教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
使いたいときにサッと使える
今回は、「万能蒸しキャベツ」をご紹介します。キャベツの栄養を逃さず、甘みを引き出す調理法で万能蒸しキャベツにしておけば、和え物やサラダ、炒め物など使いたい分だけサッと使えて便利です。料理のしあがりも水っぽくならずにおいしくなります。
キャベツ
キャベツには、以下のような栄養や効果が期待できます。
- ビタミンCや食物繊維
- 細胞の成長に必要な葉酸
- ビタミンUと言われるキャベジンが胃腸の粘膜を正常に整え、傷ついた組織を修復したり、血管をしなやかに保ったりする効果がある
- ビタミンKが含まれるのでカルシウムやたんぱく質を含む食品と食べ合わせると、骨を強くするのに役立つ
キャベツを始めとするアブラナ科の野菜に含まれるイソチオシアネートが、肝機能を助ける働きがあります。水に溶け出す栄養素も多いので、ゆでるより蒸すのがおすすめです。
「万能蒸しキャベツ」の作り方
材料
- キャベツ……1玉
- 水……100cc
- オリーブオイル……適量
- 塩……少々
キャベツ1玉をすべて蒸すと、フライパンの大きさにもよりますが、2～3回ぐらいにわける必要があります。キャベツを半分ぐらいの量から、お試しで行うのもおすすめです。
作り方
1.キャベツ1玉を半分に包丁で切り、芯の部分を取り除きます。表面の葉を2枚ぐらい外して、しっかり水洗いします。残りはサッと水で洗ってください。
※キャベツは、あまり細かく切らずに大きい葉の状態で蒸します。細かく切らない方がいろいろな料理に使いやすくなります。
2.キャベツの葉が外れる範囲で、ばらしていきます。中心の方は、葉をむしるようなイメージで外します。
3.2のキャベツを1枚ずつバラバラにしながら、フライパンの中に入れます。水をフライパンの底に入れ、押さえつけるようにふたをして、中火にかけます。
※キャベツは一度に入らないので、少し間を空けながらキャベツ適量をフライパンの中に入れます。葉と葉の間に少しでも空間があれば蒸気がしっかりと回ります。
4.蒸気が上がって1分ほどし、キャベツが柔らかくなり、葉の間にすき間ができたら、上下を返して全体に塩、オリーブオイルを振ります。キャベツの葉の返しながら、なじませていきます。
※塩を振ることで、キャベツの葉の色が鮮やかになります。
5.全体になじんだら火を止めます。全体の加熱時間は2分程度です。葉は空気を含ませるように軽く振り、ふわっとなるようにボウルに移します。
※熱がこもった状態が続くと加熱が進んでキャベツが柔らかくなりすぎます。ボウルに移すときに熱気を冷ますのがポイントです。
6.フライパンに残った水を利用して、残ったキャベツを蒸します。煮汁の中に塩とオリーブオイルが残っているので、2回目は少な目でOKです。火が通った葉がある場合は、熱気を冷ましながらボウルに移してください。
7.キャベツをすべて蒸したら、できあがりです。
ほかの料理にも使えるので、柔らかくしすぎない方が使いやすいです。万能蒸しキャベツは、冷凍保存も可能です。その場合は、蒸した万能蒸しキャベツを食べやすい大きさにカットして、食品用保存袋に入れて冷凍してください。
アレンジ方法
ロールキャベツにするときはキャベツの下処理が難しいですが、万能蒸しキャベツにすると、お肉を巻いて煮るだけで作れます。万能蒸しキャベツ（適量）と生の玉ねぎ（適量）混ぜ合わせて、オリーブオイル、マヨネーズ、塩こしょうを合わせると、コールスローが作れます。ほかにも、ツナと卵で炒めたり、ごまナムルにしたり、回鍋肉にしたりとさまざまな料理にアレンジできます。
いかがでしたか？ 「万能蒸しキャベツ」は、キャベツの自然な甘みを感じられます。蒸しておくと、おいしさも栄養も逃さず便利です。「キャベツを1玉買っても使い切れない」という心配もありません。ぜひ、試してみてください。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。
