教えてくれたのは……皮膚科専門医 安藤かおり先生
名古屋市昭和区にある「あんどう歯科・美容皮フ科」美容皮膚科の医師。皮膚科専門医として丁寧なカウンセリングをおこない、一人ひとりに適したスキンケアや注入治療を中心としたメスを用いないアンチエイジング治療を提供する。
「子どもの日焼け対策」をしないと起こりうるデメリット
大人は日常的に日焼け対策をしていても、子どもの日焼け対策はしっかりとできているでしょうか。つい、「大丈夫だろう」だと思ってしまいがちですが、それはNG。
子どものうちから適切な紫外線対策をおこなうことが大切なのだと、安藤先生はおっしゃいます。
安藤先生「日焼けは肌の乾燥や炎症の原因になるため、子どもでもある程度の日焼け対策は必要です。考えられる主なデメリットは以下の2点です。
- 将来シミ、シワ、たるみができやすくなる。
- 高齢になったときに皮膚がんのリスクが上がる。
子どもは肌のターンオーバーが早いため、日焼けしてすぐにシミができるようなことはありません。しかし、小さい頃から紫外線を浴びすぎることで、将来シミ、シワ、たるみができやすくなります。また、紫外線を浴びすぎると、高齢になったときに皮膚がんになるリスクも上がってしまうので注意が必要です」
日常的にできる子どもの日焼け対策
そこで知っておきたいのが、日焼け対策の方法です。安藤先生によると、外出時だけではなく、家の中でも対策するとよいとのこと。子どもの肌を守るために、6つのポイントを押さえておきましょう。
外出時にすること
- 帽子をかぶる。
- 子ども用の日焼け止めを使う。
- 通気性の良い、UVカット機能のついた上着を着る。
家の中でできること
- 遮光性のあるカーテンを使う。
- 家の中でも日焼け止めを使う。
- 食事内容を意識する。
安藤先生「遮光性のあるカーテンの使用や、朝から日焼け止めを塗るのが効果的です。外出時だけではなく、家の中でも日焼け止めを使うことが推奨されます。特に、窓際や日が差し込む場所で長時間過ごす場合に重要です。SPFが高いものを選び、2時間ごとに塗り直すことを心がけましょう。
食事による対策は、ビタミンCやビタミンEを豊富に含む食品を摂ることをおすすめします。たとえば、オレンジ、レモン、アボカド、ナッツ類などです。これらの食品は、紫外線からのダメージを軽減する効果が期待できます。
また、トマトやグレープフルーツなどに多く含まれるリコピンは、日焼けを防ぐ助けとなることが研究で示されています。サーモンやチアシードなどに多く含まれるオメガ3脂肪酸は、皮膚の健康を保つのに役立つので、意識して取り入れるとよいですよ」
将来の健康リスクを減らすためにも、子どものうちからしっかりと予防しておくことが重要です。安藤先生に教えていただいた対策をおこない、夏を楽しく健やかに過ごせるとよいですね。