブな考え方を持てなくなるので、世の中の場当たり的なノウハウも、頑張れば頑張る程つらくなります。
まずは自分が手にしたい“小さな”目標を設定してみるところから始めてみるのはいかがでしょうか。
例えば「1週間のうち3日間靴をきれいに揃えられたら成長した!」のように、自分が気持ちがいいと思えることが増えたら、次はもう2つ増やす。玄関マットを気に入ったものに変えてみるなど。なんでも大丈夫です。
毎朝使うコースターを変えただけで、食器も変えよう、カトラリーも変えようとなり、食事や自宅時間がお気に入りの時間へと変わっていった人もいます。
幸福度は一気に上がるわけではりません。小さな幸せを大事にすると、やがてすごく大きな変化、幸せになってくれます。あなたができる対処法、最初の1つを見つけてあげてくださいね。